岸和田カンカンベイサイドモール

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WEST
EAST
大阪府道29号大阪臨海線に面している)

岸和田カンカンベイサイドモール(きしわだカンカンベイサイドモール、英文名称:Kishiwada CanCan BAYSIDE MALL)は、大阪府岸和田市にあるショッピングセンターアウトレットモール)である。

概要

岸和田旧港再開発事業地における商業施設東館・西館として建設され[1][2]、東館が1997年3月19日に「岸和田カンカン本館」、西館が1999年9月25日に「岸和田カンカンベイサイドモール」の名称でそれぞれオープンした。その後、2004年3月20日に東館が「岸和田カンカンベイサイドモールEAST」[3]、西館が「岸和田カンカンベイサイドモールWEST」の現在の名称に改称された。

開業当初は大阪府と岸和田市、住友商事が出資して作られた第3セクター「岸和田港湾都市」が運営していたが、2006年に大阪府と岸和田市が保有株を全て住友商事に売却し、完全民営化[4][5]。以降は住友商事の子会社である住商アーバン開発が運営を行っていた。(所有は2011年よりJ-REIT日本リテールファンド投資法人[6])。2010年には店舗の入れ替えを実施し、セレクトショップを含む19店を誘致した[7]

2015年12月、開業以来EASTのキーテナントだったイズミヤ西岸和田店が退店。2016年8月に所有者はラサール・インベストメント・マネージメントが組成した「岸和田プロパティー合同会社」に変わり[8]2017年3月より運営は東京建物子会社のプライムプレイスとなった。

2018年3月30日、WESTをリニューアルオープンし、国内最大級のクライミングウォールやスケートボードパークなど、スポーツに特化した設備を新設した。

2019年4月14日に当館が所在する旧港地区および地蔵浜地区北東部の複数の施設がみなとオアシス岸和田として登録され、当館も構成施設のひとつとなっている[9]

名称の由来

「カンカン」という名称は、岸和田だんじり祭の見所のひとつである「カンカン場」に由来する[10]。カンカン場は大阪府道29号大阪臨海線の岸和田港交差点の事を指す[11]。当館が所在するあたりは1938年に埋立造成されたところで、旧港再開発以前には岸和田港(1968年より阪南港)の船荷を看貫秤(かんかんばかり)で測る場所であった事からカンカン場と呼ばれるようになった[11][12]

特徴

WESTのオーシャンサーカス

当館はWEST・EASTの二つに分かれており、その下には地下駐車場が広がっているが隣接している有料の平面駐車場も利用できる(一部の平面駐車場に限り湯快リゾート送迎バス利用者向けに駐車料金がかからない)。モール内にはアウトレットショップの他、映画館や飲食店、アミューズメント施設などがある。

WEST

イギリスリバプールを参考にして作られた洋風建築[1][13]。地上4階建て(地下1階)で、1-3階は吹き抜け構造。ヨーロッパの小路地風の外観で、左右に様々な店が並んでいる[2]。「OUTLET ムラサキ」や「アウトレットフィールド キュキュ」など当モールが日本初出店の店舗もある[1]

3階にあるユナイテッド・シネマは9スクリーンを有しており、関西最大級とされている[14]。シネマ内には映画の爆発音や衝撃音に合わせて揺れるシート[15]や障がい者席[16]などが用意されている。

海際には週末に各種イベントが開催される「オーシャンサーカス」と呼ばれる円形広場があり、その奥の阪神高速4号湾岸線岸和田大橋を望む海辺にはプロムナードが整備されている[1][2]

その外観はロケ地として評価されており、2003年に大阪フィルム・カウンシルが主催したロケ地推薦写真コンクールで優秀賞を受賞[13][17]。同地は実際に2001年放映の部長刑事のロケ地として使われた[注釈 1]他、電力会社のCMなどのロケでも使われている[13]

EAST

地上5階建て(地下1階)。地上1〜3階の北側半分にイズミヤの跡地が、南側には専門店がある。4階から上は立体駐車場となっている。

主なテナント

テナントの詳細は公式サイト内の「フロアガイド」を参照。

WEST
EAST

近隣施設

所在地

WEST

〒596-0014 大阪府岸和田市港緑町3-1

EAST

〒596-0014 大阪府岸和田市港緑町2-1

交通アクセス

注釈

  1. ^ 新任の女性刑事が母親と買い物に訪れるシーン

脚注

  1. ^ a b c d 関西ウォーカー 1999, p. 50.
  2. ^ a b c 「岸和田カンカンベイサイドモール(大阪府、大型複合商業施設)広域から集客(店点検)」.『日経流通新聞』.2000年5月2日付朝刊、14面。
  3. ^ BAYSIDEMALL-EAST誕生!!”. 岸和田カンカン 公式サイト. 2004年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月19日閲覧。
  4. ^ 「「岸和田港湾」破綻処理へ、大阪府三セク、全株住商に譲渡、100億円債権放棄要請。」.『日本経済新聞(近畿)』.2006年8月11日付朝刊、10面。
  5. ^ 「岸和田港湾都市を完全民営化 府・市、7200万円事実上放棄」.『産経新聞(大阪)』.2006年9月12日付朝刊、大阪総合面。
  6. ^ [1]
  7. ^ 「岸和田カンカン新生改装、19店誘致 開業10年迎え=大阪」.『読売新聞(大阪)』.2010年3月21日付朝刊、31面。
  8. ^ [2]
  9. ^ 『みなとオアシス岸和田』登録で地域の魅力満開に近畿地方整備局
  10. ^ 岸和田カンカンベイサイドモール(住商アーバン開発株式会社)
  11. ^ a b 泉田・萬屋・江 2007, p. 24.
  12. ^ 古磨屋 2006, p. 126.
  13. ^ a b c 「[え~がな映画] カンカンベイサイドモール=岸和田市 /大阪」.『毎日新聞(大阪)』.2004年6月5日付朝刊、22面。
  14. ^ 「[生活型録] アウトレット・モール 掘り出し物を探す楽しさ」.『読売新聞(大阪)』.2001年7月18日付夕刊、7面。
  15. ^ 関西ウォーカー 2005, p. 75.
  16. ^ 「大阪・心ふれあうまちづくり賞に浪速区新世界展など /大阪」.『朝日新聞(大阪)』.2000年11月15日付朝刊、31面。
  17. ^ 「大阪ロケにいらっしゃい~映像制作者に薦めたいロケ地~」 入賞作品決定と表彰式の取材について 大阪フィルム・カウンシル. (2003年1月28日) 2016年4月19日閲覧。

参考文献

  • 「岸和田カンカンベイサイドモール 岸和田ベイエリアに、シネコンも併設した巨大アウトレットモールが出現」『関西ウォーカー』、角川書店、1999年11月9日、50-51頁。 
  • 泉田祐志・萬屋誠司・江弘毅『岸和田だんじり讀本』(第二刷)ブレーンセンター、2007年9月29日、24頁。ISBN 978-4833904339 
  • 『岸和田だんじり祭 地車名所独案内』古磨屋、2006年9月15日、126頁。ISBN 978-4990336301 
  • 「アウトレットバーゲンへ急げ!」『関西ウォーカー』、角川書店、2005年8月16日、75頁。 

外部リンク

座標: 北緯34度28分1.5秒 東経135度22分13.9秒 / 北緯34.467083度 東経135.370528度 / 34.467083; 135.370528