康楽館
康楽館 | |
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情報 | |
用途 | 芝居小屋 |
設計者 | 山本辰之助 |
建築主 | 藤田組 |
事業主体 | 小坂町[1] |
管理運営 | 小坂まちづくり株式会社(指定管理者) |
構造形式 | 木造 |
建築面積 | 767.93 m² |
延床面積 | 1,097.25 m² |
階数 | 地上2階、一部地下1階 |
着工 | 1909年 |
竣工 | 1910年8月13日 |
開館開所 | 1910年8月16日 |
所在地 |
〒017-0202 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字松ノ下2 |
座標 | 北緯40度19分35.61秒 東経140度44分42.60秒 / 北緯40.3265583度 東経140.7451667度座標: 北緯40度19分35.61秒 東経140度44分42.60秒 / 北緯40.3265583度 東経140.7451667度 |
文化財 | 重要文化財 |
指定・登録等日 | 2002年(平成14年)5月23日 |
康楽館(こうらくかん)は、秋田県鹿角郡小坂町にある小坂町立の芝居小屋。建物は国の重要文化財である。旧金毘羅大芝居(香川県仲多度郡琴平町)や永楽館(兵庫県豊岡市)とともに、日本最古級の劇場の一つとして知られる。2011年(平成23年)に指定管理者制度を導入し、町の直営から第三セクター企業小坂まちづくり株式会社の管理に移行した。
沿革[編集]
- 1910年(明治43年) - 小坂鉱山の厚生施設として誕生。杮落としは大阪歌舞伎の尾上松鶴一座の公演であった。
- 1970年(昭和45年) - 建物の老朽化やカラーテレビが普及したことにより、舞台演劇が衰退し、いったん一般興行が休止となる。
- 1986年(昭和61年) - 秋田県指定有形文化財に指定。同年7月2日再開館。初の常設公演は大江戸つるぎ太鼓。
- 2002年(平成14年)5月23日 - 国の重要文化財に指定された(小坂鉱山事務所も同日付で指定)。
- 2022年(令和4年)12月12日 - 秋田県の「未来に伝えたい秋田のインフラ50選」に康楽館(建築物)が選出される[2]。
概要[編集]
木造2階建、切妻造妻入りで、屋根は銅板葺(当初は杉板葺)とする。平面規模は正面約28.2メートル、奥行約38.2メートル。小坂鉱山を経営していた合名会社藤田組によって建てられたもので、棟札により明治43年(1910年)の建築であることが判明する。設計者は小坂鉱山工作課営繕掛長の山本辰之助とされる。[3]
下見板張りの白塗り、上げ下げ式窓と鋸歯状の軒飾りが並び洋館風の外観を持つ一方、桟敷、花道、切穴など典型的な和風芝居小屋の内装で、和洋折衷の造りが特徴である。
移築や復元を行わず、現在も利用されている和洋折衷の木造芝居小屋として最古である。当館より9年古い1901年(明治34年)築の永楽館は、2008年(平成20年)に創建時への復元工事をして再利用されている。現存する日本最古の劇場である1835年(天保6年)築の旧金毘羅大芝居は、1972年から1976年にかけて移築復元されている[4]。
歌舞伎大芝居などの特別な公演がある日と休館日(年末年始のみ)以外は常設公演の有無に関わらず施設内を見学でき、特に12月から3月の舞台が空いている場合に限り、舞台を回す体験などができる。
アクセス[編集]
- JR奥羽本線大館駅より、秋北バスの路線バス「小坂操車場ゆき」に乗車し「小坂町」下車。
- JR花輪線鹿角花輪駅・十和田南駅より、秋北バスの路線バス「小坂操車場ゆき」に乗車し「小坂町」下車。
- 東北自動車道高速バス「小坂バスストップ」より、徒歩15~20分程度。
脚注[編集]
参考文献[編集]
- 「新指定の文化財」『月刊文化財』465号、第一法規、2002
- 康楽館発行パンフレット(2011年4月発行)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]