山田風太郎

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山田 風太郎
(やまだ ふうたろう)
Yamada Futaro.jpg
旺文社『高二時代』11月号(1964)より
誕生 1922年1月4日
兵庫県養父郡関宮町
死没 (2001-07-28) 2001年7月28日(満79歳没)
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
主題 伝奇小説、ミステリ、時代小説
代表作 魔界転生
忍法帖シリーズ
明治物
主な受賞歴 探偵作家クラブ賞(1949年)
菊池寛賞(1997年)
日本ミステリー文学大賞(2000年)
デビュー作 『達磨峠の事件』
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山田 風太郎(やまだ ふうたろう、1922年大正11年)1月4日 - 2001年平成13年)7月28日)は、日本小説家。本名は山田 誠也(せいや)。伝奇小説、推理小説、時代小説の三方で名を馳せた、戦後日本を代表する娯楽小説家の一人である。東京医科大学卒業、医学士号取得。

魔界転生』や忍法帖シリーズに代表される、奇想天外なアイデアを用いた大衆小説で知られている。『南総里見八犬伝』や『水滸伝』をはじめとした古典伝奇文学に造詣が深く、それらを咀嚼・再構成して独自の視点を加えた作品を多数執筆した。

2010年、その名を冠した「山田風太郎賞」が創設された[1]

筆名[編集]

筆名は、中学生時代に3人の友人らと互いに呼び合うのに用いた雷 / 雨 / 雲 / 風という符丁、そして受験雑誌への投稿時代にペンネームとして使用した「風」に由来する[2][3]。当初は「かぜたろう」と読ませたかったようである(国立国会図書館のデータベースにその名残が見られる)が、最終的に「ふうたろう」で定着した。なお、戦前・戦後の映画・芸能雑誌をコレクションしていた色川武大が、その雑誌の中から、たまたま学生時代の「風太郎」名義の投稿を発見し、その頁のコピーを山田に送ったこともある。

生前に戒名を「風々院風々風々居士」と自ら定め、八王子の上川霊園にある墓石には「風ノ墓」と刻まれている。

生い立ち[編集]

兵庫県養父郡関宮村(現在の養父市)に生まれた[4]。父母ともに代々医者の家系で、父は同地で「山田医院」を開業していた[4]。父の又従兄は男爵加藤弘之であり、加藤弘之の孫が浜尾四郎古川ロッパ兄弟であった[5]。妹(昭子)が誕生したものの、5歳の時には父・太郎が脳卒中で急死した[4]。9歳で山陰の諸寄村に転居したが、11歳のときに、母親が亡父の弟であり、同じく医師となっていた叔父と再婚して山田医院を再開、故郷の関宮へ戻る[4]

兵庫県立豊岡中学校(旧制中学=5年制、現在の兵庫県立豊岡高等学校)に入学して寮生活を始めた翌年の1936年、母・昭子が肺炎により死亡、山田医院を継いでいた叔父は別の女性と再婚した[4]。その後は再婚後の叔父夫婦に養われることになったものの、互いに親子の情愛は得られなかったという。旧制中学時代の教師に奈良本辰也がいた[6]吉田靖彦 (国際政治学者)は中学の同級生で友人[7]

1940年、豊岡中学を卒業したものの旧制高等学校の受験に失敗、更に2年間浪人するも志望校への合格はならず、1942年昭和17年)8月、半ば家出状態で上京した[4]。20歳となった同年には徴兵検査を受けたが、肋膜炎のために丙種合格とされ、入隊を免れた(当時、甲種と乙種合格の者のみが徴兵されていた)。東京では沖電気の軍需工場(品川)で働きながら受験勉強を続け、1944年(昭和19年)、22歳の時に旧制東京医学専門学校(後の東京医科大学)に合格して医学生となった。 入学後は虚無的な青年として、読書を心の支えに戦時下の生活を送る。1945年5月には空襲で焼け出され山形に避難、その後は学校ごと長野県の飯田に疎開するが、敗戦の前日には異常な精神状態となり、友人と徹夜で議論し、「日本を救うためには不撓不屈の意思の力であと三年戦うしかない、無際限の殺戮にも耐え抜いたときのみにこそ日本人の誇りは守られる」と、戦争継続をうったえた。翌日、8月15日の日記には「帝国ツイニ敵ニ屈ス。」とのみ記される。

山田は避難先の山形で、沖電気時代の恩人、高須氏の夫人の連れ子にあたる佐藤啓子(当時13歳)と出会っており、後の1953年に結婚し子供を得て、終生を伴にすることになる。日本の敗戦についてはその後、「最大の敗因は科学であり、さらに科学的教育の不手際であった」と日記に著している[8]

後の著作への影響[編集]

山田風太郎作品にほぼ全て共通する、一歩引いた視点からの人間や歴史への視点は、幼少時の両親との死別、そして多感な青春時代に起こった太平洋戦争大東亜戦争)により型作られた。特に徴兵検査で体格不適格で丙種合格となり、「列外の者」とされたことは、彼の内面に「社会から疎外された者」としての意識を形成することになったと自ら語っている。

初期・ミステリと時代小説[編集]

正式なデビュー以前、旧制中学時代に何度か雑誌に小説を投稿し、入賞している。叔父からの仕送りで医学生をしていた時代、生活のために『宝石』の短編懸賞に応募した『達磨峠の事件』が入選(1947年1月号に掲載)したことで作家デビュー。1950年、28歳で東京医科大学を卒業したものの[4]、医師になることは、自ら不適と決める。

戦後の荒廃した世相を背景とした推理小説を中心に、多数の短編を発表。また、同期の作家である高木彬光との合作小説『悪霊の群』を執筆するなど活動を続け、山田、高木と、島田一男香山滋大坪砂男は「探偵小説界の戦後派五人男」と呼ばれた。長編『誰にも出来る殺人』、『棺の中の悦楽』等は、読み切り連載特有の制約を守りつつ、全体を意外な結末へ導く工夫を凝らしている。作者本人は、明治ものの一作である『明治断頭台』を自身のミステリ作品の最高傑作と述べている。

デビュー以来10年、日本ミステリ界の巨人であり、宝石の編集長を自ら務めた江戸川乱歩への恩もあってミステリ作品を中心に執筆した。ただ、時々雑誌のカテゴリーを無視して時代小説を寄稿している。「(ミステリは)自分には向いていなかった」と山田自身は語っているが、多数の傑作を残したことは事実であり、2000年には日本ミステリー文学大賞を受賞した。現代を舞台にしたミステリ作品は、1960年代半ばまで断続的に発表された。例外として『神曲崩壊』は1987年の作品である。

鼻の位置にペニスがあるという突拍子もない設定の『陰茎人』をはじめとするユーモア・ナンセンス作品、学年誌に発表した少年向け作品や、歴史を扱った小説も多数発表。『山屋敷秘図』に代表される切支丹もののように日本を舞台にするだけでなく、原稿料のかわりに貰った中国四大奇書のひとつ『金瓶梅』をミステリとして再構成した『妖異金瓶梅』があり、忍法帖を執筆するきっかけともなった。なお、時代小説は晩年に至るまで執筆している。

忍法帖とブーム[編集]

『妖異金瓶梅』の後、同じく四大奇書である『水滸伝』を翻案しようと模索するが、108もの武術を考えるに至らず、かわりに忍法という奇想天外な術を用いて活躍する忍者たちの小説を構想する。

1958年(昭和33年)に発表した『甲賀忍法帖』を皮切りとする忍法帖もので流行作家となる。これは安土桃山時代から江戸時代を舞台として、想像の限りを尽くした忍法を駆使する忍者たちの死闘を描いた作品群である。1963年(昭和38年)から講談社より発売された『山田風太郎忍法全集』は全10巻の予定であったが、刊行途中で連載を終えた『柳生忍法帖』の上・中・下巻と短編集2冊を加えて全15巻となり、累計で300万部を売り上げるベストセラーとなった。

