小石丸

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小石丸(こいしまる)は、品種の一つ。宮中の御養蚕所における皇后御親蚕に用いられる品種で、非常に細く上質のを産する。近似種に小石丸と海外種を掛け合わせて作られた「新小石丸」がある。

特徴[編集]

奈良時代より飼育が開始された品種。現在のカイコの祖先ともいうべきであろう。からとれる糸が絹糸として著名なカイコ(家蚕)とは大きく異なる点がいくつかある。

  • 糸が極細繊維で、けば立ちが少ない上に糸の針が強くとても良質(カイコとはほぼ逆)。
  • 1つの繭から取れる糸は普通のカイコの繭の半分以下、多くて400~500m前後。
  • 産卵数が少ない、病気に弱いなど、飼育が難しい。

従って、普通のカイコの繭よりも高値で取引される。ちなみに、皇后美智子が約20年間育てた小石丸の絹糸を使って、正倉院にて保存されていた絹織物の修復が行われた。

生産[編集]

昭和期の一時期に飼育の中止が検討されたが、当時皇太子妃であった皇后美智子が残すことを主張し飼育は継続され絶滅を逃れた。その後日本全国で飼育されるに至る。現在は皇居を中心に全国で生産されている。しかし前述の通り飼育が難しいので、普通のカイコのように大量生産はできないままである。