小池博史

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小池 博史
HiroshiKOIKE.jpeg
photo by Minsa YOU
誕生 日本の旗 日本 茨城県日立市
職業

演出家・作家・振付家、「舞台芸術の学校」代表

武蔵野美術大学教授
最終学歴 一橋大学社会学部
ジャンル 空間芸術
代表作 「SHIP IN A VEIW」(1997年)「WD」(2001年)「Heat of GOLD~百年の孤独」(2005年)「マハーバーラタ」(2013年〜)
デビュー作 「壊れもののために」
公式サイト http://kikh.com
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小池 博史(こいけ ひろし、男性1956年 - )は、日本空間演出家・作家・振付家。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授。自身の表現を空間芸術としている。

一橋大学卒業後、TVディレクターを経て1982年パフォーミングアーツグループ『パパ・タラフマラ』を設立。以降、全55作品の作・演出・振付を手掛ける。2012年5月に同グループを解散。同年6月に『小池博史ブリッジプロジェクト』を立ち上げ、創造性を核に教育・発信・創作を三本柱としたさまざまな世界を結ぶ連携プロジェクトを展開している。創作作品は21作品。

パパ・タラフマラ時代の代表作に「パレード」「SHIP IN A VIEW」「WD」「三人姉妹」「Heart of Gold-百年の孤独」等、小池博史ブリッジプロジェクトでは「宮沢賢治シリーズ」「マハーバーラタ」「世界シリーズ」「ビートルズシリーズ」など。

演劇・舞踊・美術等のジャンルを超えた独自の表現手法をもって10カ国で創作された作品群は、北中南米、ヨーロッパ、アジア、オセアニアの40カ国で上演。Brooklyn Academy of Music (英語版) での Next Wave Festival (英語版) 、ベネチアビエンナーレ、ベルリン芸術祭等より招聘をうけるなど国際的に高い評価を確立。各国アーティストとの作品制作やプロデュース作品の制作、世界各地からの演出依頼公演、プロ対象・市民対象のワークショップを数多く実施。ワークショップでは誰が対象であっても必ず作品として仕上げるが、その作品数は150作を超える。

1995年、パパ・タラフマラの付属研究機関(P.A.I.)を設立。現、舞台芸術の学校1997年から2004年つくば市芸術監督、1998年にアジア舞台芸術家フォーラム in 沖縄実行委員長、2005年から2011年国際交流基金特定寄附金審議委員等を歴任。2020年、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授に就任。

経歴[編集]

茨城県日立市に生まれる。建築学科を受験するため上京した際、フェデリコ・フェリーニの映画を見て衝撃を受け進路変更、映画監督を目指し、社会を知る事に重きを置いて一橋大学に入学。以降、映画制作を試みるが資金が足りず当時の友人に「映画も舞台も同じようなものだ」と言われたことをきっかけに舞台演出を手掛け、8本創作。しかし演劇は好きではなかった[1]。大学を卒業後、ドキュメンタリー番組のディレクターをつとめるも2年で退社。1982年6月 当時一橋大学在学中の小川摩利子らとともにタラフマラ劇場を設立。[2](1987年にパパ・タラフマラへと改名)以降、解散する2012年まで30年間、同団体の主宰・演出・振付・台本を務める。空間を起点に、身体、時間を密接に結びつけた創作で、映像、演劇、舞踊、音楽、美術……等、あらゆる要素を用いた多元的表現として世界中を舞台とした。2003年「青い頭の雄牛」、2006年「僕の青空」等、自身の演出する作品への出演歴もあり。2005年には団体設立当時からの悲願であったガルシア・マルケスの「百年の孤独」の舞台作品化を手掛ける。そのための舞台芸術言語開拓がパパ・タラフマラにおいての長年の目的であった。以降は神話や童話に題材を取った作品を手掛けた。国外での創作、海外アーティストとの共同制作も1995年からほぼ毎年のように実施していた。

2011年の3月11日 東日本大震災をきっかけに同団体の解散を決意。ゼロの視点で再度、日本と世界を見つめ直そうとした。同年、団体として最後の活動となる「パパタラファイナルフェスティバル」を実施。2012年12月 「三人姉妹」、2013年1月に「島〜island」「SHIP IN A VIEW」3月に「パパ・タラフマラの白雪姫」舞台公演を実施。解散の理由として小池は日本国内の閉塞感への意思表示と、助成金制度など文化行政に対する提言機会の創出をあげている。[3][4]

