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大日本帝国憲法第73条

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1946年(昭和21年)10月29日、「修正帝国憲法改正案」を全会一致で可決した枢密院本会議の模様。

大日本帝国憲法第73条(だいにほん/だいにっぽん ていこくけんぽう だい73じょう)は、大日本帝国憲法第7章補則にある。大日本帝国憲法の改正手続につき規定したもの。

条文

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1. 將來此ノ憲󠄁法ノ條項ヲ改正スルノ必要󠄁アルトキハ敕命ヲ以テ議案ヲ帝󠄁國議會ノ議ニ付スヘシ
2. 此ノ場合ニ於テ兩議院ハ各〻其ノ總員三分󠄁ノ二以上出席スルニ非サレハ議事ヲ開クコトヲ得ス出席議員三分󠄁ノ二以上ノ多數ヲ得ルニ非サレハ改正ノ議決ヲ爲スコトヲ得ス

現代風の表記

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  1. 将来この憲法の条項を改正する必要があるときは、勅命により、議案を帝国議会の決議に付さなければならない。
  2. この場合において、両議院(=下院議会衆議院上院議会:貴族院)は、各々その総員の三分の二以上が出席しなければ、議事を開くことができない。出席議員の三分の二以上の多数を得られなければ、改正の議決をすることができない。

制定主体に関する議論

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日本国憲法の制定は、大日本帝国憲法を「改正する」形式で行われたため、この条文によって行われた。

日本国憲法は、上諭で「朕は、日本國民の總意に基いて、新日本建設の礎が、定まるに至つたことを、深くよろこび、樞密顧問の諮詢及び帝國憲法第七十三條による帝國議會の議決を經た帝國憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる」として欽定憲法の体裁をとるのに対して、前文では「日本國民は、…ここに主權が國民に存することを宣言し、この憲法を確定する」として民定憲法の体裁をとる。ここに一見齟齬があるため、憲法の制定主体に関して議論があった。

関連条文

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関連項目

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