山北駅

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山北駅
駅舎(2012年02月05日)
駅舎(2012年02月05日)
やまきた
Yamakita
CB05 東山北 (2.8km)
(4.1km) 谷峨 CB07
所在地 神奈川県足柄上郡山北町山北
駅番号 CB  06 
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
所属路線 CB 御殿場線
キロ程 15.9km(国府津起点)
電報略号 ヤタ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
578人/日(降車客含まず)
-2016年-
開業年月日 1889年明治22年)2月1日
備考 簡易委託駅
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南口(2007年6月)
南口(2007年6月)
ホーム階段付近(2005年11月)
ホーム階段付近(2005年11月)
ホームの国府津側から沼津側を望む(2008年3月)
ホームの国府津側から沼津側を望む(2008年3月)
ホームの沼津側から駅構内を望む(1999年)
ホームの沼津側から駅構内を望む(1999年)
駅西側にある桜並木(2008年4月)
駅西側にある桜並木(2008年4月)

山北駅(やまきたえき)は、神奈川県足柄上郡山北町山北にある、東海旅客鉄道(JR東海)御殿場線である。

概要[編集]

山北町の中心部である山北地区に位置する駅。開業は1889年(明治22年)2月で、1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化により運営事業者は日本国有鉄道(国鉄)からJR東海に代わった。かつては山北機関区を擁する山越えの拠点駅であり、山北町は鉄道の町として栄えた。

急行列車が停車していた時代もあったが、現在は普通列車のみの停車駅である。当駅で折り返す国府津駅方面行きの列車もあり、かつては東京駅からJR東日本車による直通もあったが、2012年ダイヤ改正で廃止された。

歴史[編集]

保存されているD52 70(2007年6月21日)

1889年(明治22年)に開業した国府津駅 - 沼津駅間の東海道本線は、現行の熱海駅経由のルートでは山岳地帯を通過することから建設が困難とされたため、御殿場駅を経由するルートで建設された。そのため、山北駅も東海道本線の駅として開設された。

御殿場経由のルートには25パーミル(1000m進むと25m標高があがる勾配)という鉄道にとっては厳しい勾配区間が連続し、補助機関車(補機)による補助なしでは通過できなかった[1]。山北駅では国府津方面から沼津方面へ向かう下り列車に補機を連結する作業が行われ、その補機の機関区が駅構内に設置された[1]。鉄道が開通するまで何もなかった山間の集落は、箱根越えの要衝の駅を擁する町となり、活況を呈するようになった[1]。大正から昭和初期にかけての最盛期には、650人もの職員が駅や機関区などで働いていたと言われる[1]

山北駅は、補機連結のほか、蒸気機関車石炭を供給する役割も担ったため、急行列車も必ず停車していた[1]。停車列車が増加すると、寿司駅弁や山北産のみかんが販売されるようになった。機関区では多くの蒸気機関車が待機し、大量の煙を上げていたために、「山北のは色が黒い」という言葉があったほどである[1]

しかし、1934年(昭和9年)の丹那トンネル開通を機に、駅の賑わいは消えていった。トンネルの開通によって東海道本線が熱海経由のルートに変更され、山北を通る路線が「御殿場線」という地方路線となったためである。停車する旅客列車貨物列車の本数は削減され、それに伴って駅員・機関区の機関士も削減されていった。1943年(昭和18年)には御殿場線の資材供出に伴う単線化と、山北機関区の廃止がなされた。

その後、駅裏手の機関区跡地には公園(山北鉄道公園)が設けられ、御殿場線で使用されたD52形70号機が静態保存されている。こちらを動態化させる町の「奇跡の復活事業」の一環として2016年3月18日には圧縮空気による試運転が行われた。町は新たな観光資源としてSL動態化に着目し、国の「地方創生」事業にも認められ、前年から着手。最終的には本線への復帰も考えられているという。

年表[編集]

駅構造[編集]

ホーム[編集]

島式ホーム1面2線を有する地上駅。ホーム北側が1番線、南側が2番線であり、基本的に1番線を上り列車、2番線を下り列車が使用する。かつては、現在あるホームの南側にも島式ホームが設置されていた。

ホームの外側に1本ずつ電化された側線があり、電車の夜間滞泊が行われている。

ホームの使用状況
番線 路線 方向 行先 備考
1 CB 御殿場線 上り 松田国府津方面[8] ただし当駅始発は2番線
2 下り 御殿場沼津方面[8] 一部列車は1番線

国府津方面からの折り返し列車は2番線で折り返す。2番線に折り返し列車が停車中の御殿場方面行きの列車は1番線を使用する。

駅舎・設備[編集]

