屍人荘の殺人

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屍人荘の殺人
著者 今村昌弘
イラスト 遠田志帆
発行日 2017年10月13日
発行元 東京創元社
ジャンル ミステリ
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製
ページ数 318
次作 魔眼の匣の殺人
公式サイト tsogen.co.jp
コード ISBN 978-4-488-02555-7
ISBN 978-4-488-46611-4文庫
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屍人荘の殺人』(しじんそうのさつじん)は、今村昌弘による日本の小説[1]。第27回鮎川哲也賞受賞作品[2]。表紙絵は、遠田志帆が担当。

概要[編集]

作家・今村昌弘のデビュー作品。第27回鮎川哲也賞の選考において、選考委員(北村薫辻真先加納朋子)の満場一致で受賞が決定された[3]。ほかに「このミステリーがすごい!2018年度版」「週刊文春ミステリーベスト10」「2018 本格ミステリ・ベスト10」において第1位を獲得、そして第18回本格ミステリ大賞を受賞し、国内ミステリーランキング4冠を達成した[4]

大学の映画研究会の夏合宿において、合宿先の別荘・紫湛荘(しじんそう)で起きた連続殺人事件に遭遇したミステリー愛好会のメンバーが生き残りを懸けて真相を追うさまを描く。

今村は本作において、殺人の手段の一つであるとともにクローズド・サークルを形成することにもなる特殊な仕掛けを組み込んだことについて、「鮎川哲也賞の過去の受賞作を読み、密室ものを書こうと考えたのが大前提であった」とし、パターンが出尽くしたといわれる密室トリックに新しい形を作ろうと考え、映画ではよく見る場面でありながら、殺人が起きたことはないのではないか、との思いつきから着想を得たと語っている[5]

神木隆之介主演で映画化され、2019年12月13日に公開された[4]

あらすじ[編集]

神紅大学ミステリー愛好会のメンバーである葉村譲明智恭介は、女子大生の「探偵少女」剣崎比留子に誘われ、同じ大学の映画研究会夏合宿に参加する。しかし、映画研究会はいわくつきで知られ、何かが起きることは容易に想像ができた。事実、肝試しに出かけた合宿初日の夜、思いも寄らぬ事態が発生し、葉村たちは合宿先である紫湛荘に立てこもらざるを得ない事態になってしまう。

翌朝、紫湛荘の一室において、映画研究会のメンバーの1人が他殺体となって発見される。恐怖に怯える学生たちだが、これはこれから起きる連続殺人事件の始まりにすぎなかった。

登場人物[編集]

※演の項は、映画版キャスト。

神紅大学[編集]

葉村 譲(はむら ゆずる)
演 - 神木隆之介
本作の主人公。経済学部1回生。ミステリ愛好会会員。
当初はミステリ研究会に入るつもりだったが、部員たちからミステリに対する情熱が感じられず入部を躊躇していたところに、真のミステリ好きである明智に誘われて、学校非公認のミステリ愛好会に入会。入会後に会員は明智と自分の2人だけだと知る。
明智 恭介(あけち きょうすけ)
演 - 中村倫也
理学部3回生。ミステリ愛好会会長。自称:神紅のホームズ。リムレス眼鏡をかけている。
ミステリ愛好会の知名度を上げるべく、あらゆるサークルに「入用の時には声掛けを」と名刺を配り歩き、実際に学内で起こった事件をいくつか解決している。さらに学内だけでは飽き足らず探偵事務所や警察にまで顔を出し事件に首をつっこもうとする。
剣崎 比留子(けんざき ひるこ)
演 - 浜辺美波
文学部2回生。横浜の名家のお嬢様。髪は肩より少し長い。髪の色は黒。身長は150センチと少し。顔立ちは佳麗。
警察ですら手を焼く難事件をいくつも解決へ導いた実績を持つ、通称:探偵少女。明智が映画研究部の合宿に参加したがっているのを聞きつけ、交換条件付きで同行を求めてきた。
進藤 歩(しんどう あゆむ)
演 - 葉山奨之
芸術学部3回生。映画研究部部長。
眼鏡をかけて、真面目そうな風貌をした、痩躯の男性。
星川 麗花(ほしかわ れいか)
演 - 福本莉子
芸術学部3回生。演劇部部員。進藤の恋人。
緩くウェーブのかかった栗色の髪でアイドルのような愛嬌のある顔立ちをしている。
進藤に誘われ映画研究部の合宿に参加。
名張 純江(なばり すみえ)
演 - 佐久間由衣
芸術学部2回生。演劇部部員。
神経質。乗り物に酔いやすい。鋭い空気をまとった、理知的な印象の美人。
高木 凛(たかぎ りん)
演 - ふせえり
経済学部3回生。映画研究部部員。
姉御肌。背が高く、気が強い。ボーイッシュなショートヘアとくっきりした目鼻立ちが印象的な美女。
前年の合宿にも参加。
静原 美冬(しずはら みふゆ)
演 - 山田杏奈
医学部1回生。映画研究部部員。
小柄でおとなしい性格。清楚という表現がしっくりくる黒髪の少女。
いつも高木と行動している。
下松 孝子(くだまつ たかこ)
演 - 大関れいか
社会学部3回生。映画研究部部員。
明るく強か。ふわふわのパーマをかけた金髪をポニーテールにし、きっちりメイクを施している。
重元 充(しげもと みつる)
演 - 矢本悠馬
理学部2回生。映画研究部部員。
特殊な映画のマニア。縁の太い眼鏡をかけた肥満気味の男。
七宮 兼光(ななみや かねみつ)
演 - 柄本時生
OB。ペンション「紫湛荘」のオーナーの息子で、毎年映画研究部に合宿の場所として紫湛荘を提供している。父親は映像制作会社の社長でもある。
小柄。顔立ちは整っているが、肌が白く、目や口と言ったパーツが小さく、仮面でもかぶっているかのような印象を与える。
出目 飛雄(でめ とびお)
演 - 塚地武雅
OB。七宮の友人。前年の合宿にも参加。
ぎょろりとした目つきで、両目の間が広くモヒカンに近い髪型をしているため、魚類のように見える。
立浪 波流也(たつなみ はるや)
演 - 古川雄輝
OB。七宮の友人。前年の合宿にも参加。
オールバックの髪を後ろで結んでいる。ワイルドな二枚目。

