岩手県立不来方高等学校

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岩手県立不来方高等学校
Iwate Prefectural Kozukata Senior High School 1.jpg
北緯39度36分31.9秒 東経141度9分18.4秒 / 北緯39.608861度 東経141.155111度 / 39.608861; 141.155111座標: 北緯39度36分31.9秒 東経141度9分18.4秒 / 北緯39.608861度 東経141.155111度 / 39.608861; 141.155111
国公私立の別 公立学校
設置者 岩手県
学区 盛岡学区
校訓 自由・創造・飛翔
設立年月日 1988年4月1日
開校記念日 5月10日
共学・別学 男女共学
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学科内専門コース 人文学系
理数学系
芸術学系
外国語学系
体育学系
学期 2学期制
学校コード D103210000076 ウィキデータを編集
高校コード 03181A
所在地 028-3615
岩手県紫波郡矢巾町南矢幅9-1-1
外部リンク 公式サイト
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岩手県立不来方高等学校(いわてけんりつこずかたこうとうがっこう)は、岩手県紫波郡矢巾町にある県立高等学校

岩手県立盛岡南高等学校との統合により、2025年度をもって閉校の予定。

概要[編集]

1988年(昭和63年)4月、社会の変化に対応し、生徒の個性を伸ばす教育を推進するため、普通科に人文学系、理数学系、芸術学系、外国語学系、体育学系の5つの学系制を導入した学校として設立された。

設置学系・コース・専攻[編集]

人文学系
理数学系
芸術学系
  • 音楽コース
    • ピアノ専攻
    • 声楽専攻
    • ヴァイオリン専攻
  • 美術・工芸コース
    • デザイン専攻
    • 絵画専攻
    • 彫刻専攻
    • 陶芸専攻
外国語学系
  • 英語コース
  • フランス語コース
  • 中国語コース
体育学系
  • 陸上競技専攻
  • 水泳専攻
  • スキー専攻
  • ラグビー専攻
  • ハンドボール専攻
  • サッカー専攻
  • ホッケー専攻
  • 剣道専攻
  • カヌー専攻

沿革[編集]

  • 1988年4月1日 - 創立。
  • 1988年4月10日 - 開校式並びに第1回入学式。
  • 1988年10月1日 - 第1回文化祭を実施。
  • 1989年5月10日 - 校舎落成記念式典挙行。
  • 1997年10月17日 - 創立10周年記念式典挙行。
  • 2007年10月20日 - 創立20周年記念式典挙行。
  • 2017年3月 - 野球部が第89回選抜高校野球大会に出場。
  • 2025年4月1日 - 岩手県立盛岡南高等学校と統合して閉校予定。新設時には不来方高校の校舎や施設を活用する。

部活動[編集]

部活成績[編集]

制服[編集]

  • 男子:青のブレザーに臙脂のネクタイ
  • 女子:青のブレザーに青のリボン

※中間服、盛夏服、冬服の3パターンがある。

校章[編集]

「対(むか)い鶴」の外輪に県木の松の葉を配し、中央に「高」を据えた。地色は緑、鶴は白色、高と松葉は金。「鶴」のデザインは南部家の家紋を基調とし、そのイメージは、校訓の「自由」「創造」「飛翔」を象徴するとともに、不来方高校の特徴でもある学系(人文・理数・芸術・外国語・体育)を表している。

  • 人文   文学の世界を創造する「渡り」のロマン。
  • 理数   「渡り」の哲学は、理数に裏付けられた緻密なもの。
  • 芸術   伸びやかなその雄姿は美の極致。
  • 外国語  「渡り」はまさに自由で、国際的なもの。
  • 体育 柔軟な筋肉、強靭な飛翔力と堅固な意志力。

また、外輪に連接する5対の松葉は5つの学系を表すとともに、学系間の連携と団結を意味している。

主な出身者[編集]

アクセス[編集]

JR東北本線矢幅駅より

  • バス利用の場合 矢巾町市街地循環バス「矢幅駅周辺循環」で、「不来方高校前」下車。 
  • 徒歩10分

事件[編集]

学習指導要領においては課外活動である部活動の出欠は所属部員生徒の自由意志で、部活動の入退は生徒本人の任意であるとされる。しかし、当該校では、顧問教員が部員生徒に対する入退部の権限を持ち、保護者らもそれを是としていたとされる。

事件発生3日前、男子バレーボール顧問が男子同部員に対し退部を強要する指導が行われる[1]

