小石丸

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小石丸(こいしまる)は、品種の一つ。宮中の御養蚕所における皇后御親蚕に用いられる品種で、非常に細く上質のを産する。近似種に小石丸と海外種を掛け合わせて作られた「新小石丸」がある。

特徴[編集]

奈良時代より飼育が開始された品種。からとれる糸が絹糸として著名なカイコ(家蚕)とは大きく異なる点がいくつかある。

  • 糸が極細繊維で、けば立ちが少ない上に糸の針が強くとても良質(カイコとはほぼ逆)。
  • 1つの繭から取れる糸は普通のカイコの繭の半分以下、多くて400~500m前後。
  • 産卵数が少ない、病気に弱いなど、飼育が難しい。

従って、普通のカイコの繭よりも高値で取引される。

生産状況と皇后御親蚕[編集]

宮中では、近代以降、産業振興の意味も込めて、歴代皇后が養蚕を行っている(皇后御親蚕)。昭和天皇の后である香淳皇后は、昭和天皇が即位の礼を行った1928年(昭和3年)より養蚕を行っており、1947年(昭和22年)6月3日の記者会見で「古い日本種を保存したいと思って、小石丸も飼っています」と、当品種を紹介した[1]

明治から大正にかけて珍重された品種であったが、生産性が低いため衰退し、昭和末期には宮中に残るものも廃棄が避けられない状況だった[2]。しかし、1989年(昭和64年/平成元年)に平成の践祚を迎え、新たに皇后美智子が養蚕を引き継いだ際に、皇后の意向で小石丸の飼育がわずかながら継続された[2]

1994年(平成6年)に、小石丸が正倉院にて保存されていた絹織物(古代裂)の復元に必要であることが判明し、増産を経て、16年間、正倉院に対し小石丸の繭を提供した[2]。復元は2010年(平成22年)に終了した[2]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]


参考文献[編集]

  • 高橋紘『陛下、お尋ね申し上げます 記者会見全記録と人間天皇の軌跡』文藝春秋文春文庫〉、1988年3月。ISBN 978-4167472016