慢性炎症性脱髄性多発神経炎

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慢性炎症性脱髄性多発神経炎 (まんせいえんしょうせいだつずいせいたはつしんけいえん、Chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy、CIDP)は、末梢神経脱髄および炎症細胞の浸潤をきたす神経疾患のひとつ。慢性炎症性脱髄性多発根神経炎と呼ばれたり、神経炎をニューロパチーとするなど学会や組織によって表記のゆれがある。特定疾患に指定されており、公費対象となっている。

概要[編集]

同じ末梢神経の脱髄疾患であるギラン・バレー症候群と似ているが、急性疾患であるギラン・バレー症候群とは異なり、慢性で進行性あるいは再発性の経過をたどる。

当初は特定疾患に指定されていなかったが、2009年9月17日に行われた特定疾患懇親会で特定疾患に追加されることが決定した。

症状[編集]

四肢の脱力やしびれ、感覚鈍麻といった、運動神経と末梢神経の双方の障害が認められる。そのため、下肢の脱力によって歩行困難や転倒しやすい状態になったり、上肢の脱力や感覚鈍麻により物をつかんだり細かい作業をしたりするのが困難になったりするといった症状が認められる。

検査[編集]

神経学的所見としては、四肢の腱反射の減弱・消失が認められる。また、神経伝導速度検査では振幅は正常範囲であるが、潜時が長くなるという脱髄所見が認められる。

治療[編集]

大量免疫グロブリン療法(免疫グロブリンを5日間連続して点滴投与する)、ステロイド療法が有効である。ステロイド療法は内服とステロイドパルスの双方が行われる。再発を繰り返す場合は免疫抑制剤の内服も検討される。症状の増悪を繰り返す場合は免疫吸着も行われる。

関連項目[編集]

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