恋人たち (2015年の映画)

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恋人たち
監督 橋口亮輔
脚本 橋口亮輔
原作 橋口亮輔
出演者 篠原篤
成嶋瞳子
池田良
音楽 Akeboshi
主題歌 Akeboshi「Usual life_Special Ver.」
撮影 上野彰吾
編集 橋口亮輔
製作会社 松竹ブロードキャスティング
配給 松竹ブロードキャスティング
アーク・フィルムズ
公開 日本の旗 2015年11月14日
上映時間 140分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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恋人たち』(こいびとたち)は、橋口亮輔監督・脚本による2015年の日本のドラマ映画。

あらすじ[編集]

弁当屋に務める瞳子(成嶋瞳子)は、夫と姑との代わり映えのしない暮らしを続けている。雅子妃のファンである彼女の日課は、友人たちとの皇居参観の際に撮影されたビデオを見直すことである。

取引先である肉屋の弘(光石研)と偶然に会った瞳子は、晴美(安藤玉恵)の経営するスナックへ行き、美女水という名の高価な飲料水を売りつけられる。後日、美女水を持った弘が瞳子の家に訪ねてくる。2人は関係を持ち、親しくなってゆく。弘は瞳子を養鶏場へ連れて行き、起業のために出資してほしいと彼女に持ちかける。

弁護士の四ノ宮(池田良)は、夫を結婚詐欺で訴えようとしている女子アナ(内田慈)の相談に乗る。帰り道、何者かに背中を押された彼は、階段を転げ落ち、足を骨折する。

入院している四ノ宮のもとを、学生時代からの友人である不動産業者の聡(山中聡)が見舞いに訪れる。聡は、四ノ宮が同性愛者であることを知っているが、彼が自分に想いを寄せていることは知らずにいる。息子とともに見舞いに来ていた聡の妻は、四ノ宮が聡の息子へ向ける視線に不審なものを感じ取る。退院後、四ノ宮は恋人に別れを告げられる。

3年前の通り魔殺人事件によって妻を亡くしたアツシ(篠原篤)は、喪失感を拭えないまま、橋梁点検の仕事に就いている。テレビでは、事件の容疑者が精神鑑定の末に措置入院となったと報じられている。アツシは、以前より損害賠償請求の訴訟を起こそうと弁護士(四ノ宮)に相談をしていたが、不都合な判決が出てしまった為、四ノ宮の都合で一方的に断られてしまう。

絶望して無断欠勤の続いているアツシを心配した先輩の黒田(黒田大輔)が、アツシから頼まれていた前借金と差し入れ(瞳子が作っていた弁当)を持ってアツシの家を訪れる。アツシが容疑者に殺意を抱いていると知った黒田は、人を殺したら、こうして会話することもできない、と語りかける。

瞳子はスーツケースに荷物を詰めて、弘の家へ向かう。そこには、注射器で覚醒剤を打とうとしている弘の姿があった。瞳子は、弘と同居している晴美から、弘の起業の話が嘘であったことを告げられる。意識が遠のいている弘に向かって、瞳子は、夫との馴れ初めや自分の夢について語る。

弘と別れて自宅に戻ってきた瞳子は、その後、晴美と麻呂が皇室詐欺で逮捕されたことをテレビで知る。彼女は、この家で暮らしていくことを決意するのだった。

独立を考えている四ノ宮は、新たに弁護士事務所を立ち上げるために、聡に物件を紹介してもらう。内見の際、四ノ宮は聡が自分と距離を置こうとしていることに気づく。四ノ宮が聡の息子にイタズラしたようだと、聡は妻から聞かされたという。誤解を解くために、後日、四ノ宮は聡に電話をかけるが、聡は電話を切ってしまう。四ノ宮は、もはや相手と繋がっていない電話に向かって、思いの丈をぶつける。

弁護士事務所を再び訪れた女子アナは、離れてみて夫への愛情を取り戻したと四ノ宮に伝える。四ノ宮は不意に涙をこぼす。彼は、かつて聡から贈られた万年筆をそっとテーブルに置くのだった。

アツシは、上野で覚醒剤を買おうとして騙され、絶望に拍車がかかり風呂場で手首を切ろうとした末、妻の位牌の前に座り、胸の内を告白し慟哭する。その後、職場に復帰したアツシは、橋梁点検へ向かう。同僚たちとボートに乗った彼が見上げた先には、青い空が広がっている。

アツシの家では、妻を亡くしてから閉ざされたままだったカーテンが開け放され、穏やかな陽光が部屋に射し込んでいる。そして、妻の位牌の横には、生前の彼女が愛したチューリップの花が飾られている。

