安全保障のジレンマ
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安全保障のジレンマ(あんぜんほしょうのジレンマ、英語: Security dilemma)とは、軍備増強や同盟締結など自国の安全を高めようと意図した国家の行動が、別の国家に類似の措置を促し、実際には双方とも衝突を欲していないにもかかわらず、結果的に衝突に繋がる緊張の増加を生み出してしまう状況を指す[1]。
安全保障のジレンマとして頻繁に引用される事例は、第一次世界大戦の勃発である。この見方の支持者は、主要なヨーロッパ列強が、現実には戦争を望んでいなかったにもかかわらず、隣国の同盟について安全が欠如している感覚を抱いたことによって戦争に突き進むことを強いられたと論じる。さらに、ロシアとフランスという2つの大国に挟まれ、2つの戦線に戦力を二分して戦争を行うことについてのドイツの恐怖感は、急速な動員日程を伴ったシュリーフェン計画の策定を促した。ドイツの動員の開始は、他国に対して圧力となって、同じように早期の動員の開始をもたらすことになった。
安全保障のジレンマは、ロバート・ジャーヴィスなど、戦争が本質的にはコミュニケーションの失敗から生じていると主張する国際関係論者にとって特に重要な概念である。
出典
[編集]- ↑ Robert Jervis, “Cooperation under the Security Dilemma,” World Politics, Vol. 30, No. 2, 1978, pp. 167–174; and Robert Jervis, Perception and Misperception in International Politics, Princeton University Press, 1978, pp. 58–113