安八郡

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安八郡(あんぱちぐん)は、美濃国岐阜県である。人口43,950人、面積59.27km²、人口密度742人/km²。(2015年5月1日、推計人口

上が神戸町、下が輪之内町、中が安八町

以下の3町を含む。

歴史

日本書紀』壬申紀に、安八磨郡(あはちまのこおり)として現れる。この時期の評を書紀は郡に書き改めているので、当時の呼び名は安八磨評である。672年の安八磨郡には大海人皇子(後の天武天皇)の湯沐令として多品治がおり、郡全体が大海人皇子の湯沐邑だったと考えられる。壬申の乱では皇子のために真っ先に兵を挙げた。

大宝2年(702年)の戸籍には味蜂間郡のものがあり、これも同じ郡を指す。その戸籍にある味蜂間郡の春部里は、後の池田郡の春日とみられ、古い味蜂間郡(安八磨郡)は後の池田郡をもあわせた領域だったと推測される。10世紀の和名類聚抄成立までに池田郡が分離した。

「あんぱちぐん」と呼ばれるようになったのは明治以降といわれている。明治以降、その大半は大垣市、一部は揖斐郡や海津郡(現・海津市)となり、現存する安八郡はわずかである。

沿革

  • 旧高旧領取調帳』データベースによると、幕末時点で以下の152村が存在。郡高81,850石余。
    • 幕府領(笠松支配所) - 仏師川村・仏師川新田・車戸村・脇田村・須賀村・中郷村・中郷新田・上大榑村・上大榑新田・五反郷村・五反郷新田・下大榑村・下大榑新田(13村・笠松県に編入)
    • 幕府領(大垣藩預所) - 木戸村・馬之瀬村・馬之瀬新田・南波村・福束村・楡俣新田・海松新田・福束新田・里村・藻池新田・大藪村・西結村・中須村・西橋村(14村・笠松県に編入)
    • 幕府(笠松支配所)・尾張名古屋藩の相給 - 勝村(1村・笠松県に編入)
    • 幕府(大垣藩預所)・名古屋藩の相給 - 下宿村(1村・幕府領は笠松県に編入)
    • 幕府(大垣藩預所)・寺社の相給 - 楡俣村(1村・笠松県に編入)
    • 旗本領 - 内野村・下成田村・今ヶ淵村・善光村・白鳥村(5村・笠松県に編入)
    • 旗本・大垣藩・美濃岩村藩の相給 - 北方村(1村・旗本領は笠松県に編入)
    • 名古屋藩領 - 成田村・西島村・高田村・落合村・斎田村・附寄村・海松村・大吉新田・柿内村・森部村・大森村・氷取村・大明神村・北今ヶ淵村・大野村・南条村・墨俣村・西之橋村・二ツ木村(19村・附寄村は笠松県に編入)
    • 名古屋藩・美濃大垣藩の相給 - 草道島村(1村)
    • 名古屋藩・美濃今尾藩の相給 - 大尻村(1村)
    • 名古屋藩・寺社の相給 - 神戸村(1村・寺社領は名古屋藩に編入)
    • 大垣藩領 - 割田村・切石村・宮村・西崎村・室村・南寺内村・禾森村・今福村・難波野村・牧新田村・深池村・古宮村・平村・直江村・西高橋村・東高橋村・長沢村・江崎村・今宿村・三塚村・津村・上開発村・大島村・加賀野村・貝曾根村・高屋村・犬ヶ淵村・東前村・藤江村・林本郷村・林中村・林東村・楽田村・中川村・領家村・興福寺村・河間村・笠木村・笠縫村・中野村・一色村(現:大垣市)・木戸村・大村・三本木村・万石村・波須村・沢渡村・小野村・下開発村・青木村・曾根村・今村・小泉村・池尻村・釜笛村・島里村・友江村・外花村・川口村・米野村・内阿原村・築捨村・浅草西村・浅草東村・浅草中村・新屋敷村・川西村・前田村・和泉村・中沢村・市島村・南方村・更屋敷村・末守村・一色村(現:神戸町)・田村・安次村・丈六道村・瀬古村・柳瀬村・加納村・横井村・塩喰村・豊喰新田・東結村(85村)
    • 大垣藩・寺社の相給 - 南頬村・下宮村・八条村(3村・寺社領は大垣藩に編入)
    • 犬山藩領 - 牧村・中村(2村)
    • 今尾藩領 - 土倉村・脇野村・大牧村(3村)
    • 今尾藩・寺社の相給 - 今尾村(1村・寺社領は今尾藩に編入)
  • 明治22年7月1日 - 町村制施行(2町107村)
    • 大垣町、南杭瀬村、和合村 (大垣市)
    • 河間村、笠木村、笠縫村、南一色村、木戸村 (北杭瀬村 → 大垣市)
    • 興福地村、池尻村 (北杭瀬村 → 不破郡赤坂町 → 大垣市)
    • 東前村、長沢村、禾森村、築捨村、江崎村、高橋村 (安井村 → 大垣市)
    • 内阿原村、島里村、釜笛村、外淵村、川口村 (洲本村 → 大垣市)
    • 浅草東村、浅草中村、浅草西村 (浅草村 → 大垣市)