パパ・タラフマラ解散後の2012年6月、小池博史ブリッジプロジェクトを設立。パパ・タラフマラ時代以上に「異文化」「多文化」「境界線の溶解」を強く意識し⑸、数多くの国際共同プロジェクトを実施。「宮沢賢治シリーズ三部作」や「世界シリーズ」を制作。2013年からはインドを発祥とする古代叙事詩『マハーバーラタ』の全篇をアジア8カ国のアーティストと共に9年をかけて舞台作品化する計画に取り組んでいる。2020年7月にその最終形を東京にて行う予定だったが、COVID19問題により、一年延期し2021年8月に実施予定である。新たなシリーズとして「ビートルズシリーズ」を2018年から開始した。

2020年、「完全版マハーバーラタ」延期を切っ掛けに、映画の制作を開始する。2020年、5分間の写真映画「バラタ」。2021年、短編映画「壊れた時間のバラタ」を制作。

著書には、長年の創作手法や舞台創作の源泉を記した「新・舞台芸術論 21世紀風姿花伝」(2018年、水声社)、作品集「夜と言葉と世界の果てへの旅」(2018年、水声社)。パパ・タラフマラについてのさまざまなコメントが寄せられた「ロンググッドバイ〜パパ・タラフマラとその時代」(2011年、青幻舎)、小池のエッセー「からだのこえをきく」(2013年、新潮社)がある。

スロー・ムーブメント[編集]

あらゆる動きを日常のスピードの1/100 以下のスピードへと変換し、ゆっくりした動きの中でコミュニケーションを取る等のことを行うことで、自身の“からだ”への気づきを深くする(6)という「スロームーブメント」というメソッドを提唱。「‘からだ’には考える頭脳や感じ取る心、内臓や筋肉、腕、脚、頭など、すべてが内包されている(7)」という考え方から、「“からだ”全体を感じ取り、他者やモノ・空間との関係性を感じ、眠っている感性を目覚めさせることによって、自身の深部から新しい発想やアイデアを引き出すこと(8)」を目的としている。また、このメソッドに基づき、プロ対象・市民対象のワークショップを国内外で多数実施している。このワークショップは世界25ヵ国で実施してきた。 また、ワークショップでは長期、短期に関わらず、必ず作品化し、最後には発表を行っている。

主な作・演出作品[編集]

パパ・タラフマラ

  • 壊れもののために(1982年)
  • 闇のオペラ(1983年)
  • 喰ふ女(1983年)
  • タイポ―5400秒の生涯(1983年)
  • 1984日向で眠れ(1984年)
  • 黒のソーラーゲーム(1984年)
  • カラーズ・ダンス(1984年)
  • マリー 青の中で(1985年)
  • 海辺のピクニック(1985年)
  • モンクMONK(1986年)
  • 熱の風景(1987年)
  • アレッホ―風を讃えるために(1987年)
  • 海の動物園(1988年)
  • パレード(1989年)
  • ストーン・エイジ(1991年)
  • ブッシュ・オブ・ゴースト(1992年)
  • 青(1994年)
  • 城―マクベス(1995年) *原作はウィリアム・シェイクスピア『マクベス』
  • 草迷宮(1996年) *ズニ・アイコサヒドロンとの合作。原作は泉鏡花『草迷宮』
  • 船を見る(1997年)https://kikhbridgeproject.zaiko.io/_buy/1mIU:5ze:f8f28 2020/04/30 舞台収録放映.
  • 島―ISLAND(1997年) *原作はガルシア=マルケス『大きな翼のある年老いた老人』。
  • 島ーNo Wing Bird on the Island
  • 春昼―はるひる(1998年) *原作は泉鏡花『春昼』及び『春昼後刻』
  • WDーI Was Born(2000年)*原作はドストエフスキー『悪霊』
  • Love Letter(2001年)
  • Sound of Future SYNC(2001年)
  • WD(2001年) 
  • Birds on Board(2002年) *原作はウィリアム・シェイクスピア『ハムレット』
  • SHIP IN A VIEW(2002年)
  • 未来の空隙は響き(2002年)
  • 青い頭の雄牛(2003年)
  • ストリート・オブ・クロコダイル 計画1(2003年)*原作はブルーノ・シュルツ『ストリート・オブ・クロコダイル』及びヴィトルド・ゴンブロヴィッチ『コスモス』
  • ストリート・オブ・クロコダイル 計画2(2004年)
  • クアラルンプールの春(2003年)
  • 三人姉妹(2005年) *原作はチェーホフ『三人姉妹』
  • HEART of GOLD―百年の孤独(2005年) *原作はガルシア=マルケス『百年の孤独』。
  • 僕の青空(2006年)
  • パパ・タラフマラの「シンデレラ」(2006年)
  • トウキョウ⇔ブエノスアイレス書簡(2007年)
  • パパ・タラフマラの「新・シンデレラ」(2008年)
  • ガリバー&スウィフト―作家ジョナサン・スウィフトの猫・料理法―(2008年)
  • ガリババの不思議な世界(2009年)
  • パンク・ドンキホーテ(2009年)
  • Nobody, No Body(2010)
  • Swift Sweets(2010)
  • パパ・タラフマラの「白雪姫」(2010)
  • Between the Lines(2011)