2018年7月3日早朝、3年生男子バレーボール部員(当時17歳)が自宅で自殺。岩手県教育委員会は同年7月から8月にかけて、在籍生徒や教員に聞き取り調査を実施、同部顧問で40代男性教員による過剰な指導と叱責があったとされる。「お前のせいで負けた」などと発言していたこともわかっている。調査結果の報告を受けた両親は「部活の顧問が自殺の原因ではないか」と訴え、詳細な検証を求めた。校長は「男性教員に行き過ぎた指導は見当たらなかったが、学校として落ち度はある」と述べた[2]。同男性教員は、2008年に男子バレーボール部顧問を請け負っていた前任の岩手県立盛岡第一高等学校で暴言を吐いたなどとして2015年、元部員だった20代男性に訴えられ、盛岡地裁は過失を認めて慰謝料の支払いを教員に命じたが、当該顧問は判決を不服として当時、控訴審で係争中であった。在籍生徒やその保護者などからは同教員への現場復帰の声も大きく、同高や同顧問は自死に至った直接的な原因を否定、同県教育長は可能な限り保護者らの意向に沿うよう計らうとしながらも、それは困難な旨を述べ、第三者委員会を設置したとする[3]

2018年7月7日、死亡生徒の葬儀が執り行われた翌8日に自死生徒が使用していた自宅の机の引き出しから「ミスしたら一番怒られ、必要ないと使えないと言われました。高校でこれなら大学で生きていけるはずがないです」と、部活と進路に悩んでいる旨を認めた遺書が見つかった[4]
2018年、自殺生徒の遺族が文部科学省とスポーツ庁に、暴力や暴言の根絶へ全国調査と再発防止を要請[5]
2018年11月16日、遺族両親が暴行容疑で同部顧問兼監督の40代男性教諭を岩手県警紫波署に刑事告訴[6][7]
2019年1月6日、当該事件に対する第三者委員会の初会合が岩手県庁で行われた[8]
2020年4月9日、盛岡地方検察庁は暴行容疑で書類送検されていた同部顧問の男性教諭を不起訴処分とした[9]
2020年7月22日、岩手県教育委員会の第三者委員会が記者会見、同顧問の厳しい叱責や敗戦の責を自死生徒に負わせた事により、絶望感や自己否定の感情を強めたことが自殺の一因だったと発表、報告書の提出を受けた同県教委長が遺族に謝罪[10]
2020年12月27日、非公開の面談にて当該自死生徒の遺族両親と前赴任校で被害を受けた生徒の両親が元顧問である加害教員の懲戒免職を県教育長に要望[11]
事後
2020年8月4日、当該自死案件再発防止に向け同県教委会が臨時県立学校長会議を開く[12]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 文部科学省の学習指導要領における部活動指針に顧問が生徒の入退部を左右する権限は無い
  2. ^ 岩手・不来方高3年男子が自殺 バレー部顧問の指導原因か 河北新報 2018年9月07日
  3. ^ 17歳バレー部員が自死した高校の杜撰な対応 校長は、息子の遺書を「メモ紙」として扱った 東洋経済オンライン 2018年10月14日
  4. ^ 高校バレー部員が自死、遺書の中身厳しい指導、言葉の暴力 東洋経済ONLINE 2018年10月19日
  5. ^ 遺族が再発防止を訴え バレーボール男子部員自殺 岩手めんこいテレビ 2018年10月20日
  6. ^ <不来方高バレー部自殺>遺族が顧問を告訴「厳格な捜査で部活のパワハラがなくなることを願う」 河北新報 2018年11月17日
  7. ^ <不来方高バレー部自殺>遺族、顧問教諭を告訴へ 「顔にボール」暴行容疑 河北新報 2018年11月16日
  8. ^ <不来方高バレー部自殺>「可能な限り調査する」 岩手県庁で第三者委が初会合 河北新報 2019年1月7日
  9. ^ バレー部顧問を不起訴 自殺部員に暴行容疑―盛岡地検 時事通信 2020年4月9日
  10. ^ 顧問の叱責が自殺の一因 岩手バレー部員、第三者委 日本経済新聞 2020年7月22日
  11. ^ 不来方高校バレーボール部員自殺問題 遺族が教育長に元顧問の懲戒免職求める/岩手 岩手放送 2020年12月27日
  12. ^ 県教委、再発防止へ点検要請 バレー部員自殺で校長会議 岩手日報 2020年8月4日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]