扇形

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
扇型から転送)
円から緑色の扇形を取り除いた図形も扇形である

扇形(おうぎがた、: circular sector)は、平面図形の一つで、の2本の半径とその間にある円弧によって囲まれた図形である。

数学的な記述[編集]

中心角[編集]

2本の半径がなすを扇形の中心角という。中心角が 180° のものは半円であり、円は中心角 360° の扇形と考えることもできる。

円Oから、2本の半径OA,OBが切り取る扇形を扇形O-⌒ABと呼ぶ(⌒はABの上にかぶせて書くのが正しい)。

円を異なる2本の半径で分割すると必ず2つの扇形ができ、それらの中心角の和は 360° である。

円弧の長さ[編集]

扇形の円弧(曲線部分)の長さ l は中心角の大きさに比例する。

半径 r の円の円周の長さは 2πr であるので、中心角が θ の扇形の円弧の長さは

となる。

面積[編集]

同様に扇形の面積 S も中心角の大きさに比例する。

半径 r の円板の面積は πr2 であるので、中心角が θ のとき

となる。また θ = l/r より

となる。

円錐[編集]

円錐展開図では側面にあたる部分は扇形になる。

関連項目[編集]