その後も掲載紙を問わずに多数の長編・短編が執筆された。その中には細部の設定を詰めずに連載を開始したものも多かった。特に柳生十兵衛三部作の第一作『柳生忍法帖』は当初は『尼寺五十万石』と題され十兵衛が登場する予定はなく、第二作『魔界転生』は、どんな忍法が登場しても大丈夫なように適当な題名『おぼろ忍法帖』をつけたものの、結局内容にそぐわなくなった。そのため『尼寺五十万石』は単行本化の際に、『おぼろ忍法帖』は角川文庫収録時に『忍法魔界転生』、後述する1981年の映画化の際に現行の題名に改題された。

同時期に白土三平貸本劇画忍者武芸帳 影丸伝』を発表しているが、従来の「忍術」を「忍法」に変えたことが共通する程度で、作風的には、あまり類似性はない。山田は生前、白土の漫画のことを読んだことがない[9]と語っており、それぞれ、同時代に時代精神として並行して発生したものだと考えられる。

忍法帖シリーズの執筆は1960年代の終わりまで続くが、1970年代に入ると幕末を舞台とした時代小説を中心に手掛けるようになる。忍法帖の様式に当てはまる最後の作品は、明治初期を舞台とした『開化の忍者』(1974年(昭和49年))である。

空白の幕末期[編集]

幕末を舞台とした短編は1970年代を中心にいくつか書かれているが、長編としては天狗党の乱を描いた『魔群の通過』と、明治元年に薩摩兵が惨殺されたことに対する報復による元幕臣の悲劇を描く『修羅維新牢』、国定忠治の息子が侠客修行の旅を続けるうちに維新の騒乱に身を投じる『旅人国定龍次』などがある(『修羅維新牢』は幕末の動乱が収まっていない時期であるため明治もののカテゴリーからは外れる)。

いずれも、維新のいわゆるヒーローのような人物がほとんど関わらない出来事を取り上げているのが特徴である。『旅人国定龍次』については後半、維新の志士や新撰組坂本龍馬などが登場し物語に大きく関わりはするが、維新の部外者である侠客の目を通して、一定の距離を置いた幕末の動乱が描かれている。

明治もの・史実の交差[編集]

幕末の作品が橋渡しをする形で、1973年(昭和48年)に、明治時代を舞台とした『警視庁草紙』の連載がオール讀物で始まる。“明治もの”と呼ばれる作品群は、明治6年から8年を舞台とした『警視庁草紙』から、基本的に作を進めるごとに時代が下ってゆく。『幻燈辻馬車』(主人公は元会津藩士。三遊亭円朝大山巌捨松田山花袋川上音二郎貞奴坪内逍遥が登場)は明治15年から17年、『地の果ての獄』(主人公は愛の典獄といわれた有馬四郎助原胤昭幸田露伴細谷十太夫横川省三鈴木音高井上伝蔵岩村高俊新島襄が登場)は明治19年から20年が舞台。『明治断頭台』は例外的に遡って、1869年(明治2年)から1871年(明治4年)の最初期を舞台にしている。

日本人に馴染みの深い、あるいは名前を知っている歴史上の人物や事件を交差させる手法が特徴である。史実と史実の間を独創的なエピソードによってつなぐこの手法は、人物や事件を可能性の中から模索して結びつけることに成功している。ほとんどの作品は破綻を見せずに完成させているが、意図的に史実を無視した部分も存在する。これは他の時代を扱った作品においても同様である。

1986年(昭和61年)発表の『明治十手架』を最後に、明治物の作品執筆は終了する。

室町と晩年[編集]

1989年(平成元年)、足利義政を主人公とした『室町少年倶楽部』を皮切りに、資料面の不足などから当時敬遠されていた室町時代を舞台にした“室町もの”と呼ばれる作品群を発表した。この中には、以下のような作品がある。

『柳生十兵衛死す』は「小説を書くとその分命を縮める」と考えていた山田が書いた最後の小説でもあるが、実際は白内障糖尿病パーキンソン病を次々患ったことで執筆活動そのものが困難になっていたとされる。そのためか晩年には、アイデアはあると語っていたが、小説にすることはなかった。室町時代を舞台に蓮如を狂言回しとして、八犬伝の犬士たちが活躍する室町ものの構想もそのひとつであるが、もし執筆されれば室町ものと忍法帖とのあいだの年表上の空白を補い、「忍法八犬伝」、「八犬傳」とあわせて八犬伝三部作ともいえる作品になったはずであった。なお、室町・戦国・江戸・明治・戦後初期と、それぞれ舞台とした小説の空白期間である、大正期・戦前期についての作品を書いて、風太郎サーガとして「時代の流れをすべて続ける」構想もあった。

90年代は随筆や対談、インタビュー集が出版されたが、その中でもパーキンソン病にかかった自分自身を見つめたエッセイ『あと千回の晩飯』は出色の出来である。

命日である7月28日は奇しくも師の江戸川乱歩の命日と同日である。

歴史・死生観[編集]

上に挙げたようなカテゴリーに当てはめられる作品群以外

  • 太閤記にはじまる英雄としての豊臣秀吉を疑問視し、徹底的なエゴイストとして描き切った『妖説太閤記』
  • 江戸時代の作家、曲亭馬琴の著作、南総里見八犬伝を再構成した上で、八犬伝の世界を“虚”、その作者である馬琴の世界を“実”として交互に綴るという構成の『八犬傳』 余談だが、山田は毎日の献立や出納などを全て日記に記録しており、同じことをしていた馬琴と共通するものがあったという。

上記以外の著名な著作に、

  • 自身の昭和20年の日記である『戦中派不戦日記』、初版から数十年たっても重版し続けている。終戦の前日には出る杭を打ち、変わり者を追い払うという日本人は「全く独立独特の筋金の入らないドングリの大群」のようになったと嘆いていた。敗因の原因を日本人が「なぜか?」という問いを持たなかったという(「天声人語朝日新聞2014年8月15日))。
  • 上記以外に太平洋戦争の開戦当日と終戦に至るまでの数日、日米双方で起きた出来事をピックアップして時系列順に並べた『同日同刻』
  • 古今東西の著名な923人の臨終の様をまとめ、死亡年齢順に並べた『人間臨終図巻』

等が知られる。また学生時代の書簡集や、自身の子供の成長を書き記し、後に嫁入り道具として娘に持たせたという『山田風太郎育児日記』がある。

再評価・影響[編集]

忍法帖シリーズ[編集]

1990年代に入ってから、忍法帖シリーズはリバイバルと言える状況が2つの要因により発生した。一つはオリジナルビデオVシネマ)のブームの中で、『くノ一忍法帖』をタイトルに冠したシリーズが発表されたことである。これらはいわゆるエロ・グロ・ナンセンスが強調され、くノ一が全く存在しない作品であっても登場させ、お色気シーンを加えたりするというものがほとんどである。他では映像化されていない忍法帖作品(『秘戯書争奪』や『自来也忍法帖』)が原作として取り上げられた点は貴重であるが、Vシネマとしての忍法帖は『山田風太郎原作の作品』というよりは『くノ一忍法帖』というブランドとして扱われている。

もう一つの要因は北上次郎が指摘しているが、脚本家から小説家に転じて時代伝奇小説の分野に一大センセーションを巻き起こした隆慶一郎1989年に小説家活動僅か5年で急逝したことである。隆の作品から時代小説に入ったものの、その死によって読む物がなくなった読者層には、同傾向の過去作品を探し求めた結果として、忍法帖シリーズに辿りついた者が少なからずいたという[10]

忍法帖シリーズ以外の作品[編集]

山田が新作小説を発表しなくなってから、忍法帖シリーズに比べて正当に評価されていたとは言い難い作品群の再評価が始まった。

その先陣を切ったのは、『山田風太郎傑作大全』(廣済堂文庫、1996年〜)全24巻である。この中には入手困難だったミステリおよび時代小説の長・短編が数多く収められ、隠れた名作を手軽に読めるようになった。ただし、本の帯などでミステリ作品にあるまじき種明かしがされている(その後出版された光文社文庫版にはない)。現在でもこのシリーズでしか文庫化されていない作品が多く、1963年の長編『太陽黒点』が広く知られるきっかけともなった。

明治ものの影響[編集]

山田が手をつけるまでは「明治時代は歴史・時代小説の鬼門」と言われた時代があったが、明治ものの成功以降、明治を舞台にした小説を書く作家が増えた。なお、明治ものの「実在の人物たちが、もしも、意外な場所で出あっていたら」という手法は、多くの作家に影響を与えた。関川夏央がやはり明治を舞台として、谷口ジローと合作した漫画『「坊っちゃん」の時代』シリーズはその典型だが、他にも類似の手法をとった作品は多い。

