小鳥売り

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小鳥売りDer Vogelhändler)は、カール・ツェラーが作曲し、1891年1月10日アン・デア・ウィーン劇場にて初演された全3幕のオペレッタである。

概要[編集]

ヴィクトール・ヴァリン(Victor Varin)とドゥ・ビエヴィーユフランス語版[* 1]が書いたヴォードヴィル『Ce qui Deviennet les Roses』[* 2]が原作である。この作品を元に、モリッツ・ヴェストドイツ語版ルードヴィヒ・ヘルトドイツ語版の二人が台本を書いた。

舞台は、18世紀のライン川流域地方。小鳥売りを生業とするアダムと、その恋人クリステルの物語である。

あらすじ[編集]

登場人物[編集]

役名 声域 初演時のキャスト
アダム(チロルの小鳥売り) テノール/バリトン アレクサンダー・ジラルディ英語版
クリステル(郵便配達の娘) ソプラノ イルカ・パールモイ英語版[* 3]
侯爵夫人マリー ソプラノ オティーリエ・コリン[* 4]
男爵夫人アデライーデ(宮廷女官)[* 5]
伯爵夫人ミミ(宮廷女官)
ヴェプス男爵(狩猟地の主) テノール ゼバスティアン・シュテルツァー[* 6]
スタニスラウス伯爵(ヴェプス男爵の甥、近衛将官) テノール ルドルフ・デル・ツォップ[* 7]
ズュフレ(教授)[* 8] テノール
ヴュルムヒェン(教授)[* 9] バリトン ハンス・ポコルニー[* 10]
シュネック(村長) テノール
ネーベル夫人(宿屋の女将)
イェッテ(ウェイトレス)[* 11]
チロルの人々、プファルツの人々、田舎の人々、社交界の人々

なお、声域が書かれていない登場人物の中には、俳優が演じる役も存在する(ドイツ版参照のこと)。

曲目[編集]

曲名はニホンモニター社のDVD付属のオーケストラ・ノートに拠った。

  • 序曲
第1幕
  • 導入曲
  • 『やぁ こんちは!』(アダム、合唱)
  • 踊り
  • クリステルは何処?
  • 二重唱『世界がバラでいっぱいだった時』(スタニスラウス、ヴェプス)
  • 『なんて美しく 素敵なのでしょう!』(侯爵夫人マリー)
  • 『郵便配達のクリステルよ』(クリステル)
  • 『あなた様の評判は』(クリステル、スタニスラウス、ヴェプス)
  • フィナーレ
  • 幕間の音楽
第2幕
  • 導入曲
  • 『桜が満開の頃 私は夢心地で森へ行きました』(侯爵夫人マリー)
  • 『おずおずと頬を赤らめて 侯爵様の前に行きました』(クリステル、侯爵夫人マリー、アデライーデ)
  • 『君を知っているような気がする』(クリステル、スタニスラウス)
  • 『私は学部長代理』(ズュフレ、ヴュルムヒェン)
  • 踊り
  • フィナーレ
第3幕
  • 『僕のおじいちゃんが二十歳の時』(アダム)
  • 『女と戦うと やられるわよ』(クリステル、スタニスラウス、アダム)
  • フィナーレ

派生作品[編集]

  • 作品中の数曲を抜粋し、吹奏楽曲として編曲されたものがよく知られている。編曲は鈴木英史である。この作品では、『私は学部長代理』『舞曲』『皆さん今日は』『さくらんぼの花がほころぶとき』『チロルでの贈り物はばら』『女達と争うな』『みなさんごきげんよう』の7曲が取り上げられている[1]。演奏時間はおよそ10分30秒。

注釈[編集]

注釈
  1. ^ Edmond Desnoyers de Biéville
  2. ^ ニホンモニター社のDVD付属オーケストラ・ノートでは、「バラの行く末」との邦訳が付いている。
  3. ^ 発音についてはこちらのサイトを参照してほしい。[1]
  4. ^ Ottilie Collin
  5. ^ Baroness Adelaide
  6. ^ Sebastian Stelzer
  7. ^ "Rudolf del Zopp"→詳しい資料が無いため判然としないが、ドイツ圏の出身ならば"ツォップ"が正しいと思われる。
  8. ^ Süffle
  9. ^ "Würmchen"、ドイツ語でこの単語には「小さな虫」という意味がある。
  10. ^ Hans Pokorny
  11. ^ Jette
出典
  1. ^ レンタル楽譜:喜歌劇「小鳥売り」セレクション【大編成版】”. ブレーン・オンライン・ショップ. 2016年2月8日閲覧。

参考文献[編集]