大椴駅

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大椴駅
おおとど
Ōtodo
花岡仮乗降場 (5.4 km)
(4.3 km) 富岡仮乗降場
所在地 北海道留萌郡小平町字大椴
北緯44度4分26.6秒 東経141度40分10.6秒 / 北緯44.074056度 東経141.669611度 / 44.074056; 141.669611
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 羽幌線
キロ程 17.3 km(留萠起点)
電報略号 オト
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1927年昭和2年)10月25日[1]
廃止年月日 1987年昭和62年)3月30日[1]
備考 羽幌線廃線に伴い廃駅
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1977年の大椴駅と周囲約500m範囲。左が羽幌方面。すでに無人駅で、棒線化されているが、2棟あった職員官舎は1棟が残されている。かつては相対式ホーム2面2線と、駅舎横の貨物ホームに引込み線を持っていた。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

大椴駅(おおとどえき)は、かつて北海道留萌管内留萌郡小平町字大椴に設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)羽幌線廃駅)である。電報略号オト事務管理コードは▲121605[2]

一部の普通列車は通過した(1986年(昭和61年)11月1日改定の時刻(廃止時の時刻表)で、上下各1本(急行「はぼろ」後継の主要駅停車列車)[3])。

歴史[編集]

駅構造[編集]

廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった。ホームは、線路の南側(幌延方面に向かって左手側)に存在した。

無人駅となっていたが、有人駅時代の駅舎が残っていた[6]。駅舎は構内の西側に位置し、ホームに接していた。

駅名の由来[編集]

当駅が所在した地名より。地名はもともと「大椴子(おおとどこ)」と称したが、その上部が駅名となった[7][8]

「大椴子」は、アイヌ語の「ポロトトコ」という語を半訳したことに由来すると考えられる[7]。「ポロ(poro)」は「大きい」の意であるが、「トトコ」が何であるかについては、例えば上原熊次郎や『駅名の起源(1939年版)』は「トゥトゥㇰ(tu-tuk)」(岬・出っ張っている)の意としているが、このほか「トゥエトコ(tu-etoko)」(山・端)、「トトコ」(上に沼がある)などの諸説がある[7][8]

駅周辺[編集]

駅跡[編集]

大椴駅跡(2011年7月26日)

駅舎や駅構内施設は撤去され、1999年(平成11年)時点で駅跡地にはダム建設事務所が建てられており、ホームらしい地形と農協の古い倉庫が残っていた[9]。駅前広場の木がそのまま残り、あとは草むらとなっている。

また、2011年(平成23年)時点では駅跡附近に築堤が残存し、コンクリート造りのカルバートも残存している[10]

隣の駅[編集]

日本国有鉄道
羽幌線
小平駅 - <花岡仮乗降場> - 大椴駅 - <富岡仮乗降場> - 鬼鹿駅

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、871頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、230頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ 時刻表『JNR編集 時刻表 1987年4月号』(弘済出版社1987年4月発行)JRニュース13ページより。
  4. ^ “日本国有鉄道公示第569号”. 官報. (1972年2月8日) 
  5. ^ 「通報 ●羽幌線三泊駅ほか4駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1972年2月8日、2面。
  6. ^ 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)199ページより。
  7. ^ a b c アイヌ語地名リスト エン~オニシ P21-30P”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2014年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月24日閲覧。
  8. ^ a b 札幌鉄道局編 編『駅名の起源』北彊民族研究会、1939年、55頁。NDLJP:1029473 
  9. ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVI』(JTBパブリッシング1999年3月発行)25ページより。
  10. ^ 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)211ページより。

関連項目[編集]