その他[編集]

管野 唯人(かんの ゆいと)
演 - 池田鉄洋
紫湛荘の管理人。勤めていた東京の会社が倒産したため、去年の11月から知り合いの伝手で管理人の職を得た。
眼鏡をかけた誠実そうな雰囲気の男で、三十前後に見える。
浜坂 智教(はまさか とものり)
儀宣大学の生物学准教授。公安の家宅捜査を受けた際、研究資料と共に姿を消した。
班目 栄龍(まだらめ えいたつ)
岡山の資産家。研究機関「班目機関」の創設者。

書誌情報[編集]

映画[編集]

屍人荘の殺人
監督 木村ひさし
脚本 蒔田光治
原作 今村昌弘『屍人荘の殺人』
製作 臼井真之介
製作総指揮 山内章弘
出演者 神木隆之介
浜辺美波
中村倫也
葉山奨之
矢本悠馬
佐久間由衣
山田杏奈
大関れいか
福本莉子
塚地武雅
ふせえり
池田鉄洋
古川雄輝
柄本時生
音楽 Tangerine House
主題歌 Perfume『再生』
撮影 葛西誉仁
編集 富永孝
制作会社 東宝映画
ドラゴンフライエンタテインメント
製作会社 「屍人荘の殺人」製作委員会
配給 東宝
公開 日本の旗 2019年12月13日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2019年12月13日より全国公開[7]。監督は木村ひさし、主演は神木隆之介[8]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

原作との相違点[編集]

  • 合宿を行うサークルが異なる(原作:映画研究会[1]、映画:ロックフェス研究会[11])。
  • 高木、静原、出目の設定が異なり、原作では紫湛荘の招待客であるが、映画では後から紫湛荘に逃げ込んでくる人物となっている。また、高木と出目は年齢が中高年に設定されている。
  • 明智、剣崎の設定年齢が異なる(原作の明智:3回生、映画の明智:推理そっちのけで留年し続けたため実質7回生、原作の剣崎:2回生、映画の剣崎:1回生)。
  • 紫湛荘の階層が異なる(原作:3階建て、映画:2階建て)。

漫画[編集]

ミヨカワ将によって漫画化された。『少年ジャンプ+』(集英社)2019年5月25日より月一更新で連載中。

脚注[編集]

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  1. ^ a b 屍人荘の殺人”. 東京創元社. 2019年8月21日閲覧。
  2. ^ 第27回 鮎川哲也賞”. 東京創元社. 2019年8月21日閲覧。
  3. ^ 本格ミステリを牽引する新たなる旗手、衝撃のデビュー『屍人荘の殺人』”. Webミステリーズ. 東京創元社 (2017年10月6日). 2019年8月21日閲覧。
  4. ^ a b “神木隆之介が浜辺美波にうっとり… 映画『屍人荘の殺人』追加キャスト&予告映像解禁”. ORICON NEWS (oricon ME). (2019年8月21日). https://www.oricon.co.jp/news/2142717/full/ 2019年8月21日閲覧。 
  5. ^ 今村昌弘さん『屍人荘の殺人』”. 小説丸. 小学館. 2019年9月20日閲覧。
  6. ^ 屍人荘の殺人|今村昌弘”. 東京創元社. 2019年9月20日閲覧。
  7. ^ “神木隆之介×浜辺美波×中村倫也『屍人荘の殺人』追加キャスト11人&予告編”. CINRA.NET (シンラ). (2019年8月21日). https://www.cinra.net/news/20190821-shijinsou 2019年8月21日閲覧。 
  8. ^ a b c “神木隆之介×浜辺美波×中村倫也! ミステリーランキング4冠「屍人荘の殺人」実写映画化”. 映画.com. (2018年12月6日). https://eiga.com/news/20181206/4/ 2019年8月21日閲覧。 
  9. ^ a b c “神木隆之介「屍人荘の殺人」初映像!葉山奨之、矢本悠馬、山田杏奈ら11名参加”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2019年8月21日). https://natalie.mu/eiga/news/344376 2019年8月21日閲覧。 
  10. ^ “屍人荘の殺人:主題歌はPerfumeの新曲「再生」最新予告編も公開”. まんたんウェブ (MANTAN). (2019年10月9日). https://mantan-web.jp/article/20191008dog00m200055000c.html 2019年10月9日閲覧。 
  11. ^ 映画『屍人荘の殺人』公式サイト

外部リンク[編集]