富士急行6000系電車
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富士急行6000系電車(ふじきゅうこう6000けいでんしゃ)は、富士急行(富士急)が同社線向けに2012年から導入を開始した通勤形電車[1]。東日本旅客鉄道(JR東日本)で使用していた205系電車を譲り受け、JR東日本系列の東日本トランスポーテック(後のJR東日本テクノロジー)で改造を行ったものである[2][3]。
概要
JR東日本京葉線などで使用していた205系電車に3両編成化等の改造を施しており[2][3]、中間電動車である旧モハ205形に新造した運転台および前面部分を増設して制御電動車としたほか、パンタグラフをシングルアーム式のFPS33E形に換装し、2基に増設している。また、使用線区の気候条件に合わせて、乗降扉の開閉ボタンの設置と暖房設備の追加による室内の暖房強化がなされている[3]。
なお、自動放送装置も設置され、日本語と英語による自動放送がある。
また、6502編成からは4ヶ国語対応のLCDも導入されている
富士急行線内で運行される、富士急が自社で導入する普通列車用車両では初の3両編成である[4]。2012年2月29日[注 1]に運用を開始した。主に普通列車(各駅停車)に使用される。なお、形式称号の6000系は、昭和60年(1985年)に種車となった205系電車が登場したことに由来する。種車は量産先行車(2段窓)と量産車(1段下降窓)の2種類があり、前者の車両番号は6000番台、後者の車両番号は6500番台・6700番台となる。
2011年度中(2012年3月まで)に2編成、2012年度に2編成、2017年度(2018年3月)に1編成の計5編成が導入され、1000形の一部と5000系を順次置き換えた。
2019年度に導入された2編成はJR東日本時代に先頭車化改造を受けた車両(205系3000番台)を譲り受けたもので、従来の車両とは正面のデザインが異なり、6700番台を名乗っている[5]。
車体
内外装はJR九州や両備グループ各社の車両デザインを手掛け、富士急向けでは「富士登山電車」や下吉田駅、富士山駅のデザインを手掛けた工業デザイナー・水戸岡鋭治によるデザインとなっている。
- 外観
- 前面は、種車ではラインカラーであった帯板部分を、上部手すり部分は黄色の細帯、下部は富士山をイメージしたライトブルーの帯となり、中央に富士山をモチーフにしたマークと"CT"の文字が入ったロゴマークが配される。また窓下に"FUJIKYU COMMUTER TRAIN"の文字が入る。なお、6000番台・6500番台はJR東日本での205系電車の運転台新設改造とは異なり、運転台は205系電車の先頭車と同じ構体を取り付ける改造が行われている[6]。
- 側面のラインカラー部分はライトブルーの帯となり、客用扉間の窓下部分に"FUJIKYU COMMUTER TRAIN"の文字が配される。また客用扉も種車のステンレス無地からライトブルーとなり、扉の窓下と各扉両側の戸袋部分に前記のロゴマークが配される。
- 内装
- 水戸岡デザインの他車にも見られる、つり革や床材に木材を多用したものとなっている。
- 6000番台は下段窓を固定式にする改造が行われている。
- 6700番台は大型のスーツケースが置ける荷物棚を3号車(クハ6750形)の連結面側に設置した。
- ラッピング
- 2016年9月15日に6501編成が「(3代目)マッターホルン号」に改装された[注 2]。2018年3月導入の6502編成は、運行開始時から「トーマスランド20周年記念号」として運行。[7]2019年3月15日からは6003編成を「リサとガスパールトレイン」に改装して運行されている[8]。
機器
- 屋上はパンタグラフが種車の菱形からシングルアーム型に変更され、クモハ6000・6500前位に新しく1基増設され、合計2基となる。
- スノープラウ、耐雪ブレーキ新設と床下機器の耐寒耐雪装備を追設したが、基本的には種車の走行機器を踏襲する。
車両一覧
形式 | ← 富士山
|
行先表示器 | 窓の開閉形式 | 営業運転開始日 | ラッピング | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クモハ6000・6500形 (Mc・1号車) |
モハ6100・6600形 (M'・2号車) |
クハ6050・6550形 (Tc・3号車) | ||||||
機器 | PT・Cont | MG・CP | CP | |||||
編成 | (ケヨ22編成) | クモハ6501 (モハ205-33) |
モハ6601 (モハ204-33) |
クハ6551 (クハ204-11) |
三色LED | 1段下降式 | 2012年2月29日 | (3代目)マッターホルン号 (2016年9月15日~) |
(ケヨ25編成) | クモハ6001 (モハ205-6) |
モハ6101 (モハ204-6) |
クハ6051 (クハ204-2) |
三色LED | 2段窓、上段下降下段固定式 | 2012年3月18日 | ||
(ケヨ26編成) | クモハ6002 (モハ205-9) |
モハ6102 (モハ204-9) |
クハ6052 (クハ204-3) |
三色LED | 2段窓、上段下降下段固定式 | 2012年8月 | ||
(ケヨ27編成) | クモハ6003 (モハ205-12) |
モハ6103 (モハ204-12) |
クハ6053 (クハ204-4) |
三色LED | 2段窓、上段下降下段固定式 | 2013年1月 | リサとガスパールトレイン (2019年3月15日~) | |
(ハエ28編成) | クモハ6502 (モハ205-287) |
モハ6602 (モハ204-287) |
クハ6552 (クハ204-107) |
フルカラーLED | 1段下降式 | 2018年3月21日 | トーマスランド20周年記念号 (2018年3月21日~) | |
(ハエ85編成) | クモハ6701 (モハ205-3005) |
モハ6801 (モハ204-3005) |
クハ6751 (クハ204-3005) |
フルカラーLED | 1段下降式 | 2019年6月22日 | 富士急行線開業90周年記念車両 (2019年6月22日~) | |
(ハエ81編成) | クモハ6702 (モハ205-3001) |
モハ6802 (モハ204-3001) |
クハ6752 (クハ204-3001) |
フルカラーLED | 1段下降式 | 2019年7月26日 | NARUTO×BORUTO 富士 木ノ葉隠れの里号 (2019年7月26日~) |
- ()内はJR時代の車両番号もしくは編成番号
脚注
注釈
出典
- ^ “富士急行6000系,2月29日に営業運転を開始”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2012年2月17日). 2018年1月18日閲覧。
- ^ a b “富士急行6000系が営業運転を開始”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2012年3月2日). 2018年1月18日閲覧。
- ^ 優等列車用車両としては2000形「フジサン特急」が、自社導入車両以外ではJR東日本から乗り入れる115系、211系がある。
- ^ 元JR東日本205系、富士急行6000系の開業90周年記念車両がデビューマイナビニュース 乗りもの 2019年6月22日 2019年7月25日閲覧
- ^ 交友社「鉄道ファン」2015年12月号特集:山手線 新時代へ 36頁記事
- ^ 2019年2月23日に引退した5000系 トーマスランド号の代替も兼ねている。
- ^ “富士急行線ラッピング電車 リサとガスパールトレインお目見え”. 鉄道新聞 (2019年3月15日). 2019年5月23日閲覧。
外部リンク
- 富士急行線に新型車両「6000系」を導入〜平成24年2月29日(水)「富士急の日」に運行開始 (PDF) - 富士急行ニュースリリース、2012年2月16日
- 6000系マッターホルン号運行開始!マッターホルン・ゴッタルド鉄道(スイス)との姉妹鉄道提携25周年記念 - 富士急行イベント情報、2016年9月13日
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