失われた30年

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

失われた30年(うしなわれた30ねん)とは、ある国、あるいは地域の経済低迷が約30年以上の長期にわたる期間を指す語である。

日本経済[編集]

日本において「失われた20年」を経て、高度経済成長期(好景気時の経済成長率が約10%以上)や安定成長期(好景気時の経済成長率が約5%以上)の頃のような経済成長率・景気拡大(デフレ脱却)が起こらない場合、「失われた30年」になってしまう可能性もあるという声もあり[1][2][3]2016年の時点で既にそうなってしまったと述べている者もいる[4][5](なお、日本での「失われた30年」が成立するのは2021年)。

ムーディーズのエコノミスト、ファラツ・サイードはリポートで、日本の経済停滞が続き、アベノミクスが日本の成長エンジンに再点火することができず、インフレ目標も達成する可能性が低いため、賃金上昇は小幅にとどまり、日本は次の失われた10年に向かうと指摘した[6]

長期予測[編集]

日本経済団体連合会シンクタンク「21世紀政策研究所」は、2012年4月に“「失われた20年」の状況がこのまま続いた場合、日本は2050年頃に、先進国でなくなる”とする予測結果をまとめた[7]。シミュレーションによると、労働力人口や資本ストックが減少することで、最も楽観的なシナリオでも、2030年から日本経済がマイナス成長になる可能性があるという[8]

脚注[編集]

  1. ^ 「「失われた30年」を避けるには」塩沢由典
  2. ^ 池田信夫エコノMIX異論正論 「「失われた30年」に向かう日本」(ニューズウィーク日本版 2010年12月23日
  3. ^ 「失われた30年」となる可能性も次の10年を考えて投資しよう MONEYzine「土居雅紹のeワラントコラム」
  4. ^ いまこそ「失われた30年」をもたらした「中曽根政治」の総括が必要だ 広島瀬戸内新聞社主・佐藤周一、JANJANブログ
  5. ^ IMFは『失われた30年』認定、首相の強気は虚構 団藤保晴ブログ「Blog vs. Media 時評」2015年1月25日。団藤は朝日新聞で記者・編集委員を務めたジャーナリスト
  6. ^ 日本は次の失われた10年に直面 ムーディーズ 2016年6月17日
  7. ^ “日本、先進国から脱落?…経団連の研究機関予測”. 読売新聞. (2012年4月16日). オリジナル2012年4月17日時点によるアーカイブ。. https://archive.is/20120417203550/http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120416-OYT1T00504.htm 2016年6月20日閲覧。 
  8. ^ 「グローバルJAPAN ―2050年 シミュレーションと総合戦略―」提起 週刊経団連タイムス2012年4月26日

関連項目[編集]