情報アーキテクチャ

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情報アーキテクチャInformation Architecture)は、いわゆるWeb屋用語としては、知識やデータの組織化を意味し、「情報をわかりやすく伝え」「受け手が情報を探しやすくする」ための表現技術といった意味である。ウェブデザインの発展に伴い、従来のグラフィックデザイン(平面デザイン)に加え、編集・ビジュアルコミュニケーション・テクノロジーを融合したデザインが要求されるようになった。情報アーキテクチャはこれらの要素技術を組み合わせた、わかりやすさのためのデザインである。ウェブ技術の発達に伴いその重要性が認識されているが、情報アーキテクチャの考え方自体は、紙面デザインの頃から変わらない。本来は、以上で述べたような(専らいわゆる「Web屋」による)「見た目ありき」の議論は完全に間違っており、見た目ではなく、例えば、詳細さの異なる情報をコンテンツどのように提示するか、ひとつのウェブページ中にまとめるか、あるいはハイパーテキストの特性を利用して別の詳細なドキュメントへのリンクのみ提示するか、といったような、情報の構成の仕方、さらにはより抽象的な、データベースの設計などといったことを(建築用語の)「アーキテクチャ」という語を借りて表現したものである。紙メディアに関しても、やはり本来は、いわゆる「紙面デザイン」のことではなく、章や節の立て方、目次の詳細さ、索引の付け方や方式(KWICなどといった手法がある)といったことが本来の「情報アーキテクチャ」である。

概要[編集]

情報アーキテクチャという語は、情報の体系化とかそういったことを指す語だが(アーキテクチャの記事も参照)、いわゆるWeb業界の人々の一部は「Webサイト設計などのWeb開発で用いられる語」と把握している。他に、プログラミングおよび技術文書のような分野にもまた用いられる。

情報学」と「情報科学」という語には(実は日本語に限らず世界的に)混乱があるのだが、ここでは前者を図書館情報学という語における「情報学」が指すもの(英語では Information Science[1]。「図書館情報学」は Library and Information Science)、後者をコンピュータ科学に近いもの(英語では Computer Science の語が強いためあまり一般的ではないが Informatics(インフォマティクスの記事も参照)という語があり、欧州等で非英語文化圏で該当する概念がある場合がある)とする。

前者は図書館情報学という語の存在自体が示す通り、図書館学と強い関連がある。図書館学を扱う研究教育機関の多く(現代では学科名などは図書館情報学としていることのほうが多い)では、以前から扱っていた情報学の発展ないし一部として情報アーキテクチャを扱っている。

一方、一例としては、公立はこだて未来大学の「ヒトと情報技術(ハード/ソフトウェア)の共存」を掲げた「情報アーキテクチャ学科」は後者寄りであり、 「知能システム」「情報システム」「情報デザイン」の3コースで「情報の創造から表現まで」として総合的に扱っている。東京都産業技術大学院大学情報アーキテクチャ専攻も同様に後者寄りである。

関連組織[編集]

情報アーキテクチャに関連した最大の組織は、米国を中心とした国際組織「Information Architecture Institute」(略称IA Institute)である。IA Instituteでは、情報アーキテクチャの普及活動、設計ツールの整備、教育・人材育成、ローカルコミュニティの統括、などを行っている。IA Instituteはかつての「アシロマ情報アーキテクチャ研究所(The Asilomar Institute for Information Architecture、略称:AIfIA)」が改称したものである。

日本国内では、「Information Architecture Association Japan」(略称IAAJ)がイベントやワークショップ開催などの活動を行っている。

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  1. ^ 和訳で「情報科学」とされていることも多いので注意。

関連項目[編集]

参考文献[編集]