強制的異性愛

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強制的異性愛強制異性愛異性愛中心主義(Heterosexism)とは、異性間のセクシュアリティや性的関係を支持する、振る舞いや偏見差別の体系である。[1]

異性愛以外の性指向同性愛両性愛など)を有している場合には、異性愛者のふりをしないと、社会生活上、さまざまな不利益を被ることがあるが、これは強制異性愛社会が持つ弊害の一つである。

義務教育を例にとる。経験的に、数十人の学級の中には、数人が異性愛以外の性指向を有していると考えられている。しかし、その数人が誰であるかが特定されてしまえば、異性愛である多数の子どもは、少数の子どもを、忌避するであろう。学級での立場を維持するために、たとえ自分は異性に興味がなくとも、異性同級生から告白された場合には、これを受け入れざるを得なくなる。

職場での不利益は、さらに強烈になる。

同世代が次々に結婚し、結婚していないのが1人だけになった場合、多くは好奇の目に晒される。家族を得て一人前、との価値観から、信用できない人間と見られる場合もある。これを回避するために、好きでもない異性と結婚し、配偶者を世界で最も大事にしているふりをせざるを得なくなる。偽装結婚である。モントリオール宣言は特にこうした異性との強制的結婚を基本的人権の蹂躙として問題視している。

男性同性愛者や少年愛者を対象にした雑誌「薔薇族」には、次のような下りがある。

  • 僕は明日結婚します。今、写真を見ながら、最後のオナニーを終えました。明日からは、を抱かなければなりません。
  • 部屋を真っ暗にして、相手が女であることを分からないようにしてセックスをする。私が美しい少年を想像しながら懸命に勃起させているのを尻目に、は私に抱きついて萌えに萌える。ああ、私の心の何ととかけ離れたことよ。

婚姻関係にある者の片方が、異性愛以外の性指向を隠していることが発覚した場合、多くは離婚賠償金請求などのトラブルに発展する。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Jung, Patricia Beattie; Smith, Ralph F. (1993). Heterosexism: An Ethical Challenge. State University of New York Press. ISBN 0-7914-1696-8.