小便小僧

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座標: 北緯50度50分42秒 東経4度21分00秒 / 北緯50.84500度 東経4.35000度 / 50.84500; 4.35000

小便小僧

小便小僧(しょうべんこぞう、Manneken Pis)は、放尿する少年を模したであり噴水。 同様のものは世界各地に存在するが、ここでは起源とされているブリュッセルに設置されているものを中心に述べる。

1619年フラマン人彫刻家・ジェローム・デュケノワ(Jérôme Duquesnoy)により製作された。現在設置されている像はレプリカであり、オリジナルの像は1960年代に盗難防止のためにブリュッセル市立博物館(王の家)に所蔵された。

なお、付近には、かがんで放尿する小便少女(Jeanneke Pis)の像もある。

由来[編集]

由来は諸説ある。

一つは、ブラバント公ゴドフロワ2世に関する説。1142年、当時2歳のゴドフロワ2世率いる軍は、グリムベルゲン英語版での戦いの際、戦場の兵士を鼓舞するため、ゆりかごに幼い支配者を入れて木に吊るした。 そこから公は敵軍に向かって小便をし、味方軍を勝利に導いたという。

一つは、反政府軍がブリュッセルを爆破しようとしかけた爆弾の導火線に小便をかけて消し、町を救った少年がいたという武勇伝説[1]。この少年の名はジュリアンJuliaanskeといい、小便小僧の愛称「ジュリアン坊や」はここに由来するといわれている。

衣装[編集]

様々な機会に、衣装が贈られることが慣習となっている。130回も服を着るだけでなく、1000着もの衣装を持ち衣装の大部分は、グラン=プラスのブリュッセル市立博物館(王の家)に所蔵されている[2]

水問題 [編集]

使われている水は循環式だと思われていた。しかし2018年にこの像に水道メーターを取り付けに来た技術者により、実際には水道管から放水され、そのまま下水として流れていることが発見された。 当局の計算によると、その水量は1日に1,000~2,500リットルで、ブリュッセル市民10世帯が使う1日分の水を十分まかなえるほどだった。 2018年3月、当局がブリュッセルの水週間に合わせて解決策を講じ、小便小僧の水は循環式に改良された。 市の環境保護局は、この出来事をきっかけにきれいな水の重要性を呼びかける広報活動を始めている。 また、ブリュッセルの自治体議員代表は「400年の時を経て小便小僧がきれいな水を出さなくなったことを誇りに思います」と述べている。

放尿[編集]

通常は水が流れ出ているが、それ以外の液体を用いることもある。

ビール会社のイベントの際などにはビールになり、通行人にふるまわれる[3]。ビール会社のイベントとしては、例えばデリリウムのお祭りがある[4]。このイベントではデリリウム・トレメンスが流れ出ている。

日本の小便小僧[編集]

日本においても様々な所に置かれている。

  • 兵庫県伊丹市荒牧バラ公園にある像は、ベルギーハッセルト市から贈呈されたレプリカ像である。
  • 徳島県三好市祖谷渓にあるものは上記レプリカではなく由来も異なる別物であり、容姿も日本人少年風である。約200mの深い谷を見下ろす岩の上に立っている。昔、旅人が度胸試しにここから放尿したという話にちなんでいる。なお、ここで実際に放尿しても谷底に届く前に霧になってしまうという。像自体には放尿の設備はない。1968年河崎良行による作。[5][6]
  • 東京都中央区 かつて東京駅にある大丸東京店で純金製の小便小僧(高さ不明、時価約450万円)が飾られていたが、1972年(昭和47年)1月22日に盗まれてしまった[7]
  • 東京都港区JR浜松町駅構内のホームなどにある。この浜松町構内の小便小僧は、港区のボランティア団体により、毎月衣装が変えられている[8]

脚注[編集]

  1. ^ 『ことりっぷ海外版 ベルギー・オランダ ルクセンブルク』昭文社、2016年、30頁。ISBN 978-4-398-15472-9
  2. ^ ベルギー観光局 (2005年11月1日). “小便小僧の新しいワードローブ公開”. 2008年1月26日閲覧。
  3. ^ 古屋江美子 (2005年12月21日). “小便小僧が小便のかわりに出しているもの”. 2008年1月26日閲覧。
  4. ^ デリリウムカフェ トーキョー (2008年1月). “ABOUT DC 【デリリウムカフェ】”. 2008年1月26日閲覧。
  5. ^ 一体なぜこんなところに? 徳島県三好市の断崖絶壁に立つ小便小僧の謎 - ねとらぼ 2019年4月19日閲覧。
  6. ^ 祖谷渓の小便小僧 河崎良行作(徳島県三好市) - 朝日マリオン.com 2019年4月19日閲覧。
  7. ^ 「純金「小便小僧」盗難 時価四百五十万円 大丸デパートで」『読売新聞』昭和47年1月23日付東京本社朝刊15面。
  8. ^ 梅田カズヒコ (2005年12月). “@nifty:デイリーポータルZ:JR浜松町駅の小便小僧の謎”. 2008年1月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]