大仏廻国

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大仏廻国・中京編
Shurakuen-Daibutsu02.jpg
映画の題材になった聚楽園大仏
監督 枝正義郎
脚本 大仏映画製作所
出演者 石川秀道
小島一代
撮影 藤井春美
山中虎男
製作会社 大仏映画製作所
公開 日本の旗 1934年9月14日
上映時間 75分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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大仏廻国・中京編』(だいぶつかいこくちゅうきょうへん)は、1934年(昭和9年)製作・公開、枝正義郎監督による日本の長編劇映画であり、怪獣映画に代表される日本の特撮映画作品のイメージを明確に打ち出した最初期の作品とされる。2018年にリメイク版が公開される。

概要[編集]

監督である枝正義郎東亜キネマから独立し、昭和9年(1934年)に得意のトリック撮影を生かして自主制作された作品である[1]。映画はオールトーキー、部分的天然色(一部カラー)で製作されており[1]、愛知にある大仏像が突如起き上がって動き始め、名古屋の観光地を巡る日本初のミニチュア着ぐるみ特撮作品と言われている[2]。撮影の際には「一個数千円」の模型が複数作られるなど、高額な製作費がかけられている[3]

内容については「幼稚」「日本映画の異色篇」など評価が低いが、映像技術については一定の評価がされている[1]。また、映画の舞台となった名古屋市では映画館が満席になるなど好評だった[3]。フィルムは戦災で焼失したため、現存していない[4]。ただし、戦後間もないころには断片的ながらフィルムが現存していたとされる[3]

あらすじ[編集]

聚楽園大仏が開眼し、名古屋市内(真宗大谷派名古屋別院本願寺名古屋別院大須観音名古屋城)を巡り歩く。犬山城の側で一睡した大仏は真清田神社を参詣した後、再び名古屋市内に戻り名古屋公会堂、名古屋市議会松坂屋覚王山鶴舞公園を巡り、浄福寺大仏と対面する。大仏は地獄を巡った後、雲に乗り東京に向かう[1]

作品データ[編集]

  • 監督 : 枝正義郎
  • 原作・脚色 : 大仏映画製作所
  • 企画 : 立石駒吉、安藤春蔵
  • 撮影 : 藤井春美、山中虎男
  • 録音 : 松井晴継
  • 出演 : 石川秀道 、小島一代、志賀廼家淡海一座(特別出演)[3]
  • 製作 : 大仏映画製作所
  • 上映時間(9巻数 /2,057メートル) : 75分[5]
  • フォーマット : 白黒映画(パートカラー) - トーキー - スタンダードサイズ(1.33:1)
  • 初回興行 : 大須世界館

資料によっては枝正義郎を総指揮として、監督を勝見庸太郎としたものや、勝見と村越章二郎の共同監督とするものもある。

大仏廻国 The Great Buddha Arrival[編集]

大仏廻国
The Great Buddha Arrival
監督 横川寛人
脚本 横川寛人
米沢有機
米山冬馬
原作 枝正義郎
『大仏廻国・中京編』
出演者 菊沢将憲
米山冬馬
螢雪次朗
宝田明
音楽 篠田浩美
製作会社 株式会社3Y
公開 日本の旗 2018年12月15日
上映時間 75分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
製作費 300万円[6]
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大仏廻国 The Great Buddha Arrival』(だいぶつかいこく ザ・グレート・ブッダ・アライバル)は、横川寛人監督による2018年公開予定の特撮映画である。枝正義郎の1934年に発表された映画『大仏廻国・中京編』を原作としている[6]。枝正の孫である佛原和義の承認のもと、企画が立ち上がった。作中の大仏は、ラヴクラフト系モンスターの造形で知られる米山啓介が新たにデザインしている[4]。製作費300万円(2018年9月9日時点)のうち、148万1,000円はクラウドファンディングで調達している[6]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 監督:横川寛人
  • 脚本:横川寛人、米沢有機、米山冬馬
  • 大仏デザイン:米山啓介
  • 音楽:篠田浩美
  • コンセプトアート:浅井拓馬
  • ポスタービジュアルデザイン:高橋ヨシキ
  • ブレーン:酒井健作
  • Special Thanks:佛原和義
  • 原作:枝正義郎『大仏廻国・中京編』
  • 制作プロダクション​:株式会社3Y
  • アンバサダー:みうらじゅん