駅の出入口は、構内北側と南側の2か所にある。

構内北側の出入口は木造の駅本屋(駅舎)になっている。駅舎からホームへの移動用に、1番線を跨ぐ跨線橋が設置されている。

構内南側の出入口は、ホーム東端から構内踏切で2番線を渡った先にある。ホーム端部・出入口ともにスロープになっているので、段差なしでホームに上ることができる。

松田駅管理の簡易委託駅である。利用客の減少を受けて2012年3月17日のダイヤ改正においていったんは無人化されたが、自治体との協議の結果、地元のNPO法人「情緒豊かな町づくり」が山北町から委託をうけて運営することにより、5月26日に販売が再開された[9][10]。営業時間は9-17時。但し、マルスは設置されていないため、管理駅発行の簡易委託乗車券のみの販売となっている。

この切符販売の再開に際しては、調査でよく利用されていた駅までの切符のみが販売されることになった[11]。 尚、切符は長い切符のため、自動改札機は通ることができない。

利用状況[編集]

「神奈川県県勢要覧」によると、近年の1日平均乗車人員は下記の通り。

年度 1日平均
乗車人員
1995年 1,134 [12]
1996年 1,102 [12]
1997年 1,042 [12]
1998年 1,008 [13]
1999年 975 [14]
2000年 953 [14]
2001年 930 [15]
2002年 883 [15]
2003年 856 [16]
2004年 812 [16]
2005年 820 [17]
2006年 806 [17]
2007年 799 [18]
2008年 791 [18]
2009年 784 [19]
2010年 740 [19]
2011年 687 [20]
2012年 634 [20]
2013年 651 [20]
2014年 647
2015年 618
2016年 578

駅周辺[編集]

路線バス[編集]

  • 山北駅
    • 富士急湘南バス
      • <松62> 西丹沢自然教室(谷峨駅丹沢湖・中川温泉経由)
      • <松64> 中川温泉(谷峨駅・丹沢湖経由)
      • <松75> 大野山登山口 ※春・秋の土休日のみ(2014年は3月15日から運行)
      • <松62,松64,松66,松75> 新松田駅(向原(東山北駅)経由)
    • 山北町循環バス
      • <西部循環> 山北駅(日向・岸経由)
      • <南部循環(西回り)> 山北駅(日向・宿・向原(東山北駅)経由)
      • <東部循環> 山北駅(岸・宿・向原(東山北駅)経由)
      • <南部循環(東回り)> 山北駅(向原(東山北駅)・宿・日向経由)

隣の駅[編集]

東海旅客鉄道
CB 御殿場線
東山北駅 (CB05) - 山北駅 (CB06) - 谷峨駅 (CB07)

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e f 原口隆行 『鉄道唱歌の旅 東海道線今昔』 JTB、2002年
  2. ^ a b c d 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編2』 JTB、1998年
  3. ^ a b 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編1』 JTB、1998年
  4. ^ 「昭和45年版専用線一覧表」『トワイライトゾ〜ン・マニュアル6』 ネコ・パブリッシング、1997年
  5. ^ 神奈川県鉄道輸送力増強促進会議の平成19年度のJR東海への要望内容による。
  6. ^ 山北町のあゆみ(山北町ウェブサイト)による。
  7. ^ 無人化した拠点駅、マニアらの手で再び有人化、読売新聞、2012年5月27日9時00分更新、2012年5月27日閲覧
  8. ^ a b 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2015年1月現在)。
  9. ^ 「山北駅:無人化を回避 町が「活気守れ」 乗車券簡易委託販売、スタッフ配置へ /神奈川」毎日新聞 2012年2月29日
  10. ^ 山北駅無人化:町とJR東海が乗車券委託販売調整、1カ月程度で解消へ/神奈川神奈川新聞社 2012年2月29日
  11. ^ “JR御殿場線山北駅「有人化」26日から、NPOに委託し切符販売再開”. 神奈川新聞(神奈川新聞社). (2012年5月9日)
  12. ^ a b c 山北町データブック「御殿場線駅別1日平均乗車人員」
  13. ^ 神奈川県県勢要覧(平成12年度版)222ページ
  14. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成13年度版)224ページ
  15. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成15年度版)222ページ
  16. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成17年度版)224ページ
  17. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成19年度版)226ページ
  18. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成21年度版)240ページ
  19. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成23年度版)238ページ
  20. ^ a b c 神奈川県県勢要覧(平成25年度版)236ページ Archived 2014年4月23日, at the Wayback Machine.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]