小池博史ブリッジプロジェクト

  • 注文の多い料理店(2012年) *原作は宮沢賢治『注文の多い料理店』
  • マハーバーラタ第1部(2013年)
  • 銀河鉄道(2014年) *原作は宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
  • 風の又三郎―Odyssey of Wind―(2014年) *原作は宮沢賢治の『風の又三郎』『風野又三郎』
  • マハーバーラタ第2部(2015年)
  • 幻祭前夜―マハーバーラタより―(2015年)
  • マハーバーラタ第3部(2016年)
  • 世界会議(2017年)
  • 戦いは終わった―マハーバーラタより―(2017年)
  • 2030 世界漂流(2018年)
  • Strawberry Fields (2018年)
  • Endless Bridge-Mahabharata Fist Half (2019年)
  • Fools on the Hill(2020年)
  • 夢七夜~ビーマとドラウパディの夢(2020年)
  • 風野又三郎(2021年)
  • 2042 世界望郷の旅 in 香港(2021年)

映画[編集]

  • バラタ(2021年)
  • 壊れた時間のバラタ(2021年)

著作[編集]

  • 「ロンググッドバイ〜パパ・タラフマラとその時代」(2011年、青幻舎
  • 「からだのこえをきく」(2013年、新潮社
  • 「新・舞台芸術論~21世紀風姿花伝」(2018年、水声社)
  • 作品集「夜と言葉と世界の果てへの旅」(2018年、水声社)

脚注[編集]

  1. ^ やりたいことを極めた大人がカッコイイ!覚悟の瞬間(2011年7月1日)
  2. ^ ワンダーランド wonderland小劇場レビューマガジン(2012年2月29日)
  3. ^ 2012年、パパ・タラフマラ解散後「小池博史ブリッジプロジェクト」を立ち上げ、創造性を核として教育・発信・創作の三本柱でプロジェクトを展開し、世界10か国で「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」など宮沢賢治からインスピレーションを受けた作品や、インドなどに伝わる 叙事詩マハーバーラタによる作品、また独自で書き下ろした「世界会議」「世界漂流」など世界シリーズという作品を10作品展開している。また舞台創作のみならず、からだを使って考えることができる人材育成のために市民を対象としたワークショップ、イベント、講演会、教育プログラムな どを行っている。解散の背景には東日本大震災による地震・津波・原発事故がもたらした問題がある。特に原発事故は、核施設など人間による問題も絡み、これまでのシステム・パラダイムを全部変えていかなくいてはならないのではないかとの覚悟から、小池自身大切にしてきたパパ・タラフマラを解散。その後立ち上げたブリッジプロジェクトは、時代と時代、国と国をつなぎ、人種や宗教を越えていくこと、また創造・教育・出版に自分たちがコミットしていくことを目的に作られた。そのことは「混沌とした」「ジャンルのない」「芸術のあらゆる要素が盛り込まれた」という表現であらわされることが多いが、小池自身が目指す「調和」がその作風に表現されている。 ウェブダイスインタビュー「小池博史が語るパパ・タラフマラ解散の全て「踊れる体を手に入れないと、そこから先の言語の獲得は難しい」
  4. ^ 文化とお金の複雑な関係 堤清二×小池博史対談 - CINRA.NET 2011年11月10日

外部サイト[編集]