延命治療

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延命治療(えんめいちりょう、Life-support treatment)とは、疾病の根治ではなく延命を目的とした治療のことである。対症療法の1つ。

生命予後不良で根治が見込めない患者に対し、人工呼吸輸血輸液などによって延命を図ることを目的とする。医療技術の発達により、意思疎通が不可能な状態で生命だけを維持することが可能になったが、クオリティ・オブ・ライフ尊厳死の観点からそういった治療を見直す議論が起こっている[1]

デメリット[編集]

延命治療を行った場合、患者はその間余計に苦しむこととなる。また、患者本人に意識がない状態でもただ延命されている状況を見て家族や友人などが苦痛を感じることもある。当然ながら延命治療であっても医療費は必要であるため、延命すればするほど医療費がかさんでくるという問題もある。

種類[編集]

延命治療に当たるものとしては以下のものが挙げられる。

人工呼吸
脳死などの昏睡状態で何らかの処置をしなければ呼吸が停止する状態や、肺機能の低下により血液の酸素化が十分に行えない状態などで行われる。
人工栄養
経鼻胃管を挿入して栄養する場合と、中心静脈カテーテルを挿入して血液中に直接栄養する場合がある。昏睡状態や食道の狭窄が起きている場合に行われる。
人工透析
腎機能の低下もしくは廃絶によって無処置では尿毒症を起こす状態(腎不全)で行われる。

患者の選択権[編集]

患者本人が延命を希望しなかった場合、それを文書として示すことで医療機関に対し延命治療の中止を要求することができる。この文書はリビング・ウィルと呼ばれ、尊厳死の問題とあわせて論じられることも多い。

脚注[編集]

  1. ^ 延命治療”. コトバンク. 2016年10月9日閲覧。

関連項目[編集]