    • 古宮村、小泉村、直江村、平村、米野村、深池村、難波野村、今福村 (川並村 → 大垣市)
    • 世保村、今宿村、三塚村、加賀野村、小野村、沢渡村 (三城村 → 大垣市)
    • 中川村、林東村、林中村、楽田村、貝曾根村、北方村、曾根村、領家村、中野村 (中川村 → 大垣市)
    • 神戸村、末守村、北一色村、更屋敷村 (神戸町)
    • 瀬古村、斎田村、柳瀬村、落合村 (下宮村 → 神戸町)
    • 田村、横井村、安次村、丈六道村 (北平野村 → 神戸町)
    • 白鳥村 (北平野村 → 揖斐郡池田町
    • 加納村、中沢村、南方村、西保村 (南平野村 → 神戸町)
    • 四成村 (南平野村 → 神戸町及び赤坂町 → 神戸町及び大垣市)
    • 草道島村 (南平野村 → 不破郡赤坂町 → 大垣市)
    • 墨俣村、西橋村、下宿村、二ツ木村 (墨俣町 → 大垣市)
    • 三里村、四郷村 (大薮町 → 輪之内町)
    • 福束村、里村、南波村、本戸村、中郷村、塩喰村 (福束村 → 輪之内町)
    • 下大榑村、下大榑新田、福束新田、中郷新田、藻池新田、海松新田、大吉新田、松内村 (仁木村 → 輪之内町)
    • 氷取村、大明神村、中須村、大野村、南今ヶ淵村、善光村、森部村、南条村、大森村、北今ヶ淵村、中村 (名森村 → 安八町)
    • 牧村、馬瀬村 (牧村 → 安八町)
    • 東結村、西結村 (結村 → 安八町)
    • 今尾町、高田村、三郷村、仏師川村、平原村、土倉村、脇野村、西島村 (海津市)
  • 明治23年3月24日 - 三里村が改称して御寿村となった。
  • 明治25年8月8日 - 神戸村が町制施行して神戸町となった。(3町106村)
  • 明治27年9月24日 - 墨俣村が町制施行して墨俣町となった。(4町105村)
  • 明治29年4月18日 (3町103村)
  • 明治30年4月1日 (3町19村)
  • 明治35年8月27日 - 御寿村が町制施行改称して大薮町となった。(4町18村)
  • 大正6年(1917年)、現住人口:82,225名。マラリア患者数:1,049名。
  • 大正7年4月1日 - 大垣町が市制施行して大垣市となった。(3町18村)
  • 昭和3年4月15日 - 北杭瀬村(河間、笠木、笠縫、南一色、木戸)が大垣市に北杭瀬村(興福地、池尻)が不破郡赤坂町に分割編入された。(3町17村)
  • 昭和9年12月5日 - 南杭瀬村が大垣市に編入された。(3町16村)
  • 昭和10年6月1日 - 多芸島村が大垣市に編入された。(3町15村)
  • 昭和11年6月1日 - 安井村が大垣市に編入された。(3町14村)
  • 昭和22年10月1日 - 洲本村が大垣市に編入された。(3町13村)
  • 昭和23年
    • 6月1日 - 浅草村が大垣市に編入された。(3町12村)
    • 10月1日 - 川並村が大垣市に編入された。(3町11村)
  • 昭和24年4月1日 - 中川村が大垣市に編入された。(3町10村)
  • 昭和25年4月1日(3町9村)
  • 昭和26年4月1日 - 和合村が大垣市に編入された。(3町8村)
  • 昭和27年6月1日 - 三城村が大垣市に編入された。(3町7村)
  • 昭和29年4月1日 (3町3村)
  • 昭和30年4月1日 - 名森村牧村結村が合併して安八村となった。(3町1村)
  • 昭和35年4月1日 - 安八村が町制施行して安八町となった。(4町)
    • 同年 - 揖斐郡大野町西座倉が神戸町に編入された(川合村が大野町に編入される前に決定)。
  • 平成18年3月27日 - 墨俣町が大垣市に編入された。(3町)
明治22年以前 明治22年7月1日 明治22年 - 大正15年 昭和1年 - 昭和34年 昭和35年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在
白鳥村 明治30年4月1日
北平野村
昭和25年4月1日
揖斐郡
池田村に編入
昭和25年8月1日
温知村に編入
昭和29年5月1日
町制改称
池田町
揖斐郡
池田町
田村 昭和25年4月1日
神戸町に編入
神戸町 神戸町 神戸町
横井村
安次村
丈六道村
神戸村 明治25年8月8日
町制
明治30年4月1日
神戸町
昭和29年4月1日
神戸町
末守村 末守村
北一色村 北一色村
更屋敷村 更屋敷村
瀬古村 明治30年4月1日
下宮村
斎田村
柳瀬村
落合村
加納村 明治30年4月1日
南平野村
中沢村
南方村
西保村

