大麻 (神道)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
大麻。左が紙垂と麻苧の両方がついた今日一般的なもの。右は麻苧だけのもの。下にあるのは大麻を立てるための大麻筒(ぬさづつ)で、大麻の棒を納めて立てて置くことができる。『神道集成』ではちょうど、この両者を真ん中で合わせたように、左半分が紙垂、右半分が麻のものも[1]。 大麻。左が紙垂と麻苧の両方がついた今日一般的なもの。右は麻苧だけのもの。下にあるのは大麻を立てるための大麻筒(ぬさづつ)で、大麻の棒を納めて立てて置くことができる。『神道集成』ではちょうど、この両者を真ん中で合わせたように、左半分が紙垂、右半分が麻のものも[1]。
大麻。左が紙垂と麻苧の両方がついた今日一般的なもの。右は麻苧だけのもの。下にあるのは大麻を立てるための大麻筒(ぬさづつ)で、大麻の棒を納めて立てて置くことができる。『神道集成』ではちょうど、この両者を真ん中で合わせたように、左半分が紙垂、右半分が麻のものも[1]

大麻(おおぬさ)、神道の祭祀において祓い(修祓)に使う道具の一つで、木綿(ゆう)や麻、後世には布帛や紙が用いられる[2]。「ぬさ」はの古名で[3]、幣あるいは麻、奴佐と当て字される「ぬさ」の美称が「おおぬさ」である[2]大幣(おおぬさ)とも。白木の棒で作ったものは祓串(はらえぐし)とも言う。祓串に榊ではなく、桃の木を用いる場合もある。

今日一般的なものは、の枝または白木の棒の先に紙垂(しで)または麻苧をつけたものである。伊勢神宮では枝葉がついたままの榊の枝、幹榊(みきさかき)に麻をつけたものも用いられる[4]。榊の枝に、木綿(ゆう)として麻の緒をつけたものである[5]

大麻の使い方も異なり、現今では塵を祓うように音を立てて振るが、春日大社のような古くからの祭式では撫でるように行われる[6]。伊勢神宮でもそうであり、音を立てて祓うことは禁じられている[5]。それだけでなく、古来からの宮中での祭祀では、一撫一吻、撫でた後に息を吹くことがある。

現今では祓う対象となる人や物に向かって、大麻を左・右・左と振って使用し、これによって大麻にが移ると考えられている[7]。昔は左右中であった[7]。吉田神道では陰の月には右左右と降る記述もみられる。

次に、修祓としての全体像になるが、大麻で祓った後に、小さな榊で塩湯を撒く。海にて禊ぐという意味である[7]

大麻自体を塩湯が煮え立った釜に入れて振り、無病息災を祈る祭事もある。

出典[編集]

  1. ^ 徳川光圀神道集成』17コマ。
  2. ^ a b 国学院『神道事典』 1999, §大麻 p.198..
  3. ^ 神社新報『神道事典』 2000, §幣帛 pp549-550..
  4. ^ なつそひく―麻 せんぐう館 平成28年度企画展示”. せんぐう館. 2017年9月7日閲覧。
  5. ^ a b 三好・和義、岡野・弘彦 『伊勢神宮』 淡交社〈日本の古社〉、2003年、87頁。ISBN 447303108X
  6. ^ 星野輝興「現代に於ける祭祀の缺陥」、『神社協会雑誌』25年第11号、1926年、 2-14頁。
  7. ^ a b c 星野輝興 『祭祀の展開』 日本文化協会、1937年

参考文献[編集]

関連項目[編集]