大阪市電松島安治川線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

大阪市電松島安治川線(おおさかしでんまつしまあじがわせん)は、松島町一丁目駅 - 玉船橋駅間を結んでいた大阪市電第三期線の路線。

路線概要[編集]

  • 起点:松島町一丁目
  • 終点:玉船橋
  • 軌間:1435mm
  • 架線電圧:直流600V

(1959年7月時点)

沿革[編集]

  • 1915年大正4年)
    • 4月13日:大阪市電の第三期線として、松島町一丁目駅 - 安治川二丁目渡駅間が開業。
    • 11月4日:安治川二丁目渡駅 - 玉船橋駅間が延伸開業し、全線開業。
  • 1922年(大正11年)6月9日:玉船橋駅に接続する安治川築港線が開業。同時に、九条高津線の玉船橋駅が開業。
  • 1944年昭和19年)
    • 6月1日:戦時体制下で終日急行運転実施のため、本田通二丁目駅、安治川一丁目渡駅、安治川二丁目渡駅を廃止。
    • (月日不明):本田通一丁目駅を本田町一丁目駅に改称。
  • 1945年(昭和20年)3月13日 - 6月7日:戦災のため本田町一丁目駅 - 玉船橋駅間を休止。
  • 1947年(昭和20年)9月1日:本田町一丁目駅 - 玉船橋駅間の運行を再開。
  • 1953年(昭和28年)11月20日:本田通二丁目駅が本田町二丁目駅として復活。
  • 1954年(昭和29年)9月5日:安治川一丁目渡駅が安治川一丁目駅として復活。
  • 1961年(昭和36年)11月1日:本田町一丁目駅 - 玉船橋駅間を廃止、トロリーバスに転換。
  • 1962年(昭和37年)2月18日:松島町一丁目駅 - 本田町一丁目間駅の線路を移設[1]
  • 1964年(昭和39年)10月31日:松島町一丁目駅を松島公園前駅に改称。
  • 1967年(昭和42年)8月1日:松島公園前駅 - 本田町一丁目駅間を廃止。

駅一覧[編集]

駅名 キロ程 接続路線
松島町一丁目駅 0.0 大阪市電:東西線
本田町一丁目駅 0.4 大阪市電:九条中之島線
本田町二丁目駅 0.7  
国津橋駅 1.0  
安治川一丁目駅 1.3  
安治川源兵衛渡駅 1.5  
玉船橋駅 1.9 大阪市電:九条高津線安治川築港線(1945年3月13日まで)
  • 1959年(昭和34年)7月当時

廃駅[編集]

  • 安治川二丁目渡駅(安治川源兵衛渡駅 - 玉船橋駅間):1944年(昭和19年)6月1日廃止。

系統[編集]

8系統9系統20系統28系統が走っていた。

脚注[編集]

  1. ^ 以前は伯楽橋西詰側にあった松島町一丁目駅から木津川沿いに北上、松島橋西詰近くで左折し、現在の松島少年広場を横切るようなルートで本田町一丁目駅に達していた。移設後は、現在の伯楽橋西詰交差点からみなと通の本田一丁目交差点に沿う形になった。

参考文献[編集]

  • 今尾恵介(監修)日本鉄道旅行地図帳 - 全線・全駅・全廃線』 10 大阪、新潮社、2009年2月18日。ISBN 978-4-10-790028-9 
  • 大阪市交通局『大阪市電廃止記念誌「市電」 ―市民とともに65年―』大阪市交通局、1969年3月25日。 
  • 辰巳博 著、福田静二 編『JTBキャンブックス 大阪市電が走った街 今昔 水の都の路面電車 定点対比』(初版)JTB、2000年12月1日。ISBN 4-533-036511