四成村

昭和29年4月1日
不破郡
赤坂町に編入
昭和42年9月1日
大垣市に編入
大垣市 大垣市
草道島村
興福地村 明治30年4月1日
北杭瀬村
昭和3年4月15日
不破郡
赤坂町に編入
池尻村
河間村 昭和3年4月15日
大垣市に編入
大垣市
笠木村
笠縫村
南一色村
木戸村
大垣町 大正7年4月1日
市制
大垣市
南杭瀬村 南杭瀬村 昭和9年12月5日
大垣市に編入
多芸郡
多芸島村
明治29年4月18日
安八郡へ
明治30年4月1日
多芸島村
昭和10年6月1日
大垣市に編入
多芸郡
上笠村
明治29年4月18日
安八郡へ
多芸郡
東大外羽村
明治29年4月18日
安八郡へ
多芸郡
西大外羽村
明治29年4月18日
安八郡へ
多芸郡
高淵村
明治29年4月18日
安八郡へ
東前村 明治30年4月1日
安井村
昭和11年6月1日
大垣市に編入
長沢村
禾森村
築捨村
江崎村
高橋村
内阿原村 明治30年4月1日
洲本村
昭和22年10月1日
大垣市に編入
島里村
釜笛村
外淵村
川口村
浅草東村 浅草東村 明治30年4月1日
浅草村
昭和23年6月1日
大垣市に編入
浅草中村 浅草中村
浅草西村 浅草西村
多芸郡
横曾根村
明治29年4月18日
養老郡
古宮村 明治30年4月1日
川並村
昭和23年10月1日
大垣市に編入
小泉村
直江村
平村
米野村
深地村
難波野村
今福村
中川村 中川村 昭和24年4月1日
大垣市に編入
林東村
林中村
楽田村
貝曾根村
北方村
曾根村
領家村
中野村
和合村 和合村 昭和26年4月1日
大垣市に編入
世保村 明治30年4月1日
三城村
昭和27年6月1日
大垣市に編入
今宿村
三塚村
加賀野村
小野村
沢渡村
墨俣村 明治27年9月24日
町制
明治30年4月1日
墨俣町
墨俣町 墨俣町 平成18年3月27日
大垣市に編入
西橋村 西橋村
下宿村 下宿村
二ツ木村 二ツ木村
氷取村 明治30年4月1日
名森村
昭和30年4月1日
安八村
昭和35年4月1日
町制
安八町 安八町
大明神村
中須村
大野村
南今ヶ淵村
善光村
森部村
南条村
大森村
北今ヶ淵村
中村
牧村 明治30年4月1日
牧村
馬瀬村
東結村 明治30年4月1日
結村
西結村
三里村 明治23年3月24日
改称
御寿村
明治30年4月1日
御寿村
明治35年8月27日
町制改称
大薮町
昭和29年4月1日
輪之内町
輪之内町 輪之内町 輪之内町
四郷村 四郷村
福束村 明治30年4月1日
福束村
里村
南波村
本戸村
中郷村
塩喰村
下大榑村 明治30年4月1日
仁木村
下大榑新田
福束新田
中郷新田
藻池新田
海松新田
大吉新田
松内村
今尾町 明治29年4月18日
海津郡
明治30年4月1日
海津郡
今尾町
昭和30年2月1日
海津郡
平田町の一部
平田町の一部 平成17年3月28日
海津市の一部
海津市
高田村 明治29年4月18日
海津郡へ
三郷村 明治29年4月18日
海津郡へ
仏師川村 明治29年4月18日
海津郡へ
土倉村 明治29年4月18日
海津郡へ
脇野村 明治29年4月18日
海津郡へ
西島村 明治29年4月18日
海津郡へ
平原村 明治29年4月18日
海津郡へ
昭和30年2月1日
海津郡
海津町に編入
海津町の一部

参考文献

  • 内務省衛生局保健衛生調査室編『各地方ニ於ケル「マラリア」ニ関スル概況』1919年(大正8年)発行(国立国会図書館の『近代デジタルライブラリー』で閲覧可能)