建築設備士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
建築設備士
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
分野 不動産・建築
試験形式

一次:マークシート

二次:設計製図
認定団体 国土交通省
認定開始年月日 1985年(昭和60年)[1]
根拠法令 建築士法
公式サイト 公益財団法人建築技術教育普及センター
ウィキプロジェクト ウィキプロジェクト 資格
ウィキポータル ウィキポータル 資格
テンプレートを表示

建築設備士(けんちくせつびし)とは、建築士の求めに対し建築設備の設計、工事監理に関するアドバイスを行える建築士法に基づく国家資格である。

建築設備士の取得者は4年の実務経験で一級建築士試験の受験資格が、また、実務経験不要で二級建築士木造建築士試験の受験資格が与えられる。

概要[編集]

建築設備(空調換気、給排水衛生電気等)の高度化・複雑化などにより、建築設備に係る設計・工事監理を建築士が行うにあたり、建築士から求められた場合にアドバイスが出来る資格である。

本資格取得者による一級建築士試験の受験資格については、国交省建築士制度小委員会にて検討され、二級建築士と同様に4年の実務経験により受験資格が与えられることになった。また、建築設備士として5年以上の実務経験に加えて一級建築士を取得した者は、「設備設計一級建築士」の講習・考査を受ける事が可能となる。

また、1年の実務経験で電気工事管工事の一般建設業における営業所の専任技術者、工事現場の主任技術者となることができる。

建築設備士が、単独業務を行うには建築士合格後3年間建築士事務所で業務を行い当該管理建築士の業務証明により管理建築士講習・考査に合格後、自らの建築士事務所登録を行ってからとなる。

業務[編集]

建築設備全般に関する知識及び技能を有し、建築士に対し、高度化・複雑化した建築設備の設計・工事監理に関する適切なアドバイスを行い、当該建築士が有効として設計等に反映した場合、建築確認申請書に建築設備士の名前が記載される。

業務が円滑に遂行できるよう、国土交通大臣指定登録機関の登録者名簿に氏名等の登録を行うことも出来る(登録は任意)。 登録者は、国土交通省の設計業者資格審査において、一級建築士と同等の資格(5点)として扱われる。

平成26年6月の建築士法改正で、延べ面積2000平方メートルを超える建築物の建築設備に係る設計(設備設計一級建築士の設計による場合を除く)又は工事監理を行う場合に、建築士は建築設備士の意見を聞くよう努めなければならないという努力義務規定が定められた。(平成27年6月施行、建築士法第18条第4項)

受験資格[編集]

  • 学歴大学高等学校専修学校等の正規の建築、機械又は電気に関する課程を修めて卒業後、学歴ごとに定められた実務経験も必要)
    • 四年制大学の建築・機械・電気卒業の場合 : 実務経験2年以上
    • 短期大学、高等専門学校、旧専門学校築・機械・電気卒業の場合 : 実務経験4年以上
    • 高等学校、旧中学校の建築・機械・電気卒業の場合 : 実務経験6年以上
    • その他 学校・専攻により : 実務経験2~6年以上
  • 実務経験のみ9年以上

試験[編集]

一次試験が6月頃、二次試験が8月頃となっていて、札幌市仙台市東京都名古屋市大阪市広島市福岡市で試験が行われる。

試験科目[編集]

一次試験(学科)
  1. 建築一般知識 30問(合格基準点 12点以上 40%)
  2. 建築法規 20問(合格基準点 10点以上 50%)
  3. 建築設備 50問(合格基準点 25点以上 50%)
  4. 合計 100問(合格基準点 60点以上 60%)

全て5択問題

各課目及び合計点が全て合格基準点以上で合格となる。

二次試験(設計製図・記述)
  1. 建築設備基本計画
  2. 建築設備基本設計(空調・換気設備、給排水衛生設備、電気設備より1部門選択)

第一次試験(学科)の合格者は翌年に限り第一次試験の受験が免除される。

合格率等[2][3][編集]

1次試験合格率 2次試験合格率 総合合格率 合格者数
1993年(平成5年) 29.5% 50.8% 18.1% 394人
1994年(平成6年) 31.0% 50.8% 18.8% 449人
1995年(平成7年) 31.3% 52.4% 19.9% 484人
1996年(平成8年) 30.1% 51.1% 19.2% 449人
1997年(平成9年) 31.4% 51.7% 19.5% 478人
1998年(平成10年) 31.1% 51.4% 20.1% 497人
1999年(平成11年) 31.5% 52.1% 20.7% 486人
2000年(平成12年) 32.5% 52.5% 20.9% 486人
2001年(平成13年) 38.0% 50.5% 23.0% 509人
2002年(平成14年) 27.5% 49.5% 18.9% 421人
2003年(平成15年) 29.9% 55.3% 19.2% 551人
2004年(平成16年) 29.8% 59.7% 21.9% 625人
2005年(平成17年) 25.3% 55.9% 18.1% 485人
2006年(平成18年) 23.2% 57.1% 16.7% 450人
2007年(平成19年) 17.2% 61.8% 15.0% 351人
2008年(平成20年) 36.7% 59.2% 23.0% 596人
2009年(平成21年) 25.9% 61.6% 21.1% 634人
2010年(平成22年) 35.4% 50.8% 20.0% 588人
2011年(平成23年) 23.0% 49.2% 16.7% 467人
2012年(平成24年) 30.3% 51.1% 18.4% 469人
2013年(平成25年) 23.6% 52.5% 16.6% 432人
2014年(平成26年) 27.5% 52.7% 17.3% 449人
2015年(平成27年) 32.1% 52.2% 19.4% 554人

登録者数[編集]

建築設備士の資格者数と登録者数(平成27年3月31日現在)[4]

建築設備士 39,664名 登録者 35,546名 登録率(登録者/建築設備士)89.6%

尚、資格者の約2/3を占める 24,421名は資格創設当時(昭和61年~63年)の特例措置による実務経験+講習及び修了考査による取得者である。[5]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  1. ^ 建築設備士登録制度|(一社)建築設備技術者協会(2015年11月7日閲覧)
  2. ^ 建築設備士試験データ|(公財)建築技術教育普及センター(2015年11月7日閲覧)
  3. ^ 建築設備士試験データ|(財)建築技術教育普及センター(過去のアーカイブ)(2015年11月7日閲覧)
  4. ^ 建築設備士登録状況|(一社)建築設備技術者協会(2015年11月7日閲覧)
  5. ^ 建築設備設計・工事監理業務の実状に関する調査報告書|建築設備設計・工事監理業務の実状に関する調査委員会(2015年11月7日閲覧)