戦争と平和の法

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『戦争と平和の法』
De jure belli ac pacis libri tres. In quibus jus naturae & gentium: item juris publici praecipua explicantur
1631年の第2版表紙
1631年の第2版表紙
著者 フーゴー・グロティウス
発行日 1625年
発行元 Nicolaum Buon
ジャンル 法学
言語 ラテン語
コード OCLC 902274680
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戦争と平和の法』(せんそうとへいわのほう、ラテン語: De jure belli ac pacis)は、1625年に出版された、オランダの法学者フーゴー・グローティウスラテン語著作[1]。彼の主著であると同時に、近代国際法を初めて体系的に基礎づけた著作でもある[2]。正式な題名は『戦争と平和の法に関する三巻 - 自然法、諸国民の法、それに公法の諸原則に関する説明』(De jure belli ac pacis libri tres. In quibus jus naturae & gentium: item juris publici praecipua explicantur)という[3]戦争の正当原因について述べたことで有名であり[1]、グロティウスが「国際法の父」と評価されるときその根拠としてあげられるのが同書である[3]

構成[編集]

全3巻からなる。

  • 序言
  • 第1巻 - 全5章
    • 第1章 - 戦争とは何か、法とは何か
    • 第2章 - 戦争の合法性
    • 第3章 - 公戦と私戦の区別、主権の説明
    • 第4章 - 従属者の優位者に対する戦争
    • 第5章 - 合法的戦争の主体
  • 第2巻 - 全26章
    • 第1章 - 戦争の原因について、第1、自己および財産の防衛
    • 第2章 - 万人に共通して属する物について
    • 第3章 - 物の原初的取得について、特に海と河川について
    • 第4章 - 推定的放棄とそれに続く占有について、その使用取得や時効取得との相違
    • 第5章 - 対人権の原初的取得について、ならびに親権、婚姻、結合、および従属者と奴隷に対する権利について
    • 第6章 - 自らの行為に由来する取得(所有・購入)について、ならびに統治や統治者に属するものの譲渡について
    • 第7章 - 法規による承継的取得について、ならびに無遺言相続について
    • 第8章 - 一般に万民法による取得と呼ばれる所有権について
    • 第9章 - 支配権と所有権が消滅する時
    • 第10章 - 所有権から生じる義務について
    • 第11章 - 約定について
    • 第12章 - 契約について
    • 第13章 - 宣誓について
    • 第14章 - 統治権力者の約定・契約・宣誓について
    • 第15章 - 統治者自身による、またその命令によらないで締結された公的条約について
    • 第16章 - 翻訳について、ないしは約定や協約の趣旨の説明方法について
    • 第17章 - 危害による損害と、そこから生じる義務について
    • 第18章 - 使節権について
    • 第19章 - 埋葬権について
    • 第20章 - 刑罰について
    • 第21章 - 刑罰の分配について
    • 第22章 - 戦争の不正な原因について
    • 第23章 - 戦争の不審な原因について
    • 第24章 - 正当な理由に拠っても軽率に戦争すべきではないという忠告
    • 第25章 - 他者のために行われる戦争の原因について
    • 第26章 - 他者による参戦命令下にある者を正当化する根拠について
  • 第3巻 - 全25章
    • 第1章 - 自然法に基づく、戦争時において許され得る事柄についての一般的規則、ならびに詐欺・虚言について
    • 第2章 - 万民法に基づく、従属者の財産が支配者の債務によって拘束される場合、ならびに報復について
    • 第3章 - 万民法に則った正当正式な戦争について、ならびにその宣戦について
    • 第4章 - 正式な戦争において敵を殺害する権利、ならびに敵に対して加えられる他の敵対行為について
    • 第5章 - 略奪品と略奪について
    • 第6章 - 戦争時の取得物に関する権利について
    • 第7章 - 捕虜に対する権利について
    • 第8章 - 敗戦者に対する支配権について
    • 第9章 - 戦後復権について
    • 第10章 - 不正な戦争において行われる事柄に関する警告
    • 第11章 - 正戦における殺戮権の緩和
    • 第12章 - 敵国に対する略奪その他類似の事柄にまつわる緩和に関して
    • 第13章 - 戦時取得物に関する緩和
    • 第14章 - 捕虜に関する緩和について
    • 第15章 - 支配権の取得に関する緩和
    • 第16章 - 万民法により戦後復権の対象外となるものに関する緩和
    • 第17章 - 戦争における中立者について
    • 第18章 - 公戦において私的に行われた事柄に関して
    • 第19章 - 敵相互間の信義に関して
    • 第20章 - 戦争を終了させる公的信義に関して、ならびに平和条約、抽籤、合意による戦闘、仲裁裁判、降伏、人質および担保について
    • 第21章 - 戦争中の信義について、ならびに休戦、護照権、捕虜の償還について
    • 第22章 - 戦争における下位権力者の信義に関して
    • 第23章 - 戦争における私人の信義について
    • 第24章 - 黙示的信義について
    • 第25章 - 結論、信義順守と和平模索の勧告

日本語訳[編集]

脚注・出典[編集]

参考文献[編集]

  • 筒井若水 『国際法辞典』 有斐閣、2002年ISBN 4-641-00012-3
  • 柳原正治 『グロティウス (Century Books―人と思想)』 清水書院、2000年ISBN 978-4389411787

関連項目[編集]

外部リンク[編集]