山下斐紹

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
山下 斐紹
東北楽天ゴールデンイーグルス #29
A yamashita20180408.jpg
ヤクルト戸田球場にて(2018年)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 北海道札幌市
生年月日 (1992-11-16) 1992年11月16日(25歳)
身長
体重
179 cm
93 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 捕手一塁手
プロ入り 2010年 ドラフト1位
初出場 2013年5月6日
年俸 1,060万円(2018年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

山下 斐紹(やました あやつぐ、1992年11月16日 - )は、北海道札幌市出身のプロ野球選手捕手一塁手)。右投左打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

1992年11月16日北海道札幌市で生まれた[2]。5歳の頃に家族と千葉県千葉市に転居し、6歳の時に4歳上の兄貴将の影響を受け[3]小学校で投手として野球を始めた[2]。磯辺シーグルスに所属し、最初は右打ちだったが、4年生時に足の速さを生かすため左打ちへ転向した。千葉市立磯辺第二中学校(現・千葉市立磯辺中学校)に進学して硬式野球の千葉西シニアに所属。野手に転向して外野手を中心にプレーした[4][2]

習志野高進学後に、捕手に転向。1年夏からベンチ入りし、秋からはレギュラーに定着。秋季関東地区大会を2位で終え、2年春には第81回選抜高等学校野球大会に出場した[2]。チームは2回戦で敗退、2試合で5打数2安打1打点。2年秋から主将を務め、3回戦で敗退、3年春は県大会を制し、関東大会で準優勝した。3年夏の千葉県大会では2本塁打を含む16打数10安打[2]。 準決勝でこの年の甲子園出場校成田高校と対戦、適時打を打つが、相手エースの中川諒に2三振、3-4で敗れた[5]

2010年10月28日のプロ野球ドラフト会議福岡ソフトバンクホークスが1位指名[6]

プロ入り後[編集]

福岡ソフトバンクホークス時代(2013年)

2011年7月25日に富山市民球場アルペンスタジアムで開催されたフレッシュオールスターゲームに選出され、4回表から松井雅人に代わり捕手として出場した[7]。8月25日の試合前のシートノック中に送球が右目付近に当たり担架で運ばれたが、福岡市内の病院で検査の結果、打撲と診断された。一軍のリーグ優勝決定後、10月4日に初の一軍昇格[8]、3日間ベンチ入りしたが出場機会はなかった[9]。二軍では82試合に出場し、50試合先発マスクを経験し、4本塁打。オフはオーストラリアン・ベースボールリーグに参加し[10]、11月4日から12月7日まで16試合の出場で53打数18安打、打率.340、OPS.868、規定打席未到達ながら打率はチームトップだった[11]

2012年は、春季キャンプで寝坊による遅刻で二軍行きとなり[12]、シーズンを通して公式戦出場はなかった。オフには11月24日から12月22日まで行われた台湾ウィンターリーグに派遣され11試合に出場した[13]

2013年5月6日の対千葉ロッテマリーンズ戦で4回二死一塁から細川亨の代打として公式戦初出場し、左飛だった。5回からそのまま捕手の守備に就き、7回の2打席目でプロ初安打・本拠地福岡 ヤフオク!ドームでの初安打[14]江尻慎太郎二保旭金澤健人をリードし、5イニングを2失点だった。5月7日に一旦抹消となったが、以降4回昇格。6月25日東京ドームで行われた対北海道日本ハムファイターズ戦で9番捕手として初の先発出場[15]を果たすと、3回にブライアン・ウルフからファーストへの内野安打で出塁し、内川聖一の逆転タイムリーヒットで生還、プロ初得点を記録した。守っては先発の山田大樹をリードし、初回にミチェル・アブレイユに先制タイムリー二塁打を打たれたものの、5イニングを1失点に抑え、1点リードしたまま山崎勝己へバトンタッチした。6月30日QVCマリンフィールドで行われた対千葉ロッテ戦で3回の守備から捕手で出場、2打席連続で安打を放ち、プロ初となるマルチ安打を家族の住む地元で記録した[16]。7月18日秋田こまちスタジアムで行われたフレッシュオールスターに自身2度目の選出、4番捕手として先発出場したが2打席凡退だった[17]。守っては先発の東浜巨をリードし16球全て直球勝負で2回を無失点に抑え[18]、続く岩本輝金田和之戸田隆矢と組んではイースタン・リーグ選抜打線を9者連続の凡退に打ち取り、5回を無失点に抑えて交代した。一軍では11試合出場し、2試合先発マスクを被ったが、いずれも先発時にリードした投手には白星を付ける事はできなかった。二軍では先発マスクを61試合被り、自己最高の打率.256、5本塁打、7盗塁を記録したが、2011年以降3年連続となるウエスタン・リーグ最多捕逸、捕手最多失策も記録した。10月6日ファーム日本選手権に8番捕手で先発出場し、得点には繋がらなかったが4打席で1安打1四球、最後までマスクを被りチームの日本一に貢献した。

