志賀高原
| 志賀高原 | |
|---|---|
|
| |
| 所在地 |
長野県下高井郡山ノ内町
|
| 位置 |
北緯36度42分20秒 東経138度30分28秒 |
| 種類 | 高原 |
志賀高原(しがこうげん)は、長野県下高井郡山ノ内町にある上信越高原国立公園の中心部を占める高原である。北志賀高原は、志賀高原に含まれない。志賀高原と命名したのは長野電鉄の創設者神津藤平。 奥志賀高原のホテルグランフェニックスにはほぼ毎年皇太子が訪れている。
目次
気候[編集]
- 標高が1000メートル以上と高いために、夏でも最高気温が30度を越える真夏日になることは極めてまれであり、熱帯夜になることはまずない。
- 例年10月中旬から下旬頃に初雪を観測し、11月に入ると本格的な冬を迎える。日本海側気候に属するが、日本海に近い他の豪雪地帯に比べると若干内陸に位置しているため、平均積雪量は2メートルを超える程度である。しかし標高が高いこともあり、気温がマイナス20度以下になることもしばしば見られる。
地理[編集]
山[編集]
- 志賀山(標高2037メートル)
- 赤石山(標高2109メートル)
- 寺小屋山(標高2125メートル)
- 東館山(標高2030メートル)
- 西館山(標高1756メートル)
- 横手山(標高2307メートル)
- 山頂の横手山山頂ヒュッテには日本一標高の高い所で営業しているパン屋がある。また、日本一標高の高い(標高2305メートル)スキー場でもある。(横手山・渋峠スキー場)
- 岩菅山(標高2295メートル)
- 長野オリンピック招致活動の開始当初、滑降の競技会場に予定されていた。
- 裏岩菅山(標高2341メートル)
- 山ノ内町最高峰。
- 焼額山(標高2009メートル)
- 笠ヶ岳(標高2075.8メートル)
- 鉢山(標高2041メートル)
- 旭山(標高1524メートル)
湖沼・滝[編集]
今から20万年前ごろ、志賀山などの火山活動により周囲の川が堰き止められ、志賀湖と呼ばれる湖ができた。火山活動はなおも続き、湖がほぼ埋め尽くされた結果、現在の志賀高原の大部分が湿地帯になり、埋め残った所に沼や池がある。
池の水は農業用水として利用されるほか、中部電力の水力発電所(平穏第一・第二・第三発電所)に送水し、合計最大1万6700キロワットの電力を発生する。
- 大沼池(おおぬまいけ)
- 一沼(いちぬま)
- 琵琶池(びわいけ)
- 丸池(まるいけ)
- 蓮池(はすいけ)
- 長池(ながいけ)
- 下の小池(したのこいけ)
- 上の小池(うえのこいけ)
- 三角池(みすまいけ)
- 木戸池(きどいけ)
- ひょうたん池(ひょうたんいけ)
- 渋池(しぶいけ)
- 鉢池(はちいけ)
- 逆池(さかさいけ)
- 稚児池(ちごいけ)
- 澗満滝(かんまんだき)
- 落差107mの直瀑
湿原[編集]
四十八池湿原、田ノ原湿原、高天ヶ原・一ノ瀬湿原、焼額山湿原、北ドブ湿原(カヤノ平)、一沼などが、「志賀高原周辺湿原群」として環境省から「生物多様性の観点から重要度の高い湿地(略称「重要湿地」)」に選定されている[1]。
- 四十八池湿原(しじゅうはちいけしつげん、四十八池)
- 高天ヶ原・一ノ瀬湿原(たかまがはら・いちのせしつげん)
- 田ノ原湿原(たのはらしつげん)
- 長池湿原(ながいけしつげん)
- 日影湿原(ひかげしつげん)
- 前山湿原(まえやましつげん)
- 焼額山湿原(やけびたいやましつげん)
生物[編集]
動物[編集]
- ホンドオコジョ(準絶滅危惧(NT))
- ホンドタヌキ
- ニホンツキノワグマ
- ホンドテン
- ニホンカモシカ(国の特別天然記念物)
- ニホンザル(ホンドザル)
- トウホクノウサギ
- ホンドリス
- ホンドギツネ
- ヤマネ(準絶滅危惧(NT))
昆虫[編集]
四十八池湿原、田ノ原湿原、高天ヶ原・一ノ瀬湿原、焼額山湿原、北ドブ湿原(カヤノ平)、一沼などが、「志賀高原周辺湿原群」として環境省から「生物多様性の観点から重要度の高い湿地(略称「重要湿地」)」に選定されており、キイロマツモムシの南限生息地であり、エゾイトトンボ・ルリイトトンボ・モイワサナエ・カオジロトンボ・チャイロシマチビゲンゴロウなどの昆虫類が見られる[1]。これ以外に以下のような昆虫もいる。
植物[編集]
