安芸飯室駅

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安芸飯室駅
駅舎(1990年12月)
あきいむろ
Aki-Imuro
毛木 (1.7 km)
(2.4 km)
地図
所在地 広島市安佐北区安佐町飯室
北緯34度32分40.29秒 東経132度25分46.78秒 / 北緯34.5445250度 東経132.4296611度 / 34.5445250; 132.4296611座標: 北緯34度32分40.29秒 東経132度25分46.78秒 / 北緯34.5445250度 東経132.4296611度 / 34.5445250; 132.4296611
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 可部線
キロ程 25.1 km(横川起点)
電報略号 イム
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
40人/日(降車客含まず)
-2003年-
開業年月日 1936年昭和11年)10月13日[1]
廃止年月日 2003年平成15年)12月1日
備考 広島市内駅
路線廃止に伴う廃駅
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安芸飯室駅(あきいむろえき)は、広島県広島市安佐北区安佐町飯室に存在した西日本旅客鉄道(JR西日本)可部線廃駅)である。

可部線非電化区間(可部駅 - 三段峡駅間)の廃線に伴い、2003年平成15年)12月1日に廃止された。

歴史[編集]

年表[編集]

駅構造[編集]

行き違う列車(2003年8月)

1面2線の島式ホームと1線の側線(行き止まりの留置線)を持つ地上駅であった。区間廃線前の晩年には、可部駅 - 三段峡駅間で列車交換が可能な駅は加計駅と当駅の2駅のみであった。

晩年は無人駅であったが、平屋建ての駅舎がホームの南側にあった。駅舎とホームは下り線を渡る通路で結ばれ、通路はホームの東側に繋がっていた。

利用状況[編集]

以下の情報は、『広島市統計書』『広島市勢要覧』に基づいたデータである。

年度 1日平均
乗車人員
年度毎
総数
定期券
総数
普通券
総数
1968年昭和43年) 283.0 206,576 184,154 22,422
1969年(昭和44年) 247.4 180,634 162,692 17,942
1970年(昭和45年) 226.4 165,252 146,726 18,526
1971年(昭和46年) 185.1 135,511 117,486 18,025
1972年(昭和47年) 174.8 127,581 112,178 15,403
1973年(昭和48年) 169.4 123,661 101,506 22,155
1974年(昭和49年) 159.7 116,616 93,952 22,664
1975年(昭和50年) 152.0 111,300 87,124 24,176
1976年(昭和51年) 142.0 103,649 78,086 25,563
1977年(昭和52年) 149.8 109,334 85,028 24,306
1978年(昭和53年) 139.0 101,495 77,486 24,009

以上の1日平均乗車人員は、乗車数と降車数が同じであると仮定し、年度毎総数を365(閏年が関係する1971・1975年は366)で割った後で、さらに2で割った値を、小数点第二位で四捨五入。小数点一位の値にした物である。

年度 1日平均
乗車人員
1979年(昭和54年) 120
1980年(昭和55年) 102
1981年(昭和56年) 100
1982年(昭和57年) 101
1983年(昭和58年) 95
1984年(昭和59年) 87
1985年(昭和60年) 80
1986年(昭和61年) 76
1987年(昭和62年) 76
1988年(昭和63年) 110
1989年(平成 元年) 94
1990年(平成02年) 92
1991年(平成03年) 72
1992年(平成04年) 59
1993年(平成05年) 58
1994年(平成06年) 57
1995年(平成07年) 61
1996年(平成08年) 64
1997年(平成09年) 62
1998年(平成10年) 52
1999年(平成11年) 56
2000年(平成12年) 51
2001年(平成13年) 49
2002年(平成14年) 43
2003年(平成15年) 40

駅周辺[編集]

駅前を国道191号が通り、駅舎との間には駅前広場があった。国道191号のすぐ南側には太田川が流れている。

駅前にある長沢橋(広島市道)と駅の少し西側にある長沢大橋(広島市道)で太田川の対岸にある広島市安佐北区安佐町久地に渡ることができる。駅から東に行くと広島市安佐北区役所安佐出張所(旧安佐町役場)や広島市消防局安佐北消防署安佐出張所、安佐町商工会がある。安芸飯室駅は安佐町の代表駅だったことがこのことから窺える。

現状[編集]

廃止後、駅舎は広島市の管理下で10年間放置されていた。

地元住民がクラウドファンディングで集めた資金により補修工事を行い、地場産品の直売所を併設したカフェ「ROMUI」(ロムイ)として2015年にオープンした。廃線区間のレールは撤去が進められたが旧安芸飯室駅周辺は残され、ホームも一部保存された。店内には時刻表、駅員の制服、鉄道信号のスイッチが保存されている。営業は金曜 - 日曜[6]。美術展などイベントも開催している[7]

隣の駅[編集]

西日本旅客鉄道(JR西日本)
可部線
毛木駅 - 安芸飯室駅 - 布駅

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 特定都区市内制度導入前の1971年5月20日から広島市内に所在(旧安佐郡安佐町が同日付で広島市に編入合併)しているが、制度導入当時は古市橋駅 - 上八木駅間が広島市外であったため、当駅は対象外とされた。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、281-282頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1972年10月号、巻頭「今月のお知らせ」、p.438「運賃の計算」。
  3. ^ 『国鉄監修 交通公社の時刻表』1973年5月号、巻頭「今月のお知らせ」、p.438「運賃の計算」。
  4. ^ 『JR西日本広島支社10年史 : 次なる10年に向かって : 1987-1997』(西日本旅客鉄道広島支社)p.372
  5. ^ 『JR西日本広島支社10年史 : 次なる10年に向かって : 1987-1997』(西日本旅客鉄道広島支社)p.183
  6. ^ 憩いのカフェ おいでよ/旧安芸飯室駅(広島市)廃線駅舎に直売所併設、鉄道ファンも憧れ「思い出の地」にぎわい『日本農業新聞』2021年4月22日13面
  7. ^ 地方再生を掲げていた。”. 駅舎カフェromui (2023年1月31日). 2023年2月11日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]