2014年右肩の不調により春季キャンプはB組で過ごした[19]。5月6日に一軍へ昇格し、5月14日QVCマリンフィールドで行われた対千葉ロッテ戦で11回表に李大浩の代走として出場したが、5月16日に抹消され二軍でシーズン終了を迎えた。二軍では61試合先発マスクを被り、打率を.263に伸ばした。10月4日はファーム日本選手権に9番捕手として先発出場した[20]。10月24日、鶴岡慎也扁桃炎離脱により一軍の全体練習に召集されたが、状態が回復し[21]日本シリーズのベンチ入りは叶わなかった。

2015年から登録名を斐紹へ変更した[22]。開幕を一軍で迎え、開幕3戦目となる対千葉ロッテ戦で2年ぶりの先発出場を果たしたが、5回一死一二塁同点の場面で本塁クロスプレーの際に、今江敏晃の体当たりをブロックして生還を阻止して1失点に食い止めたが、左膝を痛めて負傷退場し[23]、3月30日に福岡市内の病院で精密検査の結果、左膝内側側副靱帯の部分断裂と診断され[24]、同日出場選手登録を抹消された。4月17日のウエスタン・リーグ対オリックス戦で実戦復帰し[25]、4月24日に一軍へ復帰した[26]

2016年は、春季キャンプで工藤監督の勧めから振り子打法に取り組み[27]、3月25日に行われた開幕第1戦の対楽天戦において、開幕スタメン捕手として抜擢されるが、開幕投手の攝津正が3回6失点の結果に終わる[28]。 開幕戦以降、先発マスクで起用されるも、起用された試合でのチームの勝利がなく、4月12日の対西武戦において、6度目の先発マスクでようやく初勝利を挙げる[29]。 4月20日の対ロッテ戦で和田毅の完封勝利をアシストするも[30]、5月11日の対ロッテ戦において、8回表に3被本塁打を食らうなど、リードに安定感を欠き、5月12日に一軍登録を抹消され[31]、開幕スタメンながらも13試合の出場、打率.231に終わる。11月3日、契約更改交渉を行い、80万円アップの1060万円(金額は推定)でサインした[32]

2017年、宮崎春季キャンプで甲斐張本栗原らとともに若手捕手4名がA組スタートとなったが、開幕一軍登録を逃す[33]。今シーズンの一軍公式戦の出場は、10月8日にKoboパーク宮城行われた、レギュラーシーズン最終戦である対楽天戦の1試合のみにとどまる。二軍公式戦では90試合に出場し、打率.276、6本塁打、54打点を記録するが[34]、栗原や九鬼の台頭で指名打者一塁手での起用もあり、捕手としての出場は52試合だった。

11月11日、西田哲朗との交換トレードで東北楽天ゴールデンイーグルスへ移籍が発表され[35]、11月14日付で東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍した[36]。11月16日の25歳の誕生日に楽天のキャンプ地である岡山県倉敷市にある倉敷マスカットスタジアムで入団発表会見を行った。背番号「29」に決定、推定年俸1060万円で契約合意し、登録名もソフトバンク時代の「斐紹」から本名の「山下斐紹(山下)」とすることも併せて発表した[37]。会見後、即練習に合流した。

選手としての特徴[編集]

遠投115メートル、二塁送球1.74秒の強肩に加え、1歩目の出足の速い守備が持ち味[38][39]。プロ1年目に王貞治球団会長からスローイングを評価された[40]。二軍では毎年数試合一塁手としても出場している(2014年終了現在)。走塁でも三塁到達11.89秒をマーク[41]、50m走5.9秒の俊足[38]も持ち味。ウエスタン・リーグでは2011年から4年連続で3本以上の三塁打を放ち、2013年4月4日にはランニングホームランも打った[42]。打撃では高校通算35本塁打をマーク。高校3年時にツイスト打法を取り入れ[38]、選球眼も兼ね備える[43]

