必殺 お捜し人

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必殺 お捜し人ひっさつ おさがしにん)は小林めぐみによる日本ライトノベル。イラストはひさいちよしき富士見ファンタジア文庫富士見書房)刊。1996年から1999年にかけて全9巻が刊行された。

概要[編集]

近世~近代ヨーロッパ風の世界を舞台に、「捜し屋」の少年ウィルが、幼なじみのマギー、バズとともに難題に挑む。考古学、紋章学、宗教、絵画芸術、オカルトなど巻ごとに異なる要素を取り込んでいる。

1~3巻はウィルたちの故郷である農村ヨルカ村、4巻以降は王都ゼフィッツィを拠点としてよりスケールの大きな話が展開された。

『白蛇の迷宮』あとがきによると、カナダのホームドラマ「アボンリーへの道」を観て、子供が大騒ぎして、彼らを取り巻く大人が慌てふためく話を書こう!と思ったとのこと。

同じく『世界の終末』あとがきでは「分かりやすい文章で、分かりやすい設定で、おもしろい話を」「子供向けを意識して、でも、大人でも楽しめる要素を入れよう」「「剣と魔法」じゃないファンタジー」「不思議がはっきりと肯定されるのでも、かたくなに否定されるのでもない、中途半端な、現実とよく似たこの世界」とこのシリーズについて述べている。

主な登場人物[編集]

ウィル・ゴーダ
十二歳。祖父と二人で暮らしている「捜し屋三代目」。お調子者だが頭は切れる。自分と祖父を置いて、借金を残したまま蒸発した父を恨んでいる。
マギー・ディーバ
ウィルの幼なじみ。村長の孫娘。ウィルのことが好き。明朗快活な性格。世の恋人たちを応援する「エンゼル・ハートクラブ」主宰。
バズ・フェナット
ウィルの幼なじみ。医者の息子。勉強のし過ぎか分厚い眼鏡をかけている。マギーのことが好きで、ウィルをライバル視している。やや気弱で運動神経が鈍い。
エドウィン・ゴーダ
ウィルの祖父。考古学者兼捜し屋。仕事の都合上、王都ゼフィッツィ、南部最大の都市ヒューゴ、ヨルカ村にある三つの家を転々としている。
トリック・ゴーダ
ウィルの父。天才トレジャーハンター。
ハワード・イコナ
大学の考古学教授。その裏の顔は、現代科学を混乱させるオーパーツをこの世から抹消することを目的とする「奇蹟ハンター」。エドウィンからはなぜか「コーヒー野郎」と呼ばれている。
シンシア・ラズボーン公爵
この国でもっとも力のある人間の一人。大貴族であり資産家。ゴーダ家のスポンサー。独身の美女。子供好き。

既刊リスト[編集]

  1. 白蛇の迷宮 1996年06月 ISBN 4-8291-2688-4
  2. 真珠の聖域 1996年11月 ISBN 4-8291-2714-7
  3. 妖精の奇蹟 1997年05月 ISBN 4-8291-2741-4
  4. 霊童の系譜 1997年09月 ISBN 4-8291-2769-4
  5. 名画の受難 1998年01月 ISBN 4-8291-2815-1
  6. 勇者の聖戦 1998年05月 ISBN 4-8291-2836-4
  7. 紋章の秘密 1998年09月 ISBN 4-8291-2861-5
  8. 虹色の財宝 1999年01月 ISBN 4-8291-2793-7
  9. 世界の終末 1999年05月 ISBN 4-8291-2888-7

文庫未収録[編集]