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宇宙忍者ゴームズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
宇宙忍者ゴームズ
The Fantastic Four

ジャンル スーパーヒーローアクション
アニメ
原作
監督
脚本
  • フィル・ハーン
  • ジャック・ハンラハン
キャラクターデザイン アレックス・トス
音楽 テッド・ニコルス
アニメーション制作 ハンナ・バーベラ・プロダクション
製作
放送局 アメリカ合衆国の旗 ABCテレビ
日本の旗 NETテレビほか
放送期間 アメリカ合衆国の旗 1967年9月9日 - 1968年9月21日
日本の旗 1969年8月18日 - 12月22日
話数 全19回・全20話
その他 以下の声優は原語版 / 日本語吹き替えの順。
ゴームズ
スージー
ファイヤーボーイ
ガンロック
悪魔博士
ジェラルド・ムーア / 小林修
ジョー・アン・フラグ / 増山江威子
ジャック・フランダース / 前川功人
ポール・フリーズ / 関敬六
ジョセフ・シローラ / 南利明
テンプレート - ノート

宇宙忍者ゴームズ(うちゅうにんじゃゴームズ、The Fantastic Four)は、マーベル・コミックアメリカン・コミックスファンタスティック・フォー』を原作としたアメリカ合衆国テレビアニメ。全19回・全20話。

アメリカでは1967年9月から1968年9月までABCで放送された。日本では1969年8月18日から12月22日までNETにて放送された[1]

概要

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ハンナ・バーベラ・プロダクションのマネージャーであるサイ・フィッシャーの息子が『ファンタスティック・フォー』を愛読していたことがきっかけで企画・製作されたという[2]。キャラクターデザインはアレックス・トス英語版が担当した。

日本語吹き替え版の演出は、『チキチキマシン猛レース』などを手掛けた高桑慎一郎が担当。敵役の声優にはコメディアンの南利明など高桑のお気に入りである“色物”俳優が多数キャスティングされ[3]、そのキャスティングが新聞で記事になったこともあった[4]

主題歌には宮内國郎が作曲したものが本放送時に使用されたが、レコード化もされておらず視聴困難の状態にある。カートゥーンネットワーク放送時は原語版のオープニング映像を使っており、ナレーションは愛川欽也が務めた。

カートゥーンネットワークでは、1990年代後半[5]から全20話中13話分が不定期に放送されている。ただし、使用する映像の規格に日本の主流であるNTSC方式でなくPAL方式を採用している影響で、音声の再生速度が本放送当時より少し速くなっている。

登場キャラクター

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声優の表記は原語版 / 日本語吹き替えの順。

宇宙忍者チーム

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ゴームズ(Mr. Fantastic)
声 - ジェラルド・ムーア / 小林修[3]
本作の主人公で、宇宙忍者のリーダー。身体をゴムのように伸ばしたりすることができる。
稀に技を出す際「ゴーム!」という掛け声を放つ場合がある。
スージー(The Invisible Woman)
声 - ジョー・アン・フラグ英語版 / 増山江威子[3]
ゴームズの妻。身体を透明にする能力を持つ。
ファイヤーボーイ(The Human Torch)
声 - ジャック・フランダース英語版 / 前川功人[3]
スージーの弟。「ファイヤー!」と叫び、身体を火の玉に変えて敵へ突進する能力を持つ。
ガンロック (The Thing)
声 - ポール・フリーズ / 関敬六[6]
身体全体が岩のように固い男。怪力を武器にし活躍する。
決め台詞は「ムッシュムラムラ!」[注釈 1]。この台詞は関の持ちネタで、アドリブでしばしば発していた[注釈 2]

敵役(ヴィラン)