人物[編集]

好きな言葉は「ありがとう」[38]。好きな選手には城島健司、目標とする選手には阿部慎之助を挙げている[38]

「チームの中心は試合を抜けたらダメ」という考えを持ち、高校3年春の関東大会ではヘッドスライディングの際に右手の人さし指を骨折。指が曲がって骨が突き出た状態ながら試合に出場し、送球はシュート回転しながらも二塁送球1秒台をマークした[38][39]

野球を始めるきっかけになった兄・貴将はインディーズバンド「Sugarless Infant」のボーカルをしている。その兄への感謝を込め、登場曲は兄のバンドの曲を使っている[3]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2013 ソフトバンク 11 14 14 1 4 0 0 0 4 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 .286 .286 .286 .571
2014 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000
2015 11 9 6 0 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 3 0 0 1 1 .167 .444 .167 .611
2016 13 31 26 1 6 1 0 0 7 1 0 0 4 1 0 0 0 8 0 .231 .222 .269 .491
2017 1 2 2 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .500 .500 .500 1.000
通算:5年 37 56 48 2 12 1 0 0 13 1 0 1 4 1 3 0 0 12 1 .250 .288 .271 .559
  • 2017年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



捕手






















2013 ソフトバンク 11 24 3 0 0 1.000 0 2 2 0 .000
2015 10 22 1 0 0 1.000 0 0 0 0 .000
2016 13 66 3 0 0 1.000 0 7 7 0 .000
通算:4年 34 112 7 0 0 1.000 0 9 9 0 .000
  • 2016年度シーズン終了時

表彰[編集]

記録[編集]

背番号[編集]

  • 22 (2011年 - 2017年)
  • 29 (2018年 - )

登場曲[編集]

  • 「Start it Again」AK-69(2013年)
  • 「モラトリアムの言い訳」Sugarless Infant(2014年 - 2015年, 2017年 - )
  • 「Promise」平井大(2016年)
  • 「ウェディングベル」三代目J Soul Brothers(2017年 - )

[47]

登録名[編集]

  • 山下 斐紹(やました あやつぐ、2011年 - 2014年、2018年 - )
  • 斐紹(あやつぐ、2015年 - 2017年)