志賀高原全体が1000メートル以上の高地に位置するため、高山植物も生育している。東館山山頂には東館山高山植物園が設けられている。四十八池湿原、田ノ原湿原、高天ヶ原・一ノ瀬湿原、焼額山湿原、北ドブ湿原(カヤノ平)、一沼などが、「志賀高原周辺湿原群」として環境省から「生物多様性の観点から重要度の高い湿地(略称「重要湿地」)」に選定されており、ミカヅキグサ-ミヤマイヌノハナヒゲ群落,ヌマガヤ(イネ科の多年草)群落などの湿原植生が見られる[1]。
これ以外に、アカモノ、イワカガミ、ウスユキソウ、ウメバチソウ、エンレイソウ、オオカメノキ、オオシラビソ、オオバミゾホオズキ、オガラバナ、オヤマリンドウ、キヌガサソウ、キンコウカ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ、コマクサ、コミネカエデ、コメツガ、サンカヨウ、シラカンバ(白樺)、シラネアオイ、ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)、ダケカンバ、タテヤマリンドウ、チシマザサ(根曲がり竹)、チングルマ、ツリバナ、ナナカマド、ノリウツギ、ヒオウギアヤメ、ヒカリゴケ、ヒメシャクナゲ、フタリシズカ、マタタビ、マツムシソウ、ミズキ、ミズバショウ、ムラサキヤシオツツジ、モウセンゴケ(食虫植物)、ヤナギ、ヤハズハンノキ、ユキザサ、レンゲツツジ、ワタスゲなどがある[4]。
観光[編集]
火山地帯ならではの豊富な湧出量を持つ多数の温泉は江戸時代から知られ、近傍の松代藩出身である幕末の洋学者・佐久間象山もこの地域の温泉を賞揚した。
標高が高く自然環境に恵まれ、積雪量も多い条件から、スキーや登山、避暑などを中心とした近代的なリゾート開発の歴史も古い。早くも1920年代から地元住民・自治体と、1927年に湯田中まで鉄道を開通させた長野電鉄グループとのタイアップで、戦前から観光地としての開発が進められた。
- 春には春スキー・ミズバショウの開花や新緑、夏は避暑・トレッキングや登山、秋は紅葉、冬は雪上のウィンタースポーツと一年中賑やかである。
- 大小21のスキー場から構成される志賀高原スキー場がある。1998年冬季の長野オリンピックでは、そのうちの焼額山スキー場、東館山スキー場が一部競技に使用され、高天ヶ原マンモススキー場が練習用に使用された。
- 奥志賀高原には、皇太子夫妻が滞在することがあるホテルがある。(グランフェニックス)
- 志賀高原は温泉も湧き出ている。(後述)
- 焼額山には西武グループの志賀高原プリンスホテルがある。
スキー場[編集]
総称して志賀高原スキー場と呼ばれている。戦前から開発が進められており、白馬エリアと並んで、日本屈指の一大スキー場地帯である。
当初こそ小規模ではあったが戦前から著名なスキーリゾートであり、戦時中を除いて日本でのスキーブームに伴う開発が進められてきた。1947年には当時この地域を軍関係者のリゾート地としたGHQの意向により、日本で最初のスキーリフトが掛けられた。
- 奥志賀高原スキー場
- 焼額山スキー場
- 東館山スキー場
- 一の瀬ファミリースキー場
- 一の瀬ダイヤモンドスキー場
- 一の瀬山の神スキー場
- タンネの森オコジョスキー場
- 高天ヶ原マンモススキー場
- 西館山スキー場
- 発哺ブナ平スキー場
- ジャイアントスキー場
- 寺小屋スキー場
- 横手山スキー場
- 2013年12月18日、スターバックスコーヒーは日本国内で最も標高の高い店舗「横手山山頂店」を横手山スキー場のリフト山頂駅舎にオープンした。スキー場への出店も同社初。2014年5月までの期間限定契約だが、地域活性化のため通年営業に切り替える方向で話が進んでいる[5]。
- 木戸池スキー場
- 岩の湯スキー場(岩の湯ロッジのみ残る)
- 熊の湯スキー場
- 笠岳スキー場(2009-2010シーズンより営業休止)
- 渋峠スキー場(長野県、群馬県にまたがる)
- 前山スキー場(2009-2010シーズンより冬季リフト運転休止)
- 丸池スキー場
- 蓮池スキー場
- サンバレースキー場
このうち、奥志賀、横手山(一部区域)、熊の湯(笠岳スキー場往復は除く)はスノーボード滑走禁止であったが、2015-2016シーズンより奥志賀、熊の湯でスノーボードが解禁された。
温泉[編集]
その他[編集]
- 志賀高原総合会館98
- 森の音楽堂奥志賀高原にあり、毎年夏に世界的指揮者小沢征爾による音楽会が行われている。
- 信州大学教育学部附属志賀自然教育研究施設・信州大学山岳科学総合研究所志賀高原センター
交通機関[編集]
索道[編集]
- 志賀高原ロープウェイ
- 東館山ゴンドラリフト
- 高天ヶ原ペアリフト
