大島洋子

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大島 洋子
出生名 松井 洋子
出身地 日本の旗 日本 香川県坂出市
学歴 東京藝術大学
ジャンル クラシック音楽
職業 声楽家ソプラノ
音楽教育者

大島 洋子(おおしま ようこ)は、日本声楽家ソプラノ)、音楽教育者。旧姓:松井。夫も声楽家(バリトン)の大島幾雄

経歴[編集]

香川県立坂出高校卒業[1]東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院修了畑中良輔、畑中更予に師事[2]

文化庁オペラ研修所に最年少で入所、同時にコンクール入賞記念で全国をまわる。2年間の研修後、オペラ研修所1期生を優秀な成績で修了。その年、二期会公演のヤナーチェク利口な女狐の物語』ビストローシュカ(女狐)でオペラデビュー。続いて團伊玖磨夕鶴』のつう、モーツァルトフィガロの結婚』スザンナをレパートリーに加え、文化庁移動芸術公演で日本各地をまわり、好評を博す[3]

1979年(昭和54年)より文化庁派遣芸術家在外研究員としてミラノに留学。特にイタリアオペラ、ベルカントの作品の研究に励む[3]

帰国後は、モーツァルトのオペラを多く手がけ、ことにスーブレット(快活で初々しい若い娘を演じるソプラノの役柄)の役作りを得意とする。また最近ではリリコの役柄までレパートリーを広げつつある。邦人初演作品も多く、原嘉壽子作曲東京室内歌劇場『脳死を越えて』早坂森子[2]水戸芸術館『さんせう太夫』安寿等[2]に出演。どちらも好評により再演された。新国立劇場『罪と罰』ソーニャ役も務めている[3]

コンサートでは、ベートーヴェン第九』『ミサ・ソレムニス』、モーツァルト『レクイエム』『ハ短調ミサ』『戴冠ミサ』、カール・オルフカルミナ・ブラーナ』、マーラー交響曲第2番交響曲第4番ヴェルディレクイエム』、ヘンデルメサイア』、ハイドン天地創造』、バッハロ短調ミサ』『マタイ受難曲』、メンデルスゾーンエリヤ』、ドヴォルザークレクイエム』『スタバート・マーテル』、ブラームスドイツ・レクイエム』等のソリストとして国内外の指揮者、オーケストラと共演している。柔かく、透明感と潤いのある声で、低音から高音までむらなく響き、また的確な表現と豊かな音楽性は高い評価を得ている[4]

二期会会員[5]。東京藝術大学講師[2]東邦音楽大学講師[4]。日本声楽アカデミー会員[6]

主な顕彰[編集]

主なディスコグラフィー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 大島洋子”. みんなの音楽帳. 2020年2月25日閲覧。
  2. ^ a b c d J.ブラームス ジプシーの歌/愛の歌 CD ライナーノーツ
  3. ^ a b c d 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団第124回(1999年)定期演奏会パンフレット
  4. ^ a b 講師 大島洋子”. 東邦音楽大学. 2020年2月25日閲覧。
  5. ^ 二期会のアーティスト ソプラノ あ”. 東京二期会. 2020年2月25日閲覧。
  6. ^ 日本声楽アカデミー会員”. 日声協. 2020年2月25日閲覧。
  7. ^ 入賞者一覧”. 日本音楽コンクール. 2020年2月25日閲覧。
  8. ^ Wikipedia『ジロー・オペラ賞』の項目を参照
  9. ^ a b 大島洋子”. Amazon. 2020年2月25日閲覧。
  10. ^ a b 大島洋子”. TOWER RECORD. 2020年2月25日閲覧。