成層圏プラットフォーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

成層圏プラットフォーム(せいそうけんプラットフォーム)とは、成層圏飛行船ソーラープレーンといった、専用にデザイン(設計)された軽航空機か飛行機を利用して、成層圏にあたる地上から約20kmの高さに常駐する、空中プラットフォーム(空中構造物)である。現状、無線機を設置し移動局中継局として、通信放送への活用を主たる目的に研究開発が行われている。

概要[編集]

従来の無線局は、主に地上の設備もしくは、人工衛星に搭載する形で設置されていた。地上に設置した場合は周辺の障害物の影響を受けやすく、サービスの提供できる範囲が狭くなるという欠点がある。また、人工衛星を利用した場合は、電波強度が非常に小さくなり、パラボラアンテナなど比較的大型な受信設備が必要になる。成層圏プラットフォームを用いた場合は、高度20km程度の上空に無線局を設置できるため、サービスの提供範囲も半径数十km程度確保でき、電波強度も十分強いため簡便な受信装置で提供サービスを利用できる。

日本では、1998年から2005年まで開発が行われ、1999年からはミレニアム・プロジェクトのひとつとなった。総務省情報通信研究機構)、文部科学省航空宇宙技術研究所海洋研究開発機構)など組織を横断しての研究開発がおこなわれた。JAXAおよびNICTで2種類の試験機が開発された。2003年には高度16㎞までの上昇、2004年には全長68mの試験機で度4㎞での定点滞空を実証した。同時期に、地上通信網が整備され、通信基地、中継基地としての可能性が極めて低いと判断され、プロジェクトは終了した。[1]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 平成29年度版日本の航空宇宙工業. 一般社団法人日本航空宇宙工業会. (2017年3月31日). pp. 152-153. http://www.sjac.or.jp/common/pdf/sjac_gaiyo/info/nihon_H29.pdf 2018年4月24日閲覧。.