失われた30年

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失われた30年(うしなわれた30ねん)とは、ある国、あるいは地域における約30年間の経済低迷の通称を指す語である。ここでは日本経済の「失われた30年」について扱う。

概要[編集]

日本においてバブル経済崩壊後の1990年代初頭からの「失われた20年」を経て、高度経済成長期(好景気時の経済成長率が約10%以上)や安定成長期(好景気時の経済成長率が約5%以上)の頃のような経済成長率・景気拡大(完全なデフレ脱却)が起こらない場合、「失われた30年」になってしまう可能性もあるという声もあり[1][2][3]2016年の時点で既にそうなってしまったと述べている者もいる[4][5]

ムーディーズのエコノミスト、ファラツ・サイードはリポートで、日本の経済停滞が続き、アベノミクスが日本の成長エンジンに再点火することができず、インフレ目標も達成する可能性が低いため、賃金上昇は小幅にとどまり、日本は次の失われた10年に向かうと指摘した[6]

長期予測[編集]

日本経済団体連合会シンクタンク「21世紀政策研究所」は、2012年4月に“「失われた20年」の状況がこのまま続いた場合、日本は2050年代頃に、先進国でなくなる”とする予測結果をまとめた[7]。シミュレーションによると、労働力人口や資本ストックが減少することで、最も楽観的なシナリオでも、2030年代頃から日本経済が恒常的にマイナス成長になる可能性があるという[8]

年表[編集]

1980年代[編集]

1990年代[編集]

  • 1998年
    • 労働力人口が最高値(6,793万人)に達した。その後、減少に転じた。

2000年代[編集]

2010年代[編集]

データ[編集]

「失われた30年」の主な日本のデータをまとめる。

脚注[編集]

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  1. ^ 「「失われた30年」を避けるには」塩沢由典
  2. ^ 池田信夫エコノMIX異論正論 「「失われた30年」に向かう日本」(ニューズウィーク日本版 2010年12月23日
  3. ^ 「失われた30年」となる可能性も次の10年を考えて投資しよう MONEYzine「土居雅紹のeワラントコラム」
  4. ^ いまこそ「失われた30年」をもたらした「中曽根政治」の総括が必要だ 広島瀬戸内新聞社主・佐藤周一、JANJANブログ
  5. ^ IMFは『失われた30年』認定、首相の強気は虚構 団藤保晴ブログ「Blog vs. Media 時評」2015年1月25日。団藤は朝日新聞で記者・編集委員を務めたジャーナリスト
  6. ^ 日本は次の失われた10年に直面 ムーディーズ 2016年6月17日
  7. ^ “日本、先進国から脱落?…経団連の研究機関予測”. 読売新聞. (2012年4月16日). オリジナルの2012年4月17日時点によるアーカイブ。. https://archive.is/20120417203550/http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120416-OYT1T00504.htm 2016年6月20日閲覧。 
  8. ^ 「グローバルJAPAN ―2050年 シミュレーションと総合戦略―」提起 週刊経団連タイムス2012年4月26日
  9. ^ 日本>名目GDP(国連統計)”. 2019年9月29日閲覧。
  10. ^ 2015年10月1日時点の日本の総人口は127,094,745人、日本人の人口は124,283,901人。統計局ホームページ/平成27年国勢調査/調査の結果”. 2019年9月18日閲覧。
  11. ^ 1人当たり名目GDP(国連統計)”. グローバルノート (2019年1月25日). 2019年9月29日閲覧。
  12. ^ 労働生産性の国際比較”. 日本生産性本部. 2019年10月3日閲覧。 1970-2017年の間、1時間あたりの日本の労働生産性はG7(主要先進7か国)のなかでつねに最下位である
  13. ^ 図録▽経済成長率の推移(日本)”. 社会実情データ図録 Honkawa Data Tribune. 2019年9月29日閲覧。
  14. ^ 昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る”. ダイヤモンド・オンライン (2018年8月20日). 2019年9月25日閲覧。
  15. ^ その代わりアメリカ中国のIT企業が上位に入るようになった(2019年時点)。en:list of public corporations by market capitalization 参照
  16. ^ 平成の30年間、家計の税・社会保険料はどう変わってきたか”. 大和総研 (2018年6月21日). 2019年10月5日閲覧。 平成の30年間に20.6%から25.7%に上昇した

関連項目[編集]