山田胡瓜

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山田 胡瓜(やまだ きゅうり)とは、日本の漫画家[1]。漫画家となる前はIT分野の記者であった[1]

プロフィール[編集]

神奈川県出身[2]。子どもの頃から絵を描くのが好きで漫画家を志望していた[3]。読んでいた漫画雑誌は『月刊コロコロコミック』(小学館)や『コミックボンボン』(講談社)が多く、当時「黄金時代」と呼ばれた『週刊少年ジャンプ』(集英社)は読んでいなかった[3]。ただし、ジャンプ作品でも『SLAM DUNK』や『ドラゴンボール』はクラスメイトから借りたり、コミックスを購入するなどして読んでいた[3]

中学、高校は運動部に所属しており、漫画執筆からは遠ざかっていたが、浦沢直樹江口寿史手塚治虫の『火の鳥』、宮崎駿の『風の谷のナウシカ』に影響を受ける[3]

早稲田大学へ進学するが漫研には所属せずに在学中に3作品くらいを執筆する[3]。最初の作品を浦沢直樹が連載していたということで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)編集部へ持ち込みを行う[3]。賞は獲得できなかったものの、担当編集が付くことになった[3]。しかし、就職の時期となり、漫画家になることを保留[3]。大学で開催された就職合同説明会でITmediaの人間から声をかけられたことで、ITについては何も知らなかったにもかかわらず、6年ほどをIT記者として過ごした[3]。IT記者時代の経験が後に連載作となる『バイナリ畑でつかまえて』『AIの遺電子』の執筆に活きてくることになる[3]

IT記者の傍ら週末を利用して漫画執筆を再開し、『月刊アフタヌーン』(講談社)に持ち込み、2007年アフタヌーン四季賞の佳作を受賞する[1]2012年には『勉強ロック』でアフタヌーン四季賞で四季大賞を受賞した[1]。四季大賞受賞を機にITmediaを辞め、漫画家としての活動に比重を置くことになる[1]

2013年より『ITmedia PC USER』で連載する『バイナリ畑でつかまえて』は、2015年に販売されたコミックスのKindle版がAmazonコンピュータ・ITランキングで1位を獲得する[1][4]。2015年11月から2017年8月まで『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に『AIの遺電子』を、2017年10月から『別冊少年チャンピオン』(同社刊)で続編の『AIの遺電子 RED QUEEN』を連載。2018年、『AIの遺電子』で第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。

執筆方法[編集]

『AIの遺電子』連載開始直前に行われたPonanza開発者である山本一成の対談において、ペン画をアナログで描き、スキャナで取り込んだ後に、デジタルで仕上げ作業をすることを山田は語っている[5]。以前は山田1人で執筆していたが、『AIの遺電子』を週刊連載するにあたってアシスタントを雇用することになった[5]。互い在宅勤務であり、ネットワーク上の共有フォルダを介して執筆作業をしている[5]

作品リスト[編集]

漫画
  • 『バイナリ畑でつかまえて』
    • Kindle版 2015年9月6日(自主出版)
    • コミックス 2016年8月2日、アスペクトISBN 978-4-7572-2458-2
      Ponanza開発者である山本一成との対談を収録。帯文は川上量生
  • AIの遺電子
    • コミックス全8巻
      うち1編「海の住人」は、アンソロジー『行き先は特異点 (年刊日本SF傑作選)』(東京創元社、2017年7月、ISBN 978-4-488-73410-7)にも再収録された。
  • 『AIの遺電子 RED QUEEN』
    • 『AIの遺電子』の続編
    • コミックス全5巻
  • 『AIの遺電子 Blue Age』
    • 『AIの遺電子』の続編
    • コミックス既刊1巻
イラスト

脚注・出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 杉本吏 (2016年4月8日). “祝・単行本発売!:「AIの遺電子」の山田胡瓜が選ぶ「バイナリ畑でつかまえて」5作品(コメント付き!)”. ITmedia. 2017年8月30日閲覧。
  2. ^ アフタヌーン四季賞の受賞者情報より
  3. ^ a b c d e f g h i j 照沼健太 (2016年4月8日). “IT記者から漫画家へ―― 山田胡瓜が描く、テクノロジーと人類の未来”. ライブドアニュース. 2017年8月30日閲覧。
  4. ^ ITmedia発、山田胡瓜のSF短編集「バイナリ畑でつかまえて」紙の単行本に”. コミック ナタリー (2016年8月8日). 2017年8月30日閲覧。
  5. ^ a b c 人工知能が人間から“奪えない”もの――「未来を描く×作る」対談(後編) (1/3)”. ITmedia (2015年11月5日). 2017年8月30日閲覧。
  6. ^ ITエンジニア小説シリーズ最新刊、Librahack事件を題材に”. ITmedia (2013年10月28日). 2017年8月31日閲覧。

外部リンク[編集]