奈良田温泉

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Hot springs 001.svg奈良田温泉
温泉情報
所在地 山梨県南巨摩郡早川町
交通 鉄道:身延線身延駅よりバスで約100分
泉質 炭酸水素塩泉(奈良田の里)
塩化物泉(白根館)
pH 8.6(奈良田の里)
8.8(白根館)
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奈良田温泉(ならだおんせん)は、山梨県南巨摩郡早川町(旧国甲斐国)にある温泉である。

泉質[編集]

2つの源泉で泉質が大きく異なるため、併記とする。

奈良田の里温泉
白根館
  • 硫黄泉‐ナトリウム‐塩化物泉(低張性アルカリ高温泉)
  • 泉温:49.8度(白根館)
  • pH:8.8

概要[編集]

当地に残る孝謙天皇の伝説によると[1]この地で8年間湯治を行ったと伝えられてられている。初めは奈良田より南にある西山温泉を訪れ、その後霊泉を求めてさらに奥へ入ると奈良田の地を見つけ、「奈良の都は七条なるが、この地は七段。ここも真に奈良である」と言い、遷居したとされている[2]。開湯はそれ以前との言い伝えられており[3]、孝謙天皇の言葉によりこの地が「奈良田」と名付けられたと言われている。

1953年(昭和28年)に西山ダム(奈良田湖)ができた際に奈良田の集落はダムに沈み、奈良田温泉の歴史は一度途切れる。しかし1977年(昭和52年)に奈良田温泉の復活を図るため山梨県企業局が源泉調査を実施し、翌1978年(昭和53年)に深度212m地点で温泉が湧出[4]1979年(昭和54年)に町営施設「奈良田の里温泉」として開業し、温泉地として復活を遂げた。その後、1997年(平成9年)に元源泉近くの白根屋駐車場付近でも掘削が行なわれ、地下500mで湧出。日々に7色以上の泉色が出たため「七不思議の湯」として開湯している[5]

周囲は南アルプスの自然に囲まれており、白峰三山縦走路である、広河原[6]から北岳間ノ岳農鳥岳からの下山口や登山口として使用されている。縦走する多くの登山者は奈良田温泉より北に位置する広河原から入山し、概ね二泊三日の行程で白峰三山を歩き奈良田温泉へ降りてくる。近代登山の初期には奈良田温泉付近の登山道には「白峰三山縦走おめでとう」という看板が掛けられ登山者の名物となっていたが、現在は撤去されている。

温泉街[編集]

奈良田湖

国道52号から山梨県道37号南アルプス公園線を進み、西山ダムの右岸に温泉街が存在する。ここから北の白鳳渓谷へはマイカー規制がかかっており、自家用自動車で自由に往来できる北限になっている[7]。先へ進むには温泉街にある専用駐車場へ車を止め、山梨交通路線バスまたは乗合タクシーを利用することになる。なお、マイカー規制期間は6月下旬から11月上旬となっているが、それ以外の期間は冬季閉鎖されており、関係者以外奈良田温泉から先へは一切進むことができない。

温泉宿として「白根館」、町営の日帰り入浴施設として「奈良田の里温泉」が存在する。白根館は日本秘湯を守る会温泉遺産、「源泉湯宿を守る会」[8]にも所属している。

アクセス[編集]

甲府方面からは一度国道52号を南下し、身延町上沢交差点から山梨県道37号南アルプス公園線を西進・北上する「迂回ルート」をとる必要がある。但し山梨県道20号甲斐芦安線の終点である南アルプス市芦安芦倉から奈良田までトンネルを掘る計画があり、それが開通すれば大幅に時間が短縮される[9]

脚注[編集]

  1. ^ 早川体験型観光ホームページ
  2. ^ “山梨・早川町 女帝が愛した秘湯”. 日本経済新聞. (2011年6月4日). http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXDZO29557990R30C11A5EL1P01&uah=DF261220093115 
  3. ^ 南アルプス邑早川町歴史民俗資料館資料、2011年7月22日閲覧。
  4. ^ 早川町営奈良田温泉(南アルプス.NET)
  5. ^ 南アルプス邑 奈良田の里温泉(ぽかなび.jp)
  6. ^ 野呂川広河原インフォーメーションセンター - 環境省
  7. ^ 南アルプスマイカー規制について” (日本語). 山梨県観光部観光資源課 (2011年7月22日). 2011年7月22日閲覧。
  8. ^ 源泉湯宿を守る会
  9. ^ 南アルプス周遊道路

外部リンク[編集]

座標: 北緯35度34分36秒 東経138度18分1秒 / 北緯35.57667度 東経138.30028度 / 35.57667; 138.30028