2001年に作者が死去した後も様々な形で企画が立ち、復刊、あるいは初単行本化が続いている。2003年には故郷兵庫県養父市山田風太郎記念館が開設された。

エピソード[編集]

  • 作品の原稿は、出版社から返却されると「焚き火が大好きで」と悉く焼いたため、生原稿は殆ど残っていない(現在5編のみ確認されている)[11]
  • 毎晩ウィスキーをボトル3分の1も飲んで、「アル中ハイマー」と自称していた[12]
  • 関川夏央による生前刊行の評伝『戦中派天才老人 山田風太郎』(マガジンハウス、1995年4月/ちくま文庫、1998年12月)がある。
  • 追悼出版に『山田風太郎 綺想の歴史ロマン作家』(河出書房新社「文藝別冊」、2001年10月)がある。

作品一覧[編集]

現代(推理小説など)[編集]

荊木歓喜シリーズ[編集]

  • 十三角関係 名探偵・荊木歓喜 講談社、1956 のち広済堂文庫、光文社文庫 - 風太郎作品の名探偵「荊木歓喜」の推理が冴えわたる長編
  • 落日殺人事件 桃源社 1958 「帰去来殺人事件」 大和書房 1983 - 中編「帰去来」と短編7編を集めている。時代は戦後、復興未だならずという時期。

八坂刑事シリーズ[編集]

  • 夜よりほかに聴くものもなし 東都書房、1962 のち現代教養文庫、広済堂文庫、光文社文庫 - 犯罪者の事情に理解を示しながらも、犯人を逮捕するベテラン刑事を主人公にした短編集。

青春探偵団[編集]

  • 青春探偵団 講談社、1959 のち広済堂文庫 「殺人クラブ会員」東京文芸社、1964 - せがわまさき により漫画化。
    • 幽霊御入来
    • 書庫の無頼漢
    • 泥棒御入来
    • 屋根裏の城主
    • 砂の城
    • 特に名を秘す

その他[編集]

  • 達磨峠の事件 1947 「宝石」1947年1月号掲載  のち光文社文庫『達磨峠の事件』 2002 - 山田風太郎の商業誌デビュー作の短編
  • 眼中の悪魔 岩谷書店 1948 のち春陽文庫、光文社文庫
  • 天使の復讐 1948 「平凡」1948年2月号掲載 のち集英社文庫、1997
  • 万太郎の耳 1948 「ロック」1948年4月号掲載
  • 虚像淫楽 1948  桃源社、1965 のち出版芸術社 1995 、旺文社文庫 - 性的倒錯の極致がミステリとして昇華された初期短編の傑作
  • 泉探偵自身の事件 1948 「新探偵小説」1948年5月号掲載
  • 厨子家の悪霊 岩谷書店、1949 のちハルキ文庫
  • 陰茎人 東京文芸社 1954 「奇想小説集」講談社文庫
  • 悪霊の群 高木彬光との合作 東京文芸社、1955
  • 死者の呼び声 東方社 1955
  • 満員島 春陽堂書店 1956
  • 泣きじゃくる悪魔 桃源社 1957
  • 誰にもできる殺人 講談社、1958 「誰にも出来る殺人」現代教養文庫、広済堂文庫
  • 臨時ニュースを申上げます 文芸評論新社 1958
  • 棺の中の悦楽 桃源社、1962 のち現代教養文庫、光文社文庫- 監督:大島渚で映画化
  • 道化の方舟 東都書房、1963
  • 太陽黒点 桃源社、1963 のち広済堂文庫 - 戦争が生んだ突飛な殺人を扱った長編ミステリ
  • 男性週期律 桃源社、1964 のち光文社文庫
  • 天国荘奇譚 桃源社、1964 のち光文社文庫
  • 女死刑囚 桃源社、1964 のち旺文社文庫
  • 戦艦陸奥 桃源社、1965 のち光文社文庫
  • 極悪人 双葉社 1996.8

ミステリ概説[編集]

『山田風太郎ミステリー傑作選』(光文社文庫、2001年)全10巻、『山田風太郎コレクション』(出版芸術社)の第1巻「天狗岬殺人事件」と、第3巻「十三の階段」(様々な作家による連作集)、高木彬光との共著『悪霊の群』で、山田のミステリ・少年ものはほとんど読める。正式デビュー以前の作品群も、『山田風太郎ミステリー傑作選』に収録された。ただし、刊行後に発見された原稿や掲載誌、および未発見の作品もある。

奇想小説[編集]

現代もので推理小説でない作品と、伝奇小説のうち、舞台が現代、作者考案による架空の世界、時代物・歴史ものでない作品を本項で別記する。
  • 怪談部屋  妙義出版 1956 のち光文社文庫
    • 手相 1947 「宝石」1947年10月号掲載
    • 雪女 1948
  • 二十世紀怪談 東方社 1956
  • 春本太平記 桃源社、1964
  • 神曲崩壊 朝日新聞社、1987 のち文庫、広済堂文庫 - 語り手はダンテに連れられて、「飢餓の地獄」「過食の地獄」「愛欲の地獄」などをめぐる。
  • 跫音 角川ホラー文庫、1995

時代小説[編集]

  • みささぎ盗賊  1947 「ロック」1947年10月号掲載 - 山田風太郎の最初の時代小説(短編)。
  • 妖僧  1947 「富士」1949年3月号掲載 - 妖術使い無辺のいんちきを、織田信長が見破る。 
  • 盲僧秘帖 東京文芸社 1955 - 目を潰されたり元々見えない蟇丸・蝶丸の二人の堕落した破戒僧が、陶・毛利が絡む大内家の内紛に介入する中編。
  • 新かぐや姫 東方社 1955
  • 蓮華盗賊 東方社 1955
  • 山刄夜又 同光社出版 1957 「韋駄天百里」東京文芸社、「いだ天百里」広済堂文庫、「いだてん百里」徳間文庫 - 岩田やすてるにより漫画化「NADESI〜いだてん百里」。
  • 女人国伝奇 桃源社 1958 徳間文庫、「ありんす国伝奇」時代小説文庫 - 江戸の吉原を舞台にした短編集。
    • 傾城将棋
    • 剣鬼と遊女
    • ゆびきり地獄
    • 夜ざくら大名
  • 幽霊船棺桶丸 桃源社 1967
  • 幕末妖人伝 講談社 1974
    • おれは不知火
    • からすがね検校
    • 首の座
  • 元禄おさめの方 平安書店 1975
  • 売色奴刑 平安書店 1975 「剣鬼と遊女」旺文社文庫、広済堂文庫
  • 南無殺生三万人 東京文芸社 1975 「切腹禁止令」広済堂文庫
  • 御用侠 講談社、1976 のち小学館文庫
  • 山屋敷秘図 旺文社文庫、1984 のち徳間文庫 - のちに「外道忍法帖」に登場する転び伴天連・フェレイラが出てくる切支丹もの。
  • 怪異投込寺 旺文社文庫、1985 のち集英社文庫
  • 踏絵の軍師 旺文社文庫、1986
  • 売色使徒行伝 広済堂文庫、1996
  • 伝馬町から今晩は 河出文庫、1993

時代小説概説[編集]

他のカテゴリに当てはまらない時代小説について、『山田風太郎妖異小説コレクション』(徳間文庫2003年)に纏める企画が立てられたが、最初の4巻で終了。

伝奇小説[編集]

時代小説のうち、史実と異なる設定や結末、作者考案による架空の人物、タイムスリップ・架空戦史を含む歴史SFなどを本項で別記する。

金瓶梅シリーズ[編集]

  • 妖異金瓶梅 講談社、1954 のち角川文庫、広済堂文庫、扶桑社文庫(『秘抄金瓶梅』と合本)
  • 秘抄金瓶梅 講談社、1959

反忠臣蔵もの[編集]