黄色いチューリップの花言葉は「実らぬ恋・望みのない恋」

キャスト[編集]

製作[編集]

橋口亮輔のワークショップに参加していた篠原篤成嶋瞳子池田良の3名が、オーディションを経て、本作の主演に選ばれた[1]。また、出演者の約8割をアマチュアの俳優が占めている[2]。脚本の執筆には8か月が費やされた[3]

上映[編集]

2015年10月28日、第28回東京国際映画祭の「Japan Now」部門にて上映された[4]。日本では11月14日に一般公開される[5]

評価[編集]

The Japan Times』のマーク・シリング英語版は、本作に5点満点の4.5点を与え、「この1年間に見た中で最良の作品である」と述べた[6]。一方、『The Hollywood Reporter』のデボラ・ヤングは「恋愛関係につきものの絶望や幻滅が、如才ない繊細さで捉えられている」と指摘した[7]

受賞[編集]

DVDリリース・派生作品[編集]

  • 恋人たち (2016年9月7日、松竹[17]
    • DVDとBlu-rayには本編、特報と予告編を収録。
    • Blu-rayにはさらに本編メイキング、未公開シーン、劇場公開イベントの映像を収録。

脚注[編集]

  1. ^ 橋口亮輔監督、7年ぶり最新作は「恋人たち」が“救いになってくれたら””. 映画.com (2015年10月16日). 2015年11月13日閲覧。
  2. ^ 7年ぶり長編「恋人たち」 橋口亮輔監督”. 読売新聞 (2015年11月13日). 2015年11月13日閲覧。
  3. ^ 橋口亮輔、「恋人たち」舞台挨拶で淀川長治との思い出を振り返り「僕の財産」”. ナタリー (2015年10月28日). 2015年11月13日閲覧。
  4. ^ 橋口亮輔監督、「あんたならやれる」淀川長治さんの言葉胸に7年ぶり新作「恋人たち」お披露目”. 映画.com (2015年10月28日). 2015年11月13日閲覧。
  5. ^ 今週シネマ:13、14日公開の映画「FOUJITA」「コードネーム U. N. C. L. E.」「ラスト・ナイツ」「恋人たち」…”. MANTANWEB (2015年11月13日). 2015年11月13日閲覧。
  6. ^ Schilling, Mark (2015年11月11日). “Ryosuke Hashiguchi’s inspired drama about love and loss”. The Japan Times. 2015年11月13日閲覧。
  7. ^ Young, Deborah (2015年11月18日). “'Three Stories of Love': Film Review”. The Hollywood Reporter. 2015年12月13日閲覧。
  8. ^ キネマ旬報ベスト・テン発表、「恋人たち」「マッドマックス」が1位に輝く”. 映画ナタリー (2016年1月8日). 2016年1月8日閲覧。
  9. ^ 第89回キネマ旬報ベストテン 個人賞”. KINENOTE. 2016年1月8日閲覧。
  10. ^ 毎日映画コンクール 大賞に橋口監督の「恋人たち」”. 毎日新聞 (2016年1月21日). 2016年1月21日閲覧。
  11. ^ 「海街diary」5冠 ヨコハマ映画祭の各賞決定”. 神奈川新聞 (2015年12月19日). 2016年1月23日閲覧。
  12. ^ 第30回高崎映画祭受賞者発表”. 高崎新聞 (2016年1月15日). 2016年1月23日閲覧。
  13. ^ 日本アカデミー賞優秀賞発表 『海街diary』が最多12部門受賞”. ORICON STYLE (2016年1月18日). 2016年1月23日閲覧。
  14. ^ 【ブルーリボン賞】監督賞・橋口監督、歓喜励みになる”. スポーツ報知 (2016年1月27日). 2016年1月27日閲覧。
  15. ^ “「バクマン。」が日本映画プロフェッショナル大賞でベストワン&作品賞”. 映画ナタリー. (2016年3月25日). http://natalie.mu/eiga/news/180925 2016年3月25日閲覧。 
  16. ^ “「バクマン。」製作者、監督への注文はマルサの女×キッズ・リターン!?藤本賞授賞式”. 映画ナタリー. (2016年6月17日). http://natalie.mu/eiga/news/191210 2016年6月17日閲覧。 
  17. ^ “橋口亮輔「恋人たち」BD/DVD9月発売、男女3人の絶望と再生の物語”. 映画ナタリー. (2016年6月20日). http://natalie.mu/eiga/news/191249 2016年6月21日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]