土佐緑清太

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土佐緑 清太
基礎情報
四股名 光内 → 土佐緑
本名 光内 洸太
愛称 ミツーチ、トサミド
生年月日 (1996-05-11) 1996年5月11日(27歳)
出身 高知県高知市
身長 180.8cm
体重 139.6kg
BMI 42.7
所属部屋 阿武松部屋
成績
現在の番付 西幕下60枚目
最高位 西幕下11枚目
生涯戦歴 158勝98敗73休(48場所)
優勝 序二段優勝1回
序ノ口優勝2回
データ
初土俵 2015年7月場所
備考
2024年3月24日現在

土佐緑 清太(とさみどり きよた、1996年5月11日 - )は、高知県高知市出身で、阿武松部屋所属の現役大相撲力士。本名は光内 洸太(みつうち こうた)。身長180.8cm、体重139.6kg、血液型はO型[1]。最高位は西幕下11枚目(2021年7月場所)。

来歴[編集]

高知市立長浜小学校1年次に、体が大きかったという理由で相撲を始めた[1]。5年次に全日本小学生相撲優勝大会でベスト8の成績を残した[1]高知市立南海中学校3年次に、全国中学校相撲選手権大会に出場している[1]。中学校卒業後は埼玉栄高校に進学。高校の同期には貴景勝らがいる。高校では2年次に高校総体で団体優勝を経験[1]、3年次には主将を務めた[2]

高校卒業後は、埼玉栄高校相撲部の監督の勧めで、同高校出身の慶天海らが所属する阿武松部屋に入門した[1]。中学時代に左肩を脱臼して手術しており[3]、その後も脱臼癖が付いていたことから[2]、左肩は入門前に再度手術しており[4]、初土俵は完治を待って2015年7月場所になった[2]。序ノ口に上がってからは3場所連続で6勝1敗として、2016年3月場所では三段目上位まで番付を上げていたが、3勝4敗で入門以来初めての負け越しとなった。同年5月に左肩亜脱臼を再発して8月に手術を受けた影響で、同年7月場所からは4場所連続で全休となり、2017年3月場所の前相撲から土俵に復帰した[5]。翌5月場所からは2場所連続で勝ち越したが、三段目に復帰した同年9月場所前の稽古で、今度は右肩を脱臼して休場することになった[3]。10月に手術を受けたが3場所連続の全休によって再び番付外に転落した[3]

2018年7月場所前に本格的な稽古を再開できるようになったため、同場所の前相撲から土俵に復帰した[3]。翌9月場所は7戦全勝で自身初めての各段優勝となる序ノ口優勝[3]。続く11月場所も優勝決定戦を制して序二段優勝を果たした[6]。表彰式の後には、幕内土俵入りを終えた貴景勝にグータッチで祝福を受けた[6]。翌2019年1月場所で三段目に復帰して勝ち越し、続く3月場所では3年ぶりに自己最高位を更新したが、4番目の相撲で右膝前十字靭帯断裂、内側側副靱帯部分断裂、半月板損傷の重傷を負い、再び長期休場を余儀なくされた[7]。手術を受けたが1か月半も車椅子生活が続いたことで、現役引退が頭をよぎることもあったというが、周囲の励ましなどを受けたため現役続行を決意した[8]。同年9月26日に、入門当初からの師匠だった12代阿武松(元関脇・益荒雄)が健康問題を理由に日本相撲協会を退職[9]。12代阿武松の退職直前に改名を希望し、出身地の「土佐」と第6代横綱・阿武松緑之助に肖って「緑」の字を用いた「土佐緑」に改名した[8]

師匠が13代阿武松(元幕内・大道)に代わり[9]、自身にとっては改名場所となった[10]2019年11月場所で土俵に復帰。序ノ口の番付で6連勝としたが、7番目で幕内経験者の序二段・宇良に敗れて7戦全勝はならなかった[7]。全勝者がいなくなったため6勝1敗の3人による優勝決定巴戦になったが[7]、これを制して2度目の序ノ口優勝で復帰の場所を終えた[11]。翌場所以降も勝ち越しを続けて、2020年11月場所で新幕下に昇進した。

2023年9月場所終了直後の報道によると、高校の同期である大関・貴景勝の付け人を務めている[12]

主な成績[編集]

2024年3月場所終了現在

通算成績[編集]

  • 通算成績:158勝98敗73休(48場所)

各段優勝[編集]

  • 序二段優勝:1回(2018年11月場所)
  • 序ノ口優勝:2回(2018年9月場所、2019年11月場所)

場所別成績[編集]