  • 妖説忠臣蔵 講談社、1957 のち集英社文庫、徳間文庫
    • 殺人蔵 - 目的のためには手段を選ばぬ大石内蔵助の冷酷さを描く。
    • 変化城 - 吉良は上杉の領地へ匿われることになり出立するが、何者かが執拗に付け狙う。
    • 名探偵・千坂兵部 - 密室ミステリ。
    • 生きている上野介 - 吉良が討ち入りで死ななかったという設定の「歴史IF」。
  • 蟲臣蔵(赤穂飛脚) 旺文社文庫、1985
    • 蟲臣蔵 - 48人目の赤穂浪士の無惨な結末を描く。
    • 赤穂飛脚(走る忠臣蔵) - お銀という女を頭にした飛脚を襲う強盗集団が、赤穂の使者のじゃまをするように頼まれる。
    • 行灯浮世之介
    • おれも四十七
  • 盗作忠臣蔵
    • 盗作忠臣蔵 1973 「週刊新潮」1973年1月5日号掲載
    • 起きろ一心斎
    • 山田真竜軒

反太閤記もの[編集]

  • 幻妖桐の葉落とし 東都書房 1958 「首(幻妖桐の葉おとし)」 桃源社 1965 のちハルキ文庫
    • 幻妖桐の葉落とし - 大坂城の図面を預かる豊臣恩顧の大名が次々に殺される。 『甲賀忍法帖』の2年前に発表されたもの。伊賀・甲賀・真田の忍者が登場するが、武芸のみでのちの「忍法帖」のような忍法は使わない。
    • 乞食八万騎
  • 明智太閤 東京文芸社、1967
  • 妖説太閤記 双葉社、1967 のち講談社文庫
  • 秀吉妖話帖 集英社文庫、1995

青砥稿花紅彩画[編集]

  • 白浪五人帖 光文社、1958 「白波五人帖」旺文社文庫、集英社文庫、徳間文庫

その他[編集]

  • 不知火軍記 桃源社 1959 のち旺文社文庫、集英社文庫 - のちに「外道忍法帖」に登場する天草扇千代が小西行長の孫娘・不知火と対決する中編。
  • 修羅維新牢 毎日新聞社 1975 のち角川文庫、広済堂文庫(原題『侍よさらば 江戸・明治元年』)
  • 魔群の通過 天狗党叙事詩 光文社、1978 のち角川文庫、文春文庫、広済堂文庫
  • 旅人国定龍次  「高知新聞」ほか1985年8月連載、講談社、1986 のち文庫、広済堂文庫 - 国定忠治の忘れ形見・龍次のさすらい旅。

忍法帖(長編・連作)[編集]

  • 甲賀忍法帖 光文社、1959 のち角川文庫、時代小説文庫、講談社文庫 - 忍法帖シリーズの最初の長編。甲賀と伊賀、勝つのはどちらの忍法か。
  • 江戸忍法帖 講談社、1960 のち角川文庫、時代小説文庫、講談社文庫 - 忍法帖シリーズ第二長編。主人公対複数の忍者という構図の最初の作品。甲賀七忍と争う葵悠太郎、角兵衛獅子の姉弟。
  • 飛騨忍法帖(飛騨幻法帖) 漫画サンデー連載時は「飛騨幻法帖」 東都書房、1960 「軍艦忍法帖」角川文庫 - 飛騨幻法が近代兵器と対決。五人の敵が使うは拳銃、鉄砲、大砲、騎馬隊、軍艦。
  • くノ一忍法帖 講談社、1961 のち角川文庫、時代小説文庫、講談社文庫 - 豊臣秀頼の子胤をめぐる伊賀忍者五人衆と信濃くノ一五人の性戦。
  • 外道忍法帖 講談社、1962 のち角川文庫、河出文庫 - 長崎を舞台に、伊賀、甲賀、そして大友の忍者各15人×3=45人の忍法が繰り広げる三つ巴戦。
  • 忍者月影抄 講談社、1962 のち角川文庫、河出文庫 - 武芸者と忍者が組み、尾張と将軍家の争いに参入。「月影」は尾張柳生が使う秘剣。
  • 忍法忠臣蔵(能登忍法帖)講談社、1962 のち角川文庫、時代小説文庫、講談社文庫 - 上杉家の能登忍者と能登組くノ一がそれぞれの忍法で、元禄赤穂事件を阻止。
  • 信玄忍法帖(甲斐忍法帖)講談社 1964 のち角川文庫、時代小説文庫、河出文庫(原題『八陣忍法帖』) - 信玄の生死をさぐる徳川忍者と猿飛・霧隠コンビの死闘。
  • 風来忍法帖 講談社(上下二巻)、 1964 のち角川文庫、時代小説文庫、講談社文庫 - 小田原城下に集まった香具師が、本職の忍者を向こうに回して奮闘する。
  • 柳生忍法帖 講談社(上中下三巻)、1964 のち角川文庫(上下二巻)、時代小説文庫、講談社文庫(原題『尼寺五十万石』) - 「柳生十兵衛三部作」の最初の長編。謎の盲目剣士が会津七本槍を一人ずつ倒す度に、加藤家の家紋「蛇の目」が一つずつ減っていく。
  • 忍法八犬伝 徳間書店、1964 のち文庫、講談社文庫 - 八犬士の子孫がくノ一から里見の姫を守る。
  • 忍法相伝73 講談社、1965 のち角川文庫 - 「忍法相伝64」の改作と続編。忍法が現代(1964年当時)に蘇る。
    • 忍法相伝73
    • 忍法相伝74 墨消し破幻
    • 忍法相伝85 天地無用
    • 忍法相伝99 鳥の死声
    • 忍法相伝100 諸行無常
    • 忍法相伝110 白馬降臨
  • 自来也忍法帖 実業之日本社、1965 のち角川文庫 - 「自ラ来タル也」と嘯く謎の忍者「自来也」登場。
  • 魔天忍法帖 徳間書店、1965 のち文庫 - パラレル戦国もの。「忍者化粧蔵(忍者 枝垂七十郎)」の前日談。大丸屋呉服店の化粧蔵が冒頭とラストに出てくる。
  • おぼろ忍法帖 講談社(上中下三巻)、1967 「忍法魔界転生」のちに「魔界転生」角川文庫(上下二巻)、時代小説文庫、講談社文庫 - 「柳生十兵衛三部作」の第二長編。蘇った宮本武蔵、荒木又右衛門ら魔界衆七人に立ち向かう柳生十兵衛。柳生十人衆が奇策で十兵衛に助太刀。
  • 伊賀忍法帖 講談社、1967 のち角川文庫、時代小説文庫、講談社文庫 - 真田広之主演で映画化。
  • 忍びの卍 講談社、1967 のち角川文庫 - 伊賀・甲賀・根来の忍者最強戦。
  • 笑い陰陽師(忍法笑い陰陽師) 光文社カッパノベルス、1967 のち角川文庫『忍法笑い陰陽師』(原題『笑い陰陽師』) - 夫婦の忍者を主人公にした連作。
    • 忍法棒占い(長短試合)
    • 忍法玉占い(珠盗り物語)
    • 忍法花占い(立て立て物語)
    • 忍法紅占い(毛十三本物語)
    • 忍法墨占い(陰拓)
  • 忍法剣士伝  「新潟日報」ほか1967年2月~9月連載、 講談社 1968 のち角川文庫(原題『忍者不死鳥』) - 北畠家に集結した剣士達12人から姫の身を守るべく、伊賀忍者と姫が逃亡の旅を続ける。
  • 銀河忍法帖(佐渡忍法帖) 文藝春秋  1968 のち角川文庫(原題『天の川を斬る』) - 大久保長安の愛妾五人が操る携帯武器と伊賀忍者五人との対決。
  • 秘戯書争奪  新潮社 1968 のち角川文庫(原題『秘書』) - 主人公と七人のくノ一、ヒロインと七人の伊賀者。恋人同士の二人が房中術の秘書「医心方房内篇」をめぐって対立する。
  • 天保忍法帖  実業之日本社、1969 「忍者黒白草紙」角川文庫(原題『われ天保のGPU』) - 天に代わり、法で裁けぬ巨悪に鉄槌を下す奉行と忍者。
  • 忍法封印いま破る  報知新聞社、1969 角川文庫(原題『忍法封印』) - 「銀河忍法帖」の続編。主人公が忍法を封印したまま、体術や機転を武器に甲賀忍者五人と対決する。
  • 妖の忍法帖(根来忍法帖)  光文社カッパノベルス、1969 「忍法双頭の鷲」(あやかし忍法帖) 角川文庫 - 根来忍者の隠密コンビを主人公にした連作。正義サイド(主人公側)が敗北する作品。
    • 二人二脚(下馬将軍 酒井家)
    • 武蔵国 古利根藩 真壁家[13]
    • 播磨国 明石藩 本多家[14]
    • 上野国 沼田藩 真田家[15]
    • 信濃国 筑摩藩 木曽家[16]
    • 遠江国 掛塚藩 加賀爪家[17]
    • 越中国 魚津藩 上杉家[18]
    • 肥後国 不知火藩 天草家[19]
    • 隠密の果て(幕府大老 堀田家)
  • 海鳴り忍法帖  講談社、1971 のち角川文庫、時代小説文庫(原題『市民兵ただ一人』) - 拳銃・重火器・爆弾の使い手が、根来忍法僧の集団と対決。いわば「飛騨忍法帖」の逆ヴァージョン。
  • 忍法創世記  出版芸術社、2001 のち小学館文庫 - 最後の忍法帖長編だが、時系列は最も古い。伊賀に忍法、柳生に剣術が興った由来が描かれる。

