平成10年台風第7号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
台風第7号(Vicki、ヴィッキー)
カテゴリー2の タイフーンSSHWS
台風第7号
台風第7号
発生期間 1998年9月17日 21:00
23日 9:00
寿命 5日12時間
最低気圧 960 hPa
最大風速
(日気象庁解析)
40 m/s (75 knot)
最大風速
米海軍解析)
90 knot
被害総額
死傷者数 死者18名、行方不明者1名、負傷者611名(台風第8号によるものも含む)
被害地域 フィリピン日本
プロジェクト : 気象と気候災害
テンプレートを表示

平成10年台風第7号(へいせい10ねんたいふうだい7ごう、国際名:ヴィッキー〔Vicki〕)は、1998年(平成10年)9月フィリピンに上陸後、最盛期勢力で紀伊半島に上陸した台風である。

9月21日に台風第8号、9月22日に台風第7号と、2日連続して近畿地方に上陸した。この年の9月は、9月16日台風第5号東海地方に上陸しており、台風発生数が少ない割に日本上陸数が多かった。なお、台風第6号と台風第9号が日本接近しており、9月に発生した台風のすべてが日本接近した。

概要[編集]

進路図

記録[編集]

広い範囲で暴風を記録した。台風の移動速度が比較的速かったため、風の記録がより大きくなったと考えられる(なお、この台風と同じく9月に日本上陸した平成19年台風第9号は、対照的に上陸前の台風の移動速度が自転車並みの遅い速度であった)。

被害状況[編集]

日本[編集]

台風第8号によるものも含む。2つの台風の北上に伴って前線活動が活発となったため、台風による被害は広い範囲に及んだ。

  • 死者18名、行方不明者1名、負傷者611名
  • 住宅全壊87棟、半壊1,121棟、一部損壊49,027棟
  • 床上浸水1,757棟、床下浸水8,822棟
  • 道路損壊1,310箇所、山・がけ崩れ543箇所、堤防決壊44箇所

この台風7号の被害総額は約130億円に上った。中でも特色は、文化財建造物が密集する関西地方を直撃したために、文化財建造物の損壊、損傷被害が顕著であったことが大きい。奈良県で室生寺(後述)など52件(細かい事象を含めると90件近くに上る)、滋賀県で18件、京都府二条城など5件の被害が報告されている。とりわけ、室生寺五重塔は近隣にあった高さ50mの杉の古木が吹き倒された折、倒れる幹に巻き込まれて屋根が損壊する被害を受けた。塔の修復のため、秘仏などの寺宝を博物館で特別展示するなどして、修復費用を集めることとなった。また、高野山奥の院参道では杉の巨木が相次いで倒れるなど、文化財損傷の主たる原因は、隣接する木々の倒伏によるものが多い(古い寺社の場合の境内には樹齢の高い老木、古木が多いために、樹勢が弱っていたことも指摘されており、室生寺の場合は、樹齢392年の老杉であった)。

その他、農業の被害も大きく、奈良県、和歌山県にまたがるの特産地は果樹の落果、樹木の枝折れなど深刻な被害を受けた。

台風通過後の24・25日には、前線の影響で高知県で記録的な大雨となった。

フィリピン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Sulpicio loses court case on Princess of the Orient fatality”. ABS-CBN Interactive (2008年7月4日). 2011年1月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]