地史

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地史(ちし、英語: geological history)とは、地球地質学的な歴史のことである[1][2]。狭義には、地球上のある特定の地域の地質学的な歴史を意味する場合もある[1]

地球の地史

われわれ人間の住んでいる地球は、今から約46億年前に誕生した[3]。地球が生まれてから現在に至るまでの46億年の期間を「地質時代」という[4]。地質時代は先カンブリア時代古生代中生代新生代に大別され[1]、各代は紀・世などに細分される[4]。たとえば古生代は、カンブリア紀オルドビス紀シルル紀デボン紀石炭紀ペルム紀に分けられる。

三葉虫は古生代の生物であり、アンモナイトは中生代の生物である。三葉虫は古生代末に絶滅してしまう。よって、三葉虫の化石がある地層から出土すれば、その地層が形成された年代は古生代であることが分かる。このような時代を知れる化石を「示準化石」という(三葉虫の化石は示準化石である)[5]。一方、サンゴは暖かくて浅い海に生息するので、サンゴの化石があれば、その化石ができた時代に、その場所は暖かくて浅い海底だったことが分かる。このサンゴの化石のように、場所の特徴を知れる化石を「示相化石」という[6]

地史学

地史を研究対象とする地質学の一分野を「地史学」という[7][8]鉱物岩石化石層序地質構造などを研究し、地殻変動・生物の変遷・古地理気候の変化などを扱う[7]

脚注

  1. ^ a b c 地史』 - コトバンク
  2. ^ 平凡社地学事典 (P.690)「地史」ISBN 4-582-11501-2
  3. ^ 地球』 - コトバンク
  4. ^ a b 地質時代』 - コトバンク
  5. ^ 示準化石』 - コトバンク
  6. ^ 示相化石』 - コトバンク
  7. ^ a b 地史学』 - コトバンク
  8. ^ 平凡社地学事典 (P.690)「地史学」ISBN 4-582-11501-2

外部リンク