岡本美鈴

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岡本 美鈴
2014年9月25日 AIDAフリーダイビング世界選手権(イタリア)にて
国籍 日本の旗 日本
所属 東京フリーダイビング協会(TFC)
ラッキーフィンパラグーダ
生年月日 (1973-01-30) 1973年1月30日(51歳)
生誕地 東京都
身長 158cm
獲得メダル
日本の旗 日本
フリーダイビング世界選手権
2010年沖縄 女子団体総合
2011年ギリシャ 女子個人
2012年フランス 女子団体総合
2012年バハマ CWT女子個人
2012年バハマ FIM女子個人
2013年ギリシャ 女子個人
2014年サルデーニャ 女子団体総合
2014年バハマ CWT女子個人
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岡本 美鈴(おかもと みすず、1973年1月30日 - )は、日本の女子フリーダイビング選手。旧姓、平井 美鈴(ひらい みすず)。東京都出身。

東京フリーダイビング協会(TFC) およびラッキーフィンパラグーダ所属。2007年から2010年まで、日本フリーダイビング協会(JAS)理事を務める。ヨガインストラクター(日本ヨーガ学会)、グラフィックデザイナーの肩書も持つ。マネジメントは株式会社スポーツゲイン。2014年7月現在の自己記録は、CWT競技・水深90mで、世界歴代記録3位タイ。

  • Purna Freediving School 主宰。
  • AIDA 4star Freediver、AIDAフリーダイビングインストラクター
  • Apnea Academy フリーダイビングインストラクター
  • AIDA ジャッジ level E。
  • NAUIスクーバインストラクター。

[1]

人物[編集]

幼少の頃から水泳が苦手で海にも興味がなく、プールやビーチでは遊ぶのみ。自分は海や水泳とは無関係で生きていくと思っていた。高校時代は新体操に熱中。

1995年3月20日に地下鉄サリン事件に遭遇し、もうろうとする意識の中で初めて死を身近に感じた。翌年1996年には卵巣腫瘍が見つかり、手遅れ寸前の重傷。 1999年、小笠原旅行でシュノーケリングを初体験するが、海慣れしていないためにライフジャケットを着用。この時に水中でイルカと自由に泳ぐスキンダイバーを見て憧れる。当時は水泳は25mを泳ぐのがやっとの、ほぼ「カナヅチ」だった。その後、小笠原に通うようになり、少しずつ潜れるようになった。2003年にフリーダイビング競技をスタートして以降、本格的にイルカと一緒に泳げるようになったのが2004年の御蔵島から。この時、イルカや大自然から「今、生きる事の大切さ」を教わったと言う。[2]

2013年、ギリシャで行われたAIDAフリーダイビング世界選手権個人戦で、日本人初の銀メダルを獲得。地下鉄サリン事件に遭遇し病院に搬送された体験から、フリーダイビング競技に挑む原点とは「暗黒の世界からの浮上。生きる喜びを実感したい。」と語る。[2]

フリーダイバーとしては、「限界=ゴール」ではなく、「限界=スタート」と考えていて、現在も世界新記録を目指し日々トレーニングに励んでいる。[2] ヨーガはフリーダイビングの記録向上のために始めたが、その奥深さに感動。2014年現在、ライフワークとしてインストラクター活動の傍ら、自らヨーガの実践を重ねている。

世界一を狙える競技センスと親交的なキャラクター、そして海洋保全PR活動等によって、地上波・新聞・雑誌などメディア出演が増加中。キャッチフレーズは「海を敬愛するリアル・マーメイド」。

趣味は「灯台巡り」。ニックネームは「みみずん(海外ではMimi)」。 [1] [3]

略歴[編集]

  • 2006年 CWT競技で初めて日本記録樹立
  • 2008年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Egypt)団体戦=3位・銅メダル
  • 2009年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Bahamas)個人戦=CWT4位
  • 2010年 AIDAフリーダイビング世界選手権(沖縄)団体戦=1位・金メダル
  • 2010年 NPOエバーラスティングネイチャーと、海洋環境保全PR活動「Marine Action」を創設
  • 2011年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Greece)個人戦=CWT3位・銅メダル
  • 2012年 AIDAフリーダイビング世界選手権(France)団体戦=1位・金メダル
  • 2012年 AIDA Vertical Blue 2012 国際大会(Bahamas)個人戦=CWT1位・金メダル、FIM3位・銅メダル
  • 2012年 海洋2種目でのアジア記録&日本記録(競技歴10年で日本女子No.1の座に君臨)
  • 2012年 麗水国際博覧会・日本館サポーターに抜擢される(SMAP草彅剛さかなクン等、全7名)
  • 2013年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Greece)個人戦=CWT2位・銀メダル
  • 2014年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Italy)団体戦=2位・銀メダル
  • 2014年 AIDA Vertical Blue 2014 国際大会(Bahamas)個人戦=CWT1位・金メダル
  • 2015年 AIDA Vertical Blue 2015 国際大会(Bahamas)個人戦=CWT1位・金メダル(-92m:歴代世界3位、アジア記録、日本記録)
  • 2015年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Cyprus)個人戦=CWT1位・金メダル(-90m)
  • 2016年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Greece)団体戦=1位・金メダル
  • 2017年 AIDA Vertical Blue 国際大会(Bahamas)個人戦=CWT4位(-94m)
  • 2017年 AIDAフリーダイビング世界選手権(Honduras)個人戦=CWT4位
  • 2018年 AIDA Vertical Blue 国際大会(Bahamas)個人戦=CWT5位(-95m)
  • 2018年 CMASフリーダイビング世界選手権(Turkey)個人戦=CWTB9位、FIM7位
  • 2019年 AIDAフリーダイビング世界選手権(France)個人戦=CWT5位
  • 2019年 AIDA Authentic Big Blue(Greece)個人戦=CWT1位・金メダル
  • 2021年 CMAS Vertical Blue 国際大会(Bahamas)個人戦=CWT4位(-100m)
  • 2021年 AIDA Freedom Depth Game(Cyprus)個人戦=CWT1位・金メダル
  • 2022年 AIDA Vertical Blue 国際大会(Bahamas)個人戦=CWT5位(-95m)、FIM10位

[4] [5]

主な戦績・記録[編集]

※( )なしの太字は当時の日本記録

STA…スタティック・アプネア DYN…ダイナミック・ウィズ・フィン DNF・・・ダイナミック・ウィズアウト・フィン CWT・・・コンスタント・ウェイト・ウィズ・フィン

各種目の詳細についてはフリーダイビングの種類を参照。

SP…浮上後の失敗(失格) BO…ブラックアウト(失格)

年月日 大会・公式記録会 STA DYN DNF CWT 順位
2014年05月31日-06月01日   10th フリーダイビングインドアカップ2014 in 館山 5'51 177m 114m / 総合

優勝

2014年09月16日-09月27日   AIDA FreeDiving Team WorldChampionships in Sardegna Italiy 6'03 139m / -81m 総合

2位

2014年11月27日-12月05日   Vertical Blue 2014 in Bahamas / / / -91m CWT

優勝

2021年07月13日-07月23日 Vertical Blue 2021 in Bahamas / / / -100m CWT

4位

[4] [5]

書籍[編集]

出典[編集]

出典

外部リンク[編集]