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悪魔博士(Dr. Doom)
声 - ジョセフ・シローラ / 南利明[3]
ゴームズの宿敵で頻繁に登場。
かつて危険な科学実験に失敗して顔が酷く傷つき、ゴームズに復讐するために仮面をつけ悪の道に進むこととなった。
吹き替え版では南の芸風である名古屋弁で話す[注釈 3]
レッドワル(Klaw)
声 - ハル・スミス / 大泉滉[7]
ハゲチャビーン博士 (Red Ghost)
声 - ヴィク・ペリン / 相模太郎
ボロボロ (Diablo)
声 - レジス・コーディック / トニー谷
モグラ怪人 (Mole Man)
声 - ジャック・デ・レオン / 谷幹一
スーパーバッド (Super skrul)
声 - マーヴィン・ミラー / コロムビア・トップ
ラーマ国王 (Rama-Tut)
声 - ? / 牧伸二[4]
デコボコ星の王 (Skrull Emperor)
声 - ドン・メシック / コロムビア・ライト
ガンマー博士 (Professor Gamma)
声 - ヴィク・ペリン
アンドロ大王 (Kirgo)
声 - ドン・メシック / 鈴木やすし
アツカマシー (Molecule Man)
声 - ヘンリー・コーデン / 石川進
ワリーダ (Attuma)
声 - ヘンリー・コーデン / 由利徹
リッパダー (Prince Triton)
声 - マイク・ロード / 原田一夫
デッカチー (Watcher)
声 - ポール・フリーズ / 坊屋三郎
テッカーメン (Galactus)
声 - テッド・キャシディ / コロムビア・トップ
クモスケー (Blastaar)
声 - ? / 大塚周夫
ハラーグロ(Distant Star)
声 - ? / コロムビア・トップ、コロムビア・ライト
トカゲ人間(Lizard Men of Tok)
声 - ? / 立壁和也(後のたてかべ和也

その他

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ウツクシー (Lady Dorma)
声 - ジャネット・ウォールドー / 里見京子
シルバーサーフィン (Silver Surfer)
声 - ヴィック・ペリン / 原田一夫

エピソード

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話数
日本の旗
話数
アメリカ合衆国の旗
制作番号
アメリカ合衆国の旗
日本語版サブタイトル[1] サブタイトル
アメリカ合衆国の旗
放送日
日本の旗[1]
放送日
アメリカ合衆国の旗
1 7 3 悪魔博士の地球脱出 The Way It All Began 1969年
8月18日
9月23日
2 2 1 モグラ怪人の地底王国 Menace of the Mole Men 8月25日 1967年
9月9日
3 5 4 悪魔の帝王惑星ロボット Invasion of the Super Skrulls 9月1日 9月30日
4 9 6 アンドロメダ星最後の日 Prisoners of Planet X 9月8日 10月14日
5 12 10 海底魔王ゲジラの復讐 Demon in the Deep 9月15日 11月11日
6 6 8 呪われた三つの予言 Three Predictions Of Dr. Doom 9月22日 10月28日
7 19 13 七つの太陽の未来王国 Rama-Tut 9月29日 12月9日
8 13 12 暗黒のボス・モグラ怪人 Return Of The Moleman 10月6日 11月25日
9 1 5A 鉄人レッドと放射能隕石 Klaws 10月13日 10月7日
4 5B The Red Ghost
10 8 9 銀河系の王者ハラーグロ Behold a Distant Star 10月20日 10月14日
11 16 15 悪魔博士のミニミニ衛星 The Micro World Of Dr. Doom 10月27日 12月30日
12 10 17 原子人間のコンピューター魔法 The Mysterious Molecule Man 11月3日 1月13日
13 11 11 海底魔王ワリーダー Danger in the Depths 11月10日 11月18日
14 3 2 ボロボロ古城の幽霊 Diablo 11月17日 9月16日
15 14 7 銀河猛獣王ハゲチャービン It Started on Yancy Street 11月24日 10月21日
16 17 16 惑星原始人クモスケー Blastaar, the Living Bomb-Burst 12月1日 1968年
1月6日
17 15 14 天体反逆児シルバー Galactus 12月8日 12月16日
18 18 18 電子椅子の宇宙死刑囚 The Terrible Tribunal 12月15日 9月14日
19 20 19 地球よサヨウナラ The Deadly Director 12月22日 9月21日

製作

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ハンナ・バーベラの代理取締役であるサイ・フィッシャーによると、自分の息子がファンタスティック・フォーのコミックにハマっているため、このコミックをアニメ化させれば自慢の息子もきっと夢中になると思い、ハンナ・バーベラとマーベル・コミックのタッグでテレビシリーズ化させたことがきっかけとしている[8]