- 横手山スカイレーター
- 横手山リフト
- 前山リフト
- 奥志賀高原ゴンドラリフト(紅葉期・冬季のみ)
- 焼額山第一ゴンドラリフト(8月・冬季のみ)
バス[編集]
アクセス[編集]
長野オリンピック開催時に、道路や鉄道が整備されたため、以前よりアクセスは容易になった。
道路[編集]
- 国道292号(志賀草津道路/志賀草津高原道路 もしくは志賀草津ルート、志賀草津高原ルートとも呼ばれる)
- 群馬県境にある渋峠(2172メートル)は国道最高所である。熊の湯地区の陽坂ゲートから東は、11月上旬頃から翌年4月下旬頃まで通行止めになる。東は万座温泉・草津温泉・長野原町へ、西は湯田中渋温泉郷・上信越自動車道信州中野ICがある中野市・飯山市へ通ずる。
- 国道292号線渋峠付近の交通事情
- 渋峠付近は冬季通行止めとなるため、スキーシーズン中は群馬県側からのアクセスは不可。
- 2018年1月23日に噴火した草津白根山の影響により、群馬県側の殺生河原駐車場(群馬県吾妻郡草津町)~万座三差路(群馬県吾妻郡 嬬恋村)の8.5kmの区間が夜間通行止(17時~翌日8時)。
- 2018年9月21日、草津白根山の噴火レベルが2から1に引き下げられたことを受けて一旦は29日から全面通行解除となる予定であったが、前日の28日再び火山性微動が増加し再び噴火レベルが2に引き上げられたことから全面通行解除は見送られ全面通行止めとなった。
- このように草津白根山の不安定な状態が続いているため、通行を検討する際は最新情報を確認する必要がある。
- 長野県道471号奥志賀公園線
- 蓮池から奥志賀高原を結ぶ、志賀高原内で完結する県道。蓮池で国道292号に、奥志賀高原で長野県道502号奥志賀公園栄線に接続している。
- 長野県道502号奥志賀公園栄線
- ゴールデンウィークなどの連休中は、しばしば渋滞を引き起こす。特に、スキーシーズンの連休期間などは、激しい渋滞とともに、急坂・急カーブをともなう山道のうえ、慣れない雪道を運転する者が多いためか、追突事故が多い。
鉄道[編集]
- 最寄り駅は、長野電鉄長野線の湯田中駅である。湯田中駅から路線バスが運行されている。
- JRに限ると、最寄り駅は飯山線の立ヶ花駅であるが、直通するバスはない。
- JRの新幹線および特別急行列車に限ると、北陸新幹線などの長野駅・飯山駅が至便である。両駅から路線バス(急行バス)が運行されている。
- 群馬県側の最寄り駅は、JR吾妻線の長野原草津口駅である。軽井沢駅および長野原草津口駅から白根火山までと、白根火山からの路線バスがそれぞれ運行されており、両者を乗り継いでいくことができる。
バス[編集]
- 湯田中駅から奥志賀高原までと、途中蓮池から分岐しほたる温泉の硯川を経て白根火山まで、長電バスが路線バスを運行している。さらに白根火山から草津温泉または万座温泉を経て、長野原草津口駅および軽井沢駅まで、JRバス関東・西武観光バス・草軽交通が路線バスを運行している。このうち、硯川から白根火山および、白根火山から草津温泉または万座温泉は、渋峠付近の道路が通行止めになるため、冬季は運休である。
- 長野駅・飯山駅から長電バスが急行バスを運行している。
- スキーシーズン中は、長電バスの路線バスが一部の時間帯に志賀高原エリア内においてスキーシャトルバスとして運行され、無料で乗車することができる。かつては志賀高原スキー場共通リフト券(ICチケットに限る)所持者で、乗車時点で有効のものであれば、そのリフト券で乗車することができるというものであった。
- 冬には、首都圏などから、直行バス(いわゆるスキーバス)が運行される。
その他[編集]
- 地籍について、正式には山ノ内町平穏7148番地(国道292号沿い)および平穏7149番地(長野県道471号奥志賀公園線沿いの志賀高原プリンスホテル南館以南)で、志賀高原のほとんどのエリアを占める。焼額山および奥志賀高原地区は、山ノ内町夜間瀬になる。渋峠スキー場の一部は、群馬県吾妻郡中之条町である。
- 志賀高原の焼額山および奥志賀高原地区以外にあたる山ノ内町平穏7148番地および平穏7149番地は、一般財団法人和合会の所有地である。
脚注[編集]
- ^ a b c 環境省_「重要湿地」の詳細情報(志賀高原周辺湿原群)
- ^ 長野県指定等文化財15県天然記念物
- ^ 三石暉弥 (1990) ゲンジボタル,信濃毎日新聞社.
- ^ 志賀高原ハイキング(北信濃)
- ^ 2013年12月4日 信濃毎日新聞 紙面記事。
関連項目[編集]