長編概説[編集]

長編の忍法帖作品は基本的には連載終了後に単行本化された。長編は約28作品(忍法帖に入るか議論の分かれる作品あり)あるとされる。山田自身は、長編が31作と言及している[20]
1969年から翌年にかけて週刊文春で連載された『忍法創世記』のみ、『山田風太郎コレクション』(出版芸術社、2001年)第2巻で単行本化され、2005年に小学館文庫に収められた。当時出版されなかった理由は、出来が悪いと著者が判断し単行本化を拒否していたためとも、天皇と三種の神器、いわゆる皇室タブーを扱っていたためといわれている[要出典]
1970年代後半より、角川文庫から佐伯俊男による官能的な表紙絵の山田風太郎作品が、忍法帖を中心に発売された。さらに1981年魔界転生』の映画化がきっかけで再び忍法帖は脚光を浴びる。現在ではほぼ絶版だが、『忍法剣士伝』と『おんな牢秘抄』は2008年現在も販売中。また、2003年の『魔界転生』の再映画化に伴い寺田克也による表紙で『甲賀忍法帖』などが復刊した。なお、1990年代に講談社が忍法帖のほぼ全作品をノベルスで出版。1998年から翌年にかけて、一部が天野喜孝の表紙で全14巻で文庫化されるとノベルスは絶版となった。

忍法帖(中短編集)[編集]

中編・未完作・長編の原型[編集]

  • 忍者 帷子乙五郎  1961 - 長編「忍法忠臣蔵」の原型。忍法忠臣蔵の第二章までに相当。紙や糸で何でも切断する特技を持つ主人公。 (「別冊アサヒ芸能」1961.9 )
  • 忍者化粧蔵  1961 - 町娘や旗本の姫など、美女に化けての隠密が得意な女装忍者と、彼女(彼)に恋する呉服店化粧蔵の娘に迫る忍者・枝垂七十郎の戦い。短編「忍者 枝垂七十郎」は、仏坂源内と枝垂七十郎の決闘など途中が大幅に省略されている。(「サンデー毎日」1961年11月特別号「忍者化粧蔵」)
  • 隠密忍法帖(お小人忍法帖)  1965 - 長編「妖の忍法帖(根来忍法帖)」の原型。沼田真田藩・加賀爪上杉藩・三日市前田藩[21]らに不穏な動きあり、改易を狙う公儀はお小人(隠密)を放つ。大名3家までで連載休止。(「漫画サンデー」1965.1~3 )
  • 〆の忍法帖(とじこめ忍法帖)   1967 「オール読物」1967年5月号掲載 - 忍者の肉体による人工授精の試み。
  • 姦の忍法帖[22](よこしま忍法帖)  「オール読物」1967年11月号、文藝春秋、1968 のち文庫、ちくま文庫 - 各藩が秘蔵の武具で最強を決める大会。
    • 胎の忍法帖(妖胎記)以下の短編を併録。
    • 牢の忍法帖(曲牢)
    • 笊の忍法帖(忍ばずの忍者)
    • 転の忍法帖(筒を売る忍者)
  • 淫の忍法帖(むさぼり忍法帖) 1968  「オール読物」1968年7月号掲載  - 子宝に恵まれぬ大名家が、奥方や腰元の相手として五人の男を呼び出す。
  • 叛の忍法帖(さからい忍法帖) 1968 角川文庫、1983 「忍法流水抄」 - 美しい女装の忍者・刈羽が、腰元として大名の奥方に接近し、天下を動かす。(1968年「オール読物」連載時は「忍びの死環」)
  • 忍法関ケ原 文藝春秋 1970 のち文春文庫、講談社文庫、ちくま文庫 - 中編集。
    • 忍法関ケ原
    • 忍法甲州路(忍法無明剣) - 眠りの忍法対眠りの剣術。「体の一部だけ眠る」「半分眠る」など秘技を見せる忍者たちに、寝ぼけ女郎が挑む。
    • 忍法天草灘(邪淫の雅歌)
    • 忍法小塚ッ原
  • くノ一紅騎兵(忍法万華鏡[23]) 1971 講談社 のち 1979 角川文庫 - せがわまさきにより漫画化。 美少年の姿と美女のなりを使い分ける上杉の忍者。「叛旗兵」「能登忍法帖(忍法忠臣蔵)」で柳生(十兵衛)・里見(八犬伝)に次ぐ「上杉三部作」の構想。(『小説宝石』1971年1月号)

短編集[編集]