製作国であるアメリカ合衆国においては、前述の通り1967年9月9日から1968年9月21日までABCの『サタデー・モーニング・カートゥーン』枠内にて放送されていた。しかし、同日には同じ枠で『スパイダーマン』の放送も開始。本作より同作の方が視聴率が良く、コミックの売上もスパイダーマンの方に押されていった。両作の原作者でもあるスタン・リーは、このときこの2作品を「The Amazing Spider-Man」第50号で宣伝したため、やがて本作の視聴者も増えていった[9]

法的問題

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本作の著作権はワーナー・ブラザースが持っているが、映像ソフト化は一切行われていない。

アメリカ合衆国においては1990年代にカートゥーン・ネットワーク、2000年にブーメランで再放送されていたが、翌2001年にワーナー・ブラザースのライバル企業であるウォルト・ディズニー・カンパニーがマーベル作品の権利を全て所有しているフォックス・キッズ・ワールドワイド(現:ABCファミリー・ワールドワイド)を、2009年にはマーベル本体を買収したため、ワーナー・ブラザースは本作の配給権を手放さざるを得なくなった[10]

日本国内においては引き続きワーナーの系列会社であるターナージャパンが日本語版の権利を所有しているが、カートゥーン・ネットワークでの再放送は2015年を最後に途絶えている[11]

放送局

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放送地域 放送局 放送日付 放送時間 備考
広域関東圏 NETテレビ 1969年8月18日 - 12月22日 月曜 19:30 - 20:00
青森県 青森テレビ 1972年2月3日 - 6月15日 木曜 18:00 - 18:30 [12]
福島県 福島中央テレビ 1970年4月9日 - 5月12日 月曜 - 木曜 18:15 - 18:45 [13]
富山県 北日本放送 1970年頃 月曜 17:00 - 17:30 [14]

スタッフ

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脚注

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注釈

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  1. ^ 原語版では「It's clobberin' time!」。直訳すると「殴り合いの時間だ!」といった意味。
  2. ^ 本作以前にも『スーパースリー』(1967年)のコイル役などで同じ台詞を発している。
  3. ^ 因みに南は愛知県名古屋市出身であった。

出典

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  1. ^ a b c 1969年8月18日 - 12月22日 朝日新聞・東京版
  2. ^ Fischer, Stuart (June 10, 2014). Kids' TV: The First Twenty-Five Years. Open Road Media. pp. 288. ISBN 978-1497633902. https://books.google.com/books?id=ss21AwAAQBAJ&pg=PT288 
  3. ^ a b c d e 高桑慎一郎『ケンケンと愉快な仲間たち』イーハトーヴ出版、1995年、94 - 95頁。ISBN 978-4900779020 
  4. ^ a b 読売新聞(東京版) 朝刊 1969年9月14日『牧伸二が声の出演、「宇宙忍者ゴームズ」で』
  5. ^ 1999年10月番組表(カートゥーンネットワーク、2024年8月17日閲覧)
  6. ^ 『声優事典 第二版』キネマ旬報社、1996年、160頁。ISBN 4-87376-160-3  ※ファンタスティック・フォー(岩石男)と表記
  7. ^ 『声優事典 第二版』キネマ旬報社、1996年、53頁。ISBN 4-87376-160-3 
  8. ^ Fischer, Stuart (June 10, 2014). Kids' TV: The First Twenty-Five Years. Open Road Media. pp. 288. ISBN 978-1497633902. https://books.google.com/books?id=ss21AwAAQBAJ&pg=PT288 
  9. ^ J・バールマン『Spider-Man on TV! A FULL-COLOR EPISODE GUIDE TO THE GRANTRAY-LAWRANCE ANIMATION SERIES BOOK ONE: THE 1967 CARTOON』2019年、8頁。ISBN 978-1795356152 
  10. ^ U.S. Copyright Public Records System”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  11. ^ カートゥーンネットワーク 2015年5月の番組表” (PDF). 2024年8月17日閲覧。
  12. ^ 河北新報』1972年2月3日 - 6月15日付朝刊テレビ欄。
  13. ^ 福島民報』1970年4月9日 - 5月12日付朝刊テレビ欄。
  14. ^ 『北國新聞』1970年6月1日付朝刊、テレビ欄。

外部リンク

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