代表歴[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 楽天、トレードで獲得の斐紹を「山下斐紹」で登録 - プロ野球”. 日刊スポーツ (2017年11月16日). 2018年8月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e 飛躍誓うソフトバンク入団の山下斐紹選手 2011年1月1日産経新聞
  3. ^ a b 福岡ソフトバンクホークス『週刊ベースボール』2012年4月16日号、ベースボール・マガジン社、2012年、20443-4/16, 36頁。
  4. ^ 習志野 プロ注目の山下が汚名返上の決勝打! 2010年7月20日スポニチ
  5. ^ 習志野・山下「相手が上」号泣/千葉大会 2010年7月25日 日刊スポーツ
  6. ^ ドラフト1位指名は高校生ナンバーワン捕手の山下選手 福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト ニッカンニュース 2010年10月29日配信
  7. ^ 2011年度フレッシュオールスター・ゲーム 試合結果
  8. ^ 【ソフトB】ドラ1山下が初昇格 2011年10月4日 日刊スポーツ
  9. ^ ルーキー1年目総括『週刊ベースボール』2011年12月26日号、ベースボール・マガジン社、2011年、20442-12/26, 36頁。
  10. ^ 若鷹奮闘記2011 in ウィンターリーグ 福岡ソフトバンクホークス
  11. ^ Brisbane Bandits Stats
  12. ^ 寝坊で遅刻…厳罰2軍行き 2012年2月21日 日刊スポーツ
  13. ^ 若鷹奮闘記2012 in ウインターリーグ 福岡ソフトバンクホークス Archived 2015年5月8日, at the Wayback Machine.
  14. ^ ソフトB山下が初出場初安打でも今日2軍 2013年5月7日 日刊スポーツ
  15. ^ 【ソフトB】山下「最初は緊張」初先発 2013年6月25日 日刊スポーツ
  16. ^ 【ソフトB】山下、地元でプロ初マルチ 2013年6月30日 日刊スポーツ
  17. ^ 2013年度フレッシュオールスター・ゲーム 試合結果
  18. ^ ソフトB東浜オール直球2回0封/F球宴 2013年7月19日 日刊スポーツ
  19. ^ ソフトB4年目拓也が初1軍 強肩披露だ 2014年1月31日 日刊スポーツ
  20. ^ 2014年度ファーム日本選手権 試合結果
  21. ^ ソフトB鶴岡がへんとう炎から復帰 2014年10月24日 日刊スポーツ
  22. ^ 2015年度 支配下選手登録 (福岡ソフトバンクホークス) 日本野球機構 2014年1月15日閲覧。
  23. ^ ソフトBダブルショック 負け越し開幕に斐紹負傷 2015年3月30日 日刊スポーツ
  24. ^ 斐紹は全治5~6週間=プロ野球・ソフトバンク 2015年3月30日時事通信
  25. ^ 斐紹、実戦復帰即安打 2015年4月19日西日本スポーツ
  26. ^ ソフトB斐紹「もう痛みない」1カ月弱で1軍復帰 2015年4月24日 日刊スポーツ
  27. ^ 工藤監督が斐紹に「振り子打法」のススメ”. 日刊スポーツ (2016年2月21日). 2017年1月19日閲覧。
  28. ^ ソフトバンク2年連続開幕黒星 摂津3回6失点KO”. 日刊スポーツ (2016年3月26日). 2017年1月19日閲覧。
  29. ^ ソフトバンク斐紹、6度目の先発マスクでやっと白星”. 日刊スポーツ (2016年4月13日). 2017年1月19日閲覧。
  30. ^ ソフトバンク和田完封「気持ちこめた」日本5年ぶり”. 日刊スポーツ (2016年4月21日). 2017年1月19日閲覧。
  31. ^ 斐紹2軍へ”. 西日本新聞 (2016年5月12日). 2017年1月19日閲覧。
  32. ^ ソフトバンク斐紹ら4選手が契約更改「悔しい1年」”. 日刊スポーツ (2016年11月3日). 2017年1月19日閲覧。
  33. ^ ソフトバンク田中らA組/春キャンプ振り分け一覧”. 日刊スポーツ (2017年1月30日). 2017年3月30日閲覧。
  34. ^ 2017年度 福岡ソフトバンクホークス 個人打撃成績(ウエスタン・リーグ)”. NPB.jp. 2017年11月11日閲覧。
  35. ^ ホークス10年ドラ1斐紹と楽天09年ドラ2西田のトレード成立 両球団が発表Full-Count 2017年11月11日
  36. ^ トレード|2017年度公示”. NPB.jp. 2017年11月14日閲覧。
  37. ^ “【楽天】山下が入団会見 登録名は「斐紹」から山下斐紹に戻し心機一転”. スポーツ報知. 報知新聞社. (2017年11月16日). http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20171116-OHT1T50232.html 2017年11月17日閲覧。 
  38. ^ a b c d e f 運命の日を前に ドラフト候補インタビュー『アマチュア野球』第29号、日刊スポーツ出版社、2010年、雑誌66835-98、80-81頁。
  39. ^ a b 注目の候補たち(4)習志野・山下斐紹~気持ちでプレイする強肩強打の大型捕手 田尻賢誉 Web Sportiva
  40. ^ 城島より上!王会長が山下守備に感嘆 2011年2月23日 日刊スポーツ
  41. ^ 『アマチュア野球』第23号、日刊スポーツ出版社、2010年、雑誌66835-98、32頁。
  42. ^ 【ソフトB】山下2軍戦でランニング2号 2013年4月4日 日刊スポーツ
  43. ^ 習志野9安打7得点で快勝 日刊スポーツ、2010年4月29日
  44. ^ a b 山下 プロ初出場で初安打!井口に“大物ぶり”褒められたSponichi Annex 野球 2013年5月6日配信
  45. ^ 成績詳細 | 福岡ソフトバンクホークス オフィシャルサイト
  46. ^ ソフトバンクの高卒3年目山下が初先発マスクも反省Sponichi Annex 野球 2013年6月25日配信
  47. ^ チーム情報 球場使用曲一覧”. 福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト. 2017年4月16日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]