  • かげろう忍法帖(忍法陽炎抄) 講談社、1963 のち文庫、ちくま文庫、「忍法陽炎抄」角川文庫 - 最初の短編集。
    • 忍者 明智十兵衛 - 体を切断してもまた再生する忍法を使う十兵衛。発表時期も時系列(光秀が信長出仕より以前)もごく初期の作品で、複数の短編集に重録されている。
    • 忍者 向坂陣内 「オール読物」1963  - 江戸の町を荒らす盗賊団の陣内(鳶沢・庄司・向坂)三人と服部半蔵が戦う。
    • 忍者 服部半蔵  
    • 忍者 本多佐渡守 - 岡本大八事件から大久保長安事件に至る大久保・本多の政争。初期の代表短編で複数の短編集に重録されている。 
  • 野ざらし忍法帖 講談社、1964 のち文庫、ちくま文庫、「忍法行雲抄」角川文庫、1982 - 第二短編集。
    • 忍者 車兵五郎 - 水中及び水上での忍者の決闘。
    • 忍者 野晒銀四郎(野ざらし忍法帖) - 死んでも蘇る「忍法生死人(いきしびと)」はいかにして敗れたか。
    • 忍者 九沓歓兵衛(忍者 傀儡歓兵衛) - 読者さえも幻惑されてしまう忍法「傀儡廻し」。カー初期の「怪奇ミステリ」やダール「奇妙な味」にも似たトリッキーな忍法帖。
    • 忍者 仁木弾正(謀叛人系図) 1961 - 忍法帖の短編では、最初の作品。 敵サイドの仁木弾正が倒されず生存、さらに、その背後の黒幕は「おぼろ忍法帖」でも悪役を務める。
    • 忍者 枯葉塔九郎 - 巻末に水木しげるによる漫画化「大いなる幻術」を併録。せがわまさき により漫画化。
    • 忍者 梟無左衛門 - 主筋の娘の避妊を画策する忍者。
  • さざなみ忍法帖 文藝春秋新社 1965 のち角川文庫「忍法鞘飛脚」「忍法破倭兵状」に分冊 1981、ちくま文庫「忍法破倭兵状」 - 第三短編集。
    • 忍法破倭兵状
    • 忍法しだれ桜(さざなみ忍法帖) - 登場忍者36人(伊賀忍者1人、根来忍者27人、根来くノ一8人)は忍法帖の短編では最多。
    • 忍法鞘飛脚 - 名ばかりの忍者が最後に見せた忍法。
    • 甲賀南蛮寺領 - 伴天連に甲賀が与えられ、年貢徴収を妨害する甲賀忍者たちの苦闘。
    • 伊賀の散歩者 - 作中に、江戸川乱歩作品のタイトルが盛り込まれている。
    • 忍法相伝64  1964 「週刊大衆」連載 - 「忍法相伝73」の原型。コント55号主演で映画化。長らく単行本に未収録だったが、ちくま文庫に新収録された。
  • つばくろ忍法帖(くノ一死にに行く) 講談社、1967 のちちくま文庫 - タイトルに「試合」のつく短編を集めたもの。
    • かまきり試合(くノ一媚笑して待つ)
    • つばくろ試合(つばくろ忍法帖)  1966 (オール読物1966年3月号「つばくろ忍法帖」改題)
    • 摸牌(モーパイ)試合
    • 膜試合
    • 逆艪試合(逆艪一刀流)
    • 捧げつつ試合(くノ一捧持して行く)
    • 濡れ仏試合(くノ一香汗して追う)
    • 麺棒試合(忍麺)
  • くノ一忍法勝負 講談社 1969 のちちくま文庫
    • 虫の忍法帖(忍法虫)
    • 妻の忍法帖(妻はくノ一)(「奥様は忍者」改題)
    • 呂の忍法帖
  • 武蔵忍法旅 文藝春秋 1970 のち ちくま文庫 - 「忍法帖」の最後が「帖」以外で終わる短編を集めたもの。
    • 武蔵忍法旅(武蔵忍法帖)
    • 天下分目忍法咄(忍者 撫子甚五郎)
    • おちゃちゃ忍法腹(忍法玄界灘)
    • 刑部忍法陣(忍譚 大谷刑部)
    • 近衛忍法暦(御盾ぬらりひょん)
    • 彦左衛門忍法盥(忍譚 大久保彦左衛門)
    • ガリヴァー忍法島 1969 「小説セブン」1969年11月号掲載(「ガリヴァー忍法記」改題)
  • お庭番地球を回る(世界忍法帖) 文藝春秋 1971 のちちくま文庫
    • お庭番地球を回る
    • 怪談厠鬼
    • さまよえる忍者 1970 「小説サンデー毎日」1970年9月号掲載
    • 読淫術
  • 忍者六道銭(天明忍法帖) 講談社 1971 のち角川文庫、ちくま文庫
    • 忍者六道銭
    • 忍者死籤
    • 天明の判官
    • 天明の隠密 - 国木田独歩「忘れえぬ人々」のパロディ[24]
  • 忍法聖千姫 講談社 1970 ちくま文庫
    • 忍法聖千姫
    • 忍法とりかえばや(とりかえばや忍譚) - 身体の一部を他人のものと取り換える忍法で、優れた部位を身に着けた忍者たちの悲喜劇。
    • 忍法穴ひとつ
    • 忍法幻羅吊り
    • 忍法ガラシャの棺(柩の伽羅奢)
  • 津軽忍法帖 実業之日本社 1973 - 南部と津軽の確執と相馬大作に関連の作品集。
    • 怪異二挺根銃(津軽忍法帖)
    • 大いなる伊賀者 - 若衆と傾城の両方の姿で津軽候を狙う、遊郭に潜む伊賀忍者。
    • 春夢兵
  • 剣鬼喇嘛仏 徳間ノベルス 1976 のち文庫、「剣鬼喇嘛仏 最後の忍法帖」 ちくま文庫、「伊賀の聴恋器」角川文庫
    • 剣鬼喇嘛仏 - せがわまさき により漫画化。
    • 伊賀の聴恋器
    • 妖羅の秀康
    • 開化の忍者(最後の忍法帖) - 忍法帖シリーズ最後の短編。単行本未収録を除くと、83番目の短編。時系列では「忍法相伝110 白馬降臨」(舞台は1965年)が最も現代に近い。
  • 忍法女郎屋戦争 角川文庫、1981
    • 女郎屋戦争(忍法女郎屋戦争) 「オール読物」1971年11月号掲載
    • 忍法花盗人
    • 忍法阿呆宮 1969(問題小説1969年5月号「大奥阿呆宮」改題)
    • 忍法肉太鼓
  • 忍法落花抄 角川文庫、1983 - 単行本未収録の作品を中心にした短編集。
    • 忍者 石川五右衛門
    • 忍法死のうは一定
    • 忍法瞳録 (「別冊文藝春秋」1970年3月号「盲忍」改題)
    • 忍者 帷子万助 - 風太郎の「忍法帖シリーズ」としては珍しく、主人公側の忍者が全員生還する。
    • 忍者 玉虫内膳
    • 倒の忍法帖(忍法倒蓮華)[25] 1967 (「小説現代」1967年11月号)

短編[編集]

  • 筒なし呆兵衛  1971 - 『山田風太郎忍法帖短篇全集』全12巻(ちくま文庫、2004 - 05年初版)に未収録の短編。

掌編[編集]

  • 忍者 鶉留五郎 - わずか5ページのショートショートで、「忍法帖シリーズ」最短の作品。「忍者化粧蔵」と「魔天忍法帖」に出てくる大丸呉服店の化粧蔵が、本作にも三たび登場。 

忍法帖エッセイ[編集]

  • 「今昔物語集」の忍者  1964 「漫画サンデー」1964年2月26日号 - 「忍法帖を書き始めたきっかけが『水滸伝』だった」など、「忍法帖シリーズ」の裏話を作者が語るエッセイ。
  • 「甲子夜話」の忍者 「オール読物」1964年3月号
  • TV忍法帖 - テレビで活躍する植木等らの魅力を、「忍法」に例えた異色エッセイ。
  • 忍法金メダル作戦 - 円谷幸吉など五輪選手を忍者とし、高速道路の早期建設も「日本国による忍法」であると言及。
  • 忍法小説はなぜうけるか
  • 忍法と剣のふるさと
  • 首斬り浅右衛門  1964 - 延宝年間に書かれた忍術書「万川(まんせん)集海」に記載のある忍者の紹介。

その他[編集]

  • 慶長大食漢  - 『山田風太郎忍法帖短篇全集』全12巻(ちくま文庫、2004 - 05年初版)には「忍法帖ではない」として未収録の短編。角川書店では「忍法帖」扱い。
  • 嗚呼益羅男  1971「小説現代」1971年12月号掲載 - 同じく「忍者も忍法も登場せず、忍法帖ではない」として同上の全集に未収録。角川書店では「忍法帖」扱い。

短編概説[編集]

忍法帖の短編集は、複数の出版社より刊行され、各巻に重複短編も多い。短編は83編以上(単行本未収録と、忍法帖に入るか議論の分かれる作品[26]があり、最多で88編を数える)あるとされる。
『山田風太郎忍法帖短篇全集』(ちくま文庫、2004 - 05年)が全12巻で発売され、忍法帖の全短編[27]の他、矢野徳絵物語や、「忍者枯葉塔九郎」を水木しげるが漫画化した「大いなる幻術」などが付録に収められた。この完結と同時に、河出文庫で忍法帖の長編の出版計画が立てられたが、第一期の『信玄忍法帖』『外道忍法帖』『忍者月影抄』の3作品のみ刊行。

忍法帖に準ずる長編小説[編集]

時代小説のうち、幻法や忍者・剣豪もので「忍法帖シリーズ」との関連が強い作品、作者自身が「忍法帖」扱いしている作品を本項で別記する。

準忍法帖(作者の評価・採点あり)[編集]

  • 武蔵野水滸伝 講談社、1974 のち時代小説文庫、小学館文庫 - 幻術を使う魔人・任侠・剣豪が戦う長編。「忍法帖」に含めて語られる解説もある[28]
  • 柳生十兵衛死す 毎日新聞社 1992.10 のち時代小説文庫、講談社文庫 - 「柳生十兵衛三部作」の最終作として「忍法帖」に準ずる扱いをされることもある[29]

関連長編[編集]