製作[編集]

横川寛人が『ゴジラ』好きな友人から『大仏廻国・中京編』の存在を聞かされたことが製作のきっかけだったという(友人は美術担当として本作に参加している)[6]。2016年に枝正義郎の孫である佛原和義と連絡を取り、企画が始動した[6]。キャストには宝田明螢雪次朗など、横川が影響を受けた特撮映画(『ゴジラ』、『ガメラ』)に出演している俳優を起用している。オファーのうち8割は断られたが、「宝田さんが出演されるなら」という理由で出演を決めたキャストもいたという[6]

製作費の一部はクラウドファンディングで調達しており、Yahoo!ニュースで記事が掲載された際にアメリカ合衆国のプロデューサーのエイブリー・ゲーラが記事を英訳して紹介したため海外でも本作の存在が知られるようになり、それがきっかけで出演が決まった海外俳優(フィリップ・グレンジャーなど)もいるという[6]

出典[編集]

  1. ^ a b c d 特撮の原点 帰ってきた『大仏廻国』(資料編)”. 示現舎 (2018年2月5日). 2018年4月25日閲覧。
  2. ^ 日本最古のSF映画に“円谷英一”のクレジット? 「ゴジラ」より古いSF作品の数々がここに”. ダ・ヴィンチニュース (2014年5月4日). 2018年4月24日閲覧。
  3. ^ a b c d 大仏が名古屋を歩き回る 戦前に撮られた幻の特撮映画『大仏廻国』はどんな内容だったのか”. Excite Bit コネタ (2018年9月8日). 2018年9月9日閲覧。
  4. ^ a b c d 突如起き上がった大仏が全国を徘徊 戦前の特撮映画「大仏廻国」復活計画がクラウドファンディングで進行中”. ねとらぼ (2018年3月6日). 2018年4月24日閲覧。
  5. ^ 換算結果日本映画データベース、2010年2月15日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g 平成最後の年末にリメイクされる幻の特撮映画『大仏廻国』とは一体何か? 横川寛人監督に聞く”. Excite Bit コネタ (2018年9月9日). 2018年9月9日閲覧。
  7. ^ @daibutsukaikokuの2018年7月22日のツイート2018年7月22日閲覧。
  8. ^ Exclusive: Godzilla Alum Joins ‘The Great Buddha Arrival’”. FANBOLT (2018年4月30日). 2018年5月1日閲覧。
  9. ^ @daibutsukaikokuの2018年6月6日のツイート2018年6月6日閲覧。
  10. ^ Exclusive - Norman England Joins Cast Of"THE GREAT BUDDHA ARRAIVAL"”. Horror Society (2018年6月19日). 2018年6月20日閲覧。
  11. ^ a b Exclusive: “TUCKER & DALE” actor joins new kaiju film “THE GREAT BUDDHA ARRIVAL””. Rue Morgue (2018年8月29日). 2018年8月30日閲覧。
  12. ^ @daibutsukaikokuの2018年5月21日のツイート2018年5月21日閲覧。
  13. ^ @daibutsukaikokuの2018年9月17日のツイート2018年9月17日閲覧。
  14. ^ @daibutsukaikokuの2018年7月24日のツイート2018年7月24日閲覧。
  15. ^ @daibutsukaikokuの2018年7月18日のツイート2018年7月18日閲覧。
  16. ^ @daibutsukaikokuの2018年5月23日のツイート2018年5月23日閲覧。
  17. ^ 宝田明さんが参加!!”. CAMPFIRE (2018年4月24日). 2018年5月1日閲覧。

外部リンク[編集]