工藤哲生

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工藤 哲生(くどう てつお、1958年 - )は熊本県合志市アマチュア天文家コメットハンター。本業は市役所職員。

天文雑誌にも入選するほどの天体写真のベテランだったが、「写真じゃ面白くない。やっぱり探してみたい」との思いから2001年頃から彗星を探し始めた。そして累計捜索時間が20時間に達した2002年12月14日早朝に12cm20倍の双眼鏡うしかい座を捜索中に9.5等の新彗星を発見した[1]。翌日に香川県藤川繁久も16cm望遠鏡で撮影した画像からこの彗星を発見していたため、C/2002 X5 工藤・藤川彗星と命名された。

また、2008年3月7日には新星はくちょう座V2468星を独立発見した。

これらの功績で日本天文学会より彗星発見の翌年2003年に天体発見賞を[2]、新星発見の翌年2009年には天体発見功労賞を贈られている[3]。ほかに2003年にはスミソニアン天体物理観測所よりエドガー・ウィルソン賞も受賞した。また、中村彰正が発見した小惑星(110742)Tetuokudoは工藤の名前に因んで命名された[4]

脚注[編集]

  1. ^ No.605: 工藤さん、新彗星を発見”. 国立天文台. 2021年6月28日閲覧。
  2. ^ 日本天文学会天体発見賞 受賞者”. 日本天文学会. 2021年6月28日閲覧。
  3. ^ 日本天文学会天体発見功労賞 受賞者”. 日本天文学会. 2021年6月28日閲覧。
  4. ^ (110742) Tetuokudo = 2001 UP1”. MPC. 2021年7月17日閲覧。