  • おんな牢秘抄 東都書房、1960 のち角川文庫 - 何度も映像化され、忍法帖シリーズの一つのような位置付けを受ける場合がある。
  • 叛旗兵 妖説直江兼続 産経ノベルス、1976 のち角川文庫、広済堂文庫、徳間文庫 - 前田利益・岡左内ら「直江四天王」と本多正信の次男・直江勝吉との確執を抱えつつ、直江山城守が、伊達・福島・浅野ら徳川に屈した大名家をやり込めていく。
  • 八犬傳(八犬伝) 朝日新聞社、1983 のち文庫、角川文庫、広済堂文庫 - 風太郎にはあと一遍、八犬伝ものを書き「里見三部作」(本項目の第1章第6項「室町と晩年」参照)とするアイデアがあったという。

明治もの[編集]

  • 運命の車 桃源社 1959 「明治かげろう俥」 旺文社文庫
  • 斬奸状は馬車に乗って 講談社 1973 「東京南町奉行」旺文社文庫、大陸文庫
  • 警視庁草紙 文藝春秋、1975 のち文庫、河出文庫 - 「明治もの」第一長編 明治6年から10年までを描く。
  • 幻燈辻馬車 新潮社、1976 のち文春文庫、河出文庫 - 元会津藩士の辻馬車に、事件や問題を抱えた乗客が乗り込んでくる。
  • 地の果ての獄 文藝春秋、1977 のち文庫、ちくま文庫 - 北海道を舞台に多彩な人物が事件を起こす群像劇。
  • 明治断頭台 文藝春秋、1979 のち文庫、ちくま文庫
  • 明治波濤歌 新潮社、1981 のち文庫、河出文庫、ちくま文庫 - 日本を去った者、日本へやってきた者、それぞれの事情を描き出す。
  • エドの舞踏会 文藝春秋、1983 のち文庫、ちくま文庫 - 鹿鳴館に集う女たちのドラマ。
  • 笊ノ目万兵衛門外へ 旺文社文庫、1984 のち大陸文庫、「おれは不知火」河出文庫 - 老中配下の鬼同心笊ノ目万兵衛が、老中を襲撃する側に廻る。幕末から明治初期にかけての短編集。
  • ラスプーチンが来た 文藝春秋、1984 のち文庫、ちくま文庫 - 若き日の明石元二郎が活躍の長編
  • 明治十手架  1986 「読売新聞」夕刊 1986年8月16日号~1987年11月7日号連載  読売新聞社、1988 のち角川文庫、ちくま文庫
  • 明治バベルの塔 万朝報暗号戦 新芸術社 1989.7 のち文春文庫、ちくま文庫
    • 明治バベルの搭
    • 牢屋の坊っちゃん
    • いろは大王の火葬場
    • 四分割秋水伝
    • 明治暗黒星
  • 明治忠臣蔵 河出文庫、1994 - 旧相馬藩をめぐるお家騒動。

明治もの概説[編集]

風太郎の明治作品は『山田風太郎明治小説全集』(ちくま文庫、1997年)全14巻に、明治期を舞台にした忍法帖の短編『開化の忍者』以外入っている。

室町もの[編集]

時代小説のうち、室町時代を扱った作品。
  • 婆沙羅 講談社、1990 のち文庫 - 南北朝の動乱を背景に、佐々木道誉の目を通じて語られる室町長編
  • 室町お伽草紙 青春!信長・謙信・信玄卍ともえ 新潮社、1991 のち文庫 - 若き日の信長・謙信・信玄が京の都に集結。
  • 室町少年倶楽部 文藝春秋、1995 のち文庫 - 中編2作を収録。
    • 室町の大予言 - くじ引きで選ばれた六代将軍・義教の数奇な運命。
    • 室町少年倶楽部 - 花の御所の「魔界」を描く。

ジュブナイル(少年少女向け)[編集]

  • 黄金密使 1950 「少年少女譚海」1950年9~11月号
  • 黄金明王のひみつ 1957 「中学時代一年生」1957年1~3月号
  • 笑う肉仮面 東光出版社、1958 のち光文社文庫

デビュー以前の作品[編集]

  • 橘傳来記 「橘傳来記 山田風太郎初期作品集」 出版芸術社 2008.11

その他[編集]

※昭和21年以降に書かれた日記は小学館で、様々な雑誌などに掲載されたエッセイ群は筑摩書房で没後出版された。

日記
  • 戦中派不戦日記 -昭和20年 番町書房、1971/ 講談社文庫 1985(新装版 2002)/ 角川文庫「ベストコレクション」 2010(以下略)
  • 滅失への青春 戦中派虫けら日記 -昭和17年〜19年 大和書房、1973
    • 戦中派虫けら日記 滅失への青春 未知谷、1994 / ちくま文庫 1998
  • 戦中派焼け跡日記 -昭和21年 小学館、2002 / 小学館文庫 2011
  • 戦中派闇市日記 -昭和22年〜23年 小学館、2003 / 小学館文庫 2012
  • 戦中派動乱日記 -昭和24年〜25年 小学館、2004 / 小学館文庫 2013
  • 戦中派復興日記 -昭和26年〜27年 小学館、2005 / 小学館文庫 2014
  • 山田風太郎育児日記 -昭和29年〜42年 朝日新聞出版、2006
エッセイ
  • 風眼抄 六興出版、1979 のち中公文庫、角川文庫
  • 半身棺桶 徳間書店、1991 のち徳間文庫、ちくま文庫
  • 死言状 富士見書房、1993 のち角川文庫、小学館文庫
  • あと千回の晩飯 朝日新聞社、1997 のち朝日文庫、角川文庫
  • わが推理小説零年(山田風太郎エッセイ集成 日下三蔵編) 筑摩書房、2007、ちくま文庫 2016.5
  • 昭和前期の青春(同上) 筑摩書房、2007、ちくま文庫 2016.1
  • 秀吉はいつ知ったか(同上) 筑摩書房、2008、ちくま文庫 2015.9
  • 風山房風呂焚き唄(同上) 筑摩書房、2008、ちくま文庫 2016.8
  • 人間万事嘘ばっかり(同上) 筑摩書房、2010、ちくま文庫 2016.7
インタビュー、対談集
  • 風来酔夢談 富士見書房、1995
  • コレデオシマイ。 角川春樹事務所、1996、のち講談社+α文庫
  • 風太郎の死ぬ話 ランティエ叢書:角川春樹事務所、1997
  • いまわの際に言うべき一大事はなし 角川春樹事務所、1998
  • ぜんぶ余禄 角川春樹事務所、2001
  • 風々院風々風々居士 山田風太郎に聞く 聴き手森まゆみ、筑摩書房、2001、ちくま文庫 2005
  • 人間魔界図巻 海竜社、2002 名言集
  • 人は死んだらオシマイよ。 PHP文庫、2006 名言集
ノンフィクション
  • 同日同刻-太平洋戦争開戦の一日と終戦の十五日 立風書房 1979、文春文庫 1986、ちくま文庫 2006
  • 人間臨終図巻 徳間書店(上下) 1986-87・新装版(全3巻) 1996、徳間文庫(全3巻) 2001・同新装版(全4巻) 2011、角川文庫(全3巻) 2014
  • 山田風太郎 疾風迅雷書簡集 昭和14年〜昭和20年 有本倶子編 神戸新聞、2004
  • 人間風眼帖 昭和21年〜昭和49年 有本倶子編 神戸新聞、2010

作品集[編集]

  • 山田風太郎忍法全集 全15巻 講談社 1963 - 64 
  • 山田風太郎奇想小説全集 全6巻 桃源社 1964 - 65
  • 山田風太郎の妖異小説 全6巻 東都書房 1964 
  • 山田風太郎推理全集 全6巻 東京文芸社 1965
  • 風太郎忍法帖 全10巻 講談社 1967 
  • 山田風太郎全集 全16巻 講談社 1972 
  • 山田風太郎奇怪小説集 全4巻 立風書房 1978 
  • 山田風太郎の奇想小説 全6巻 桃源社 1979 - 80
  • 山田風太郎傑作忍法帖第1期 全13巻 講談社ノベルス 1994 - 96
  • 山田風太郎傑作忍法帖第2期 全8巻 講談社ノベルス 1996
  • 山田風太郎傑作大全 全24巻 廣済堂文庫 1996 - 98
  • 山田風太郎明治小説全集 全14巻 ちくま文庫 1997 
  • 山田風太郎明治小説全集(愛蔵版) 全7巻 筑摩書房 1997
  • 山田風太郎忍法帖 全14巻 講談社文庫 1998 - 99
  • 山田風太郎ミステリー傑作選 全12巻 光文社文庫 2001 - 02
  • 山田風太郎忍法帖短篇全集 全12巻 ちくま文庫 2004 - 05
  • 山田風太郎ベストコレクション 角川文庫 2010 - 刊行中
  • 山田風太郎幕末小説集 全4巻 ちくま文庫 2011
  • 時代短篇選集 全3巻 小学館文庫 2013

