大円寺 (目黒区)

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松林山大圓寺山門(2018年1月21日撮影)
大円寺石仏群

大円寺(だいえんじ)は、東京都目黒区下目黒一丁目にある天台宗の寺院。山号は松林山。本尊は釈迦如来大黒天を祀り、元祖山手七福神のひとつとなっている。

歴史[編集]

この寺は、寛永年間(1624年 - 1644年湯殿山修験道の行者大海が創建したのに始まると伝えられる。1772年明和9年)2月に発生した大火明和の大火・行人坂火事)の火元となった寺であることから、江戸幕府から再建の許可が得られなかった。江戸時代後期の1848年嘉永元年)になって薩摩藩島津斉興の帰依を得て、その菩提寺としてようやく再建された。明治に入り隣接した明王院がこの寺に統合されている。

文化財[編集]

重要文化財
  • 木造釈迦如来立像
    • 附:菊花双雀鏡1面(鏡面に「釈迦如来、建久四年十月十六日、丹治氏乙犬女」の線刻がある)
    • 附:紙本墨書紙片3枚(「丹治氏乙犬女」「記千□(歳)女」「公□氏」とある)
「三国伝来の霊像」と称される京都・清凉寺の本尊釈迦如来像を模した、いわゆる「清凉寺式」の釈迦如来像。身体の露出が少ない衣の付け方、同心円状の衣文、縄目状の頭髪など、清凉寺式釈迦如来像の典型的な様式を示す。本像は、像内納入品の銅鏡の線刻から、鎌倉時代初期の建久4年(1193年)の造立と判明する。また、像内に納入されていた宝永4年(1707年)の木札の記載により、この像は当時鎌倉の杉本寺にあったことがわかる。清凉寺式釈迦如来像の典型作であるとともに、制作年代の判明する清凉寺式釈迦如来像としては最古の作品として貴重である。[1]
東京都指定有形文化財
  • 大円寺石仏群 520躯(釈迦三尊像 3躯、十大弟子像 10躯、十六羅漢像 16躯、五百羅漢像491躯)[2]
天明年間(1780年代)、前述の目黒行人坂火事の犠牲者追悼のために作られたとされている。

所在地[編集]

  • 東京都目黒区下目黒一丁目8番5号

脚注[編集]

  1. ^ 『関東古寺の仏像』、pp.33 - 34
  2. ^ 東京都文化財情報データベース

関連項目[編集]

  • 八百屋お七 統合した明王院との由来が大円寺に伝わる。

参考文献[編集]

  • 久野健監修、川尻祐治編『関東古寺の仏像』、芸艸堂、1976年

外部リンク[編集]

  • ウィキメディア・コモンズには、大円寺 (目黒区)に関するカテゴリがあります。

座標: 北緯35度37分58.3秒 東経139度42分49.5秒 / 北緯35.632861度 東経139.713750度 / 35.632861; 139.713750