康楽館

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康楽館
Korakukan 20220508.jpg
情報
用途 芝居小屋
設計者 山本辰之助
建築主 藤田組
事業主体 小坂町[1]
管理運営 小坂まちづくり株式会社指定管理者
構造形式 木造
建築面積 767.93 m²
延床面積 1,097.25 m²
階数 地上2階、一部地下1階
着工 1909年
竣工 1910年8月13日
開館開所 1910年8月16日
所在地 017-0202
秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字松ノ下2
座標 北緯40度19分35.61秒 東経140度44分42.60秒 / 北緯40.3265583度 東経140.7451667度 / 40.3265583; 140.7451667座標: 北緯40度19分35.61秒 東経140度44分42.60秒 / 北緯40.3265583度 東経140.7451667度 / 40.3265583; 140.7451667
文化財 重要文化財
指定・登録等日 2002年(平成14年)5月23日
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隣接する電話ボックスもデザインが似せてある(2010年5月)

康楽館(こうらくかん)は、秋田県鹿角郡小坂町にある小坂町立の芝居小屋。建物は国の重要文化財である。旧金毘羅大芝居香川県仲多度郡琴平町)や永楽館兵庫県豊岡市)とともに、日本最古級の劇場の一つとして知られる。2011年平成23年)に指定管理者制度を導入し、町の直営から第三セクター企業小坂まちづくり株式会社の管理に移行した。

沿革[編集]

概要[編集]

木造2階建、切妻造妻入りで、屋根は銅板葺(当初は杉板葺)とする。平面規模は正面約28.2メートル、奥行約38.2メートル。小坂鉱山を経営していた合名会社藤田組によって建てられたもので、棟札により明治43年(1910年)の建築であることが判明する。設計者は小坂鉱山工作課営繕掛長の山本辰之助とされる。[3]

下見板張りの白塗り、上げ下げ式窓と鋸歯状の軒飾りが並び洋館風の外観を持つ一方、桟敷花道切穴など典型的な和風芝居小屋の内装で、和洋折衷の造りが特徴である。

移築や復元を行わず現在も利用されている和洋折衷の木造芝居小屋として最古である。当館より9年古い1901年(明治34年)築の永楽館は、2008年(平成20年)に創建時への復元工事をして再利用されている。現存する日本最古の劇場である1835年天保6年)築の旧金毘羅大芝居は、1972年から1976年にかけて移築復元されている[4]

歌舞伎大芝居などの特別な公演がある日と休館日(年末年始のみ)以外は常設公演の有無に関わらず施設内を見学でき、特に12月から3月の舞台が空いている場合に限り、舞台を回す体験などができる。

アクセス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 小坂町康楽館条例
  2. ^ 本多恒顕「知恵と工夫「未来に伝えたい」県、インフラ50選を発表 小中学校に冊子配布へ」『秋田魁新報』2022年12月13日、3面。
  3. ^ 「新指定の文化財」『月刊文化財』465号
  4. ^ 「こんぴら歌舞伎のあゆみ」こんぴら歌舞伎公式サイト

参考文献[編集]

  • 「新指定の文化財」『月刊文化財』465号、第一法規、2002
  • 康楽館発行パンフレット(2011年4月発行)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]