翻案・二次創作等[編集]

いくつかの作品は映画テレビドラマ舞台化され、根強い人気を証明している。

  • 拳銃対拳銃 - 1956年映画化。
  • 高校生と殺人犯 - 1956年映画化。
  • 江戸忍法帖 - 1963年、東映で『江戸忍法帖 七つの影』として映画化。
  • 忍者月影抄 - 1963年、東映で『月影忍法帖 二十一の瞳』として映画化、1996年、キングレコードで『くノ一忍法帖VI 忍者月影抄』として映画化、2011年、キングレコードで『くノ一忍法帖 影ノ月』として再映画化。
  • くノ一忍法帖 - 1964年、東映で『くノ一忍法』として映画化、1991年、キングレコードでVシネマ化。
  • 外道忍法帖 - 1964年、東映で『くノ一化粧』として映画化、1992年、キングレコードで『くノ一忍法帖II 聖少女の秘宝』としてVシネマ化。
  • 忍法忠臣蔵 - 1965年、東映で映画化、1983年、時代劇スペシャルで『くノ一忠臣蔵』としてTVドラマ化、1994年、キングレコードで『くノ一忍法帖IV 忠臣蔵秘抄』としてVシネマ化。
  • 棺の中の悦楽 - 1965年、大島渚監督により『悦楽』として映画化。
  • 風来忍法帖 - 1965年、宝塚映画で映画化、1968年、宝塚映画で『風来忍法帖 八方破れ』として映画化。
  • 忍びの卍 - 1968年、東映で映画化。
  • 忍法相伝64 - 1969年、東宝で『コント55号 俺は忍者の孫の孫』として映画化。
  • 忍法相伝73 - 同じく『コント55号 俺は忍者の孫の孫』の原作のひとつ
  • おんな牢秘抄 - 1972年、日本テレビユニオン映画より『姫君捕物控』としてTVドラマ化、1983年、時代劇スペシャルでTVドラマ化、1995年、キングレコードで『美女奉行 おんな牢秘抄』『美女奉行  おんな牢秘抄II』としてVシネマ化。
  • 夜よりほかに聴くものもなし「黒幕」 - 1969年、『恐怖劇場アンバランス』第7話「夜が明けたら」としてTVドラマ化(放送は1973年)。
  • 魔界転生 - 1981年、角川映画で映画化(深作欣二監督)、1996年Vシネマ化、2003年再映画化。1981年、2006年舞台劇化。
  • 伊賀忍法帖 - 1982年映画化。
  • 秘戯書争奪 - 1993年、キングレコードで『くノ一忍法帖III 秘戯伝説の怪』としてVシネマ化。
  • 自来也忍法帖 - 1995年、キングレコードで『くノ一忍法帖V 自来也秘抄』として映画化。
  • 柳生忍法帖 - 1998年、キングレコードで『くノ一忍法帖 柳生外伝』として映画化。ソフト化の際、『柳生外伝 くノ一忍法帖 江戸花地獄編』『柳生外伝 くノ一忍法帖 会津雪地獄編』の2本に分けてリリースされた。
  • 警視庁草紙 - 2001年に『山田風太郎 からくり事件帖-警視庁草紙より-』としてTVドラマ化。
  • 甲賀忍法帖 - 2005年に『忍-SHINOBI』として映画化。
  • エドの舞踏会 - 『エドの舞踏会』(1986、2007)『夢に舞う女たち』(1993)、『妻たちの鹿鳴館』(2002)として舞台化。
  • 明治波濤歌 - 2004年、『風の中の蝶たち』として舞台化。
  • 魔群の通過 - 2013年、『あかいくらやみ〜天狗党幻譚〜』として舞台化。

マンガ[編集]

絵物語[編集]

  • 忍法三羽がらす (画:矢野徳)立風書房 1969 - 立風書房より刊行版は「カラーページ」あり(ちくま文庫では白黒)。
    • 絵物語「忍者 石川五右衛門」
    • 絵物語「忍者 向坂陣内」
    • 絵物語「忍者 撫子甚五郎」

メディア[編集]

  • 「山田風太郎が見た日本 〜未公開日記が語る戦後60年〜」(2005年8月1日、NHK)

受賞歴[編集]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ 文学賞「山田風太郎賞」創設”. 角川書店. 2015年7月29日閲覧。
  2. ^ 『日本ミステリー事典』(新潮社刊) p.320
  3. ^ 『山田風太郎ミステリー傑作選1 眼中の悪魔』(光文社文庫) p.623
  4. ^ a b c d e f g 山田風太郎の生涯 山田風太郎記念館ウェブサイト、平成23年4月20日閲覧
  5. ^ 『あと千回の晩飯』「突然、古川ロッパの話」
  6. ^ 山田風太郎『風眼抄』p.62
  7. ^ 「山田風太郎「忍術…デタラメ結構」 直筆手紙見つかる」朝日新聞2011年6月6日
  8. ^ 春秋 『日本経済新聞』 平成23年4月11日朝刊
  9. ^ 野性時代』(角川書店)1995年2月号
  10. ^ 富士見時代小説文庫版『甲賀忍法帖』解説(富士見書房刊)
  11. ^ 山田風太郎 幻の直筆原稿新たに発見 記念館に寄贈(神戸新聞)
  12. ^ 天声人語」(朝日新聞2014年8月15日)。
  13. ^ 史実では、真壁家は関ケ原で改易になっており、江戸期には久保田藩佐竹家臣。
  14. ^ 史実でも、本多家は過酷な政策を強いた罪や、巡見使に対する作法が不適切であったことにより減封のち改易。
  15. ^ 史実でも、真田家が酷政による一揆で、取り潰しになっている。
  16. ^ 史実では、木曽家は関ケ原直前に改易になっており、江戸期には、木曽家重臣だった山村氏が木曽を統治(はじめ直参旗本のち尾張藩家臣)。
  17. ^ 史実では、加賀爪(上杉)直澄は加増され、藩主の時には処分されていない。次代の直清のとき、旗本成瀬家との境界争いで改易。加賀爪上杉家は、上杉信澄が1500石(のち定澄に500石を分与)の旗本で存続、明治に至る。
  18. ^ 史実では、上杉家(能登畠山系)は大名でなく高家(旗本)。高家上杉家は加増(別家の取り立て)はあっても、改易はなく明治に至る。
  19. ^ 史実では、天草家は戦国期に滅亡している。不知火藩(富岡藩)は山崎家・戸田家を経て天領(幕府直轄)。
  20. ^ 28長編に、「柳生十兵衛三部作」に続く里見・上杉版三部作の構想があった『叛旗兵』『八犬伝』および度々映像化された『おんな牢秘抄』の3長編。「総力特集 忍法帖完結対談」(「IN POCKET」1999年10月号)
  21. ^ 史実では、改易になったのは大聖寺新田藩前田家で、三日市および小津は加賀藩三日市奉行所の支配。
  22. ^ 「姦」の読みは、単行本や雑誌によっては「みだら」「よこしま」などの場合があるが、短編全集の「ちくま文庫」では「かん」とふりがながつけられている。
  23. ^ 単行本では「忍法万華集」とも。
  24. ^ 作中で、山田自身が「国木田作品のパロディ」と明言している。
  25. ^ 「倒」の読みは「ちょう」とされる。
  26. ^ 「慶長大食漢」「嗚呼益羅男」「幻妖桐の葉落とし」「不知火軍記」など。
  27. ^ 短編「筒なし呆兵衛」のみ『山田風太郎忍法帖短篇全集』(初版(2004 - 05年)には収録されていない。
  28. ^ 小学館文庫「あとがき」などでは「おぼろ忍法帖(魔界転生)」の幕末版と称されている。
  29. ^ 前二作は「柳生忍法帖」と「おぼろ忍法帖(魔界転生)」。