土佐緑 清太
一月場所
初場所(東京
三月場所
春場所(大阪
五月場所
夏場所(東京)
七月場所
名古屋場所(愛知
九月場所
秋場所(東京)
十一月場所
九州場所(福岡
2015年
(平成27年)
x x x (前相撲) 東序ノ口24枚目
6–1 
東序二段42枚目
6–1 
2016年
(平成28年)
東三段目75枚目
6–1 
東三段目18枚目
3–4 
東三段目33枚目
3–4 
東三段目48枚目
休場
0–0–7
西序二段9枚目
休場
0–0–7
東序二段80枚目
休場
0–0–7
2017年
(平成29年)
西序ノ口14枚目
休場
0–0–7
(前相撲) 西序ノ口9枚目
5–2 
東序二段67枚目
6–1 
東三段目97枚目
休場
0–0–7
西序二段57枚目
休場
0–0–7
2018年
(平成30年)
東序ノ口14枚目
休場
0–0–7
(番付外) (番付外) (前相撲) 西序ノ口31枚目
優勝
7–0 
東序二段15枚目
優勝
7–0 
2019年
(平成31年
/令和元年)
西三段目22枚目
4–3 
西三段目11枚目
2–2–3 
西三段目34枚目
休場
0–0–7
西三段目94枚目
休場
0–0–7
西序二段54枚目
休場
0–0–7
東序ノ口23枚目
優勝
6–1 
2020年
(令和2年)
西序二段41枚目
5–2 
東序二段3枚目
6–1 
感染症拡大
により中止
東三段目42枚目
4–3 
西三段目23枚目
5–2 
西幕下58枚目
4–3 
2021年
(令和3年)
西幕下47枚目
4–3 
東幕下38枚目
5–2 
西幕下22枚目
5–2 
西幕下11枚目
3–4 
西幕下17枚目
3–4 
東幕下25枚目
4–3 
2022年
(令和4年)
西幕下19枚目
4–3 
東幕下16枚目
3–4 
東幕下22枚目
2–5 
西幕下40枚目
3–4 
東幕下48枚目
5–2 
西幕下32枚目
3–4 
2023年
(令和5年)
西幕下42枚目
4–3 
東幕下33枚目
4–3 
東幕下27枚目
1–6 
西幕下59枚目
4–3 
西幕下50枚目
4–3 
東幕下41枚目
3–4 
2024年
(令和6年)
西幕下51枚目
3–4 
西幕下60枚目
6–1 
x x x x
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。    優勝 引退 休場 十両 幕下
三賞=敢闘賞、=殊勲賞、=技能賞     その他:=金星
番付階級幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口
幕内序列横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列)

改名歴[編集]

  • 光内 洸太(みつうち こうた)2015年7月場所 - 2019年9月場所
  • 土佐緑 清太(とさみどり きよた)2019年11月場所 -

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 「名古屋場所全新弟子名鑑」『相撲』2015年8月号、ベースボール・マガジン社、108頁。 
  2. ^ a b c 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2017年12月号、ベースボール・マガジン社、69頁。 
  3. ^ a b c d e 光内が全勝対決制し序ノ口V ケガ治し巻き返し誓う」『日刊スポーツ』、2018年9月21日。2021年5月5日閲覧。
  4. ^ 「相撲部屋聞き書き帖」『相撲』2016年4月号、ベースボール・マガジン社、89頁。 
  5. ^ 「相撲部屋聞き書き帖」『相撲』2017年4月号、ベースボール・マガジン社、86頁。 
  6. ^ a b 貴景勝と同級生の光内が序二段V「すごいことをしたと思う」/九州場所」『SANSPO.COM』、2018年11月25日。2021年5月5日閲覧。
  7. ^ a b c 土佐緑、豊浪、大辻 序ノ口は3人で優勝決定戦に」『日刊スポーツ』、2019年11月22日。2021年5月5日閲覧。
  8. ^ a b 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2018年12月号、ベースボール・マガジン社、69頁。 
  9. ^ a b 元阿武松親方は退職 音羽山が阿武松襲名し部屋継承」『日刊スポーツ』、2019年9月26日。2021年5月5日閲覧。
  10. ^ 栃ノ心は西関脇、豊ノ島、貴源治、栃煌山ら十両降格」『日刊スポーツ』、2019年10月28日。2021年5月5日閲覧。
  11. ^ 東龍十両V、4人決定戦 序二段は北天海が制覇」『SANSPO.COM』、2019年11月24日。2021年5月5日閲覧。
  12. ^ 貴景勝4場所ぶりV支えた友、埼玉栄高同期の付け人2人 毎日の取組後に意見求め5分間の反省会 日刊スポーツ 2023年9月25日4時45分 (2023年9月25日閲覧)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]