志水一夫 (作家)

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志水 一夫
誕生 (1954-02-09) 1954年2月9日
日本の旗 日本 東京都新宿区
死没 (2009-07-03) 2009年7月3日(55歳没)
職業 作家科学解説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
活動期間 ? - 2009年
ジャンル 科学的懐疑主義ノンフィクションオカルト
代表作 『UFOの嘘』・『大予言の嘘』
主な受賞歴 星雲賞ノンフィクション部門参考候補作(受賞はせず、ただし共著者として加わっている『トンデモ本の世界』及び『トンデモ本の逆襲』は同賞を受賞)
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志水 一夫(しみづ かづを、(「しみず かずお」 とも)、1954年2月9日 - 2009年7月3日)は、日本作家科学解説家超常現象研究家[1]と学会運営委員。東京都新宿区出身。慶應義塾大学文学部史学科卒業。著作は多数だが、非常に遅筆なため共著が多く、単著は少ない。

本名以外に三井 一郎(みつい いちろう)[2]等のペンネームでの著作も多数。

来歴[編集]

高校生時代からUFO超能力に関する研究を開始し、そのまま著作業の道へと進む。

「と学会」系の書籍、オカルト雑誌、およびウィキペディアamazon.com読者レビューなどで執筆活動を行っていた。ウィキペディアでは「Kadzuwo」、AMAZONやmixi等では「夜帆。@楽利多マスター」名義のハンドルネームを用いていた。Japan SkepticsおよびASIOSの会員。元新しい歴史教科書をつくる会会員[3]

その他、多数の超常現象研究団体の会員や役員を務めていた。

歴史自然科学オカルトトンデモ説批判、アニメなど執筆分野は多岐にわたる。特に『UFOの嘘』・『大予言の嘘』(両方ともデータハウス刊)の2冊は、ともに星雲賞ノンフィクション部門の参考候補作に挙げられたものであり、特に後者は菊池聡からは古典的名著と評された[4]。この2冊は、日本のUFO研究家やノストラダムス研究家等の問題点を指摘した公刊された文献としては、最も早い部類に属するものである。また、アニメ関係では『美少女戦士セーラームーン』や『ルパン三世』などに関する研究で知られている[5]

トンデモ本シリーズなどのオカルト批判で有名であるが、その一方でレイキ催眠療法飲尿療法などの科学的裏付けが乏しい民間療法を信奉しており、自ら実践したり自分のメールマガジンホームページでこれらを紹介するに留まらず、それらの療法を行う団体の役員も務めていた[6]

親交のあったと学会会長の山本弘や同会運営委員の皆神龍太郎によると、当人は超常現象の実在を固く信じている、いわゆる「ビリーバー」であり、それゆえに「偽物」の存在を許せず批判していたとの事である[7]

また、1980年前後の「ロリコン漫画ブーム」の際には、原丸太名義でロリコン同人誌レビューを行っていた[8]

歴史関係では、従来余り知られていなかったエピソードなどを、一般向けに手際よくまとめて紹介することもあった。ただし、学術的な論文よりは通俗本に依拠することがあることなどによって、史料資料の選定や扱い方を疑問視される場合もある。ただし、その通俗本から得たネタもさらに詳細かつ緻密に元ネタを検証している。それゆえに超がつく程の遅筆である。

2009年7月3日胃がんのため、55歳で死去[9]。家の宗教神道のため葬儀神式で営まれた。諡号は「志水一夫大人命」(しみづかづをうしのみこと)である[10]

残された蔵書は概算で43000冊という膨大な量であり、これらは一括して明治大学付属米澤嘉博記念図書館に寄贈されることとなった[11]

批判[編集]

ウィキペディアでの編集に際して、自著や知人の著書参考文献欄に加えたり、自分の関連サイトに手を加えたりすることがまま見られた。文献などは確かにその記事に関連した有用な文献である場合もあるが、他方で通俗本とみなされるものが加えられることもあるため、これらの行為が宣伝(あるいは一種のスパム)として問題視されたこともある[12]

また、唐沢俊一盗作問題に関して、唐沢を擁護・正当化する発言を行っていたとの指摘もある[13]

脚注[編集]

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  1. ^ 山本弘 『去年はいい年になるだろう』 PHP研究所2010年、232頁。ISBN 978-4-569-77663-7
  2. ^ 『と学会年鑑AQUA』(楽工社、2008年)、245-254ページ参照
  3. ^ 『さらば志水一夫 7つのペンネームと1つの文体を持つ男』(志水一夫追悼本制作委員会、2010年6月12日発行・第49回日本SF大会TOKON10のディーラーズルームにて頒布された同人誌)25-26ページの原田実 (作家)の追悼文より
  4. ^ 菊池聡 『超常現象をなぜ信じるのか 思い込みを生む「体験」のあやうさ』 講談社〈ブルーバックスB-1229〉、1998年9月。ISBN 4-06-257229-X213頁
  5. ^ いわゆる「謎本」ブームの時には複数のペンネームを使い分けて、主にデータハウスで謎本を多数執筆していた
  6. ^ セラピスト紹介サイトの志水一夫のプロフィール
  7. ^ 『トンデモ本の世界W』(楽工社、2009年・ISBN 9784903063362)の「あとがき」
    『さらば志水一夫 7つのペンネームと1つの文体を持つ男』17-20ページ参照
  8. ^ 『と学会誌24』(と学会、2009年)68-69ページ
    『さらば志水一夫 7つのペンネームと1つの文体を持つ男』43-44ページ
  9. ^ ASIOS公式ブログ 2009年7月4日「志水一夫さん逝去」
    山本弘のSF秘密基地BLOG 2009年7月18日「二人の偉大な超常現象研究家の死」
  10. ^ 『さらば志水一夫 7つのペンネームと1つの文体を持つ男』45-50ページ
    これにより、名実ともに「」となっている
  11. ^ 『さらば志水一夫 7つのペンネームと1つの文体を持つ男』17-20ページ
  12. ^ ノート:聖書/過去ログ1#参考文献
  13. ^ 藤岡真blog 2010年7月12日「徹底検証 唐沢俊一番外編 おれが「と学会」を批判する理由」

参考文献・関連資料等[編集]

  • 凄ノ王』 - 超能力と日本神話を題材とした永井豪の漫画。超能力研究協力という肩書で名を載せている。
  • 『さらば志水一夫 7つのペンネームと1つの文体を持つ男』(志水一夫追悼本制作委員会、2010年) - 生前に親交のあった者による追悼文などをまとめた同人誌。

関連項目[編集]

関連人物[編集]

外部リンク[編集]