国際連合憲章前文

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国際連合憲章 前文(こくさいれんごうけんしょう ぜんぶん  : Charter of the United Nations Preamble)は、国際連合憲章の条文の前にある文章である。前文の最初にある「我ら連合国の人民は」とは、当時においては、連合国共同宣言に署名したアメリカ合衆国イギリスソビエト連邦中華民国をはじめとする51ヶ国の人民のことを指す[1]

国際連合憲章前文
主な内容 基本的人権
人間の尊厳
男女同権
主権平等
国際平和
共同の利益
関連条約 国際連合憲章
条文リンク https://www.unic.or.jp/info/un/charter/text_japanese/
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概要[編集]

この前文は、第一次世界大戦第二次世界大戦の惨禍から将来の世代を救う事、基本的人権等の確認、当時の連合国の各政府代表がサンフランシスコ市で会合して、国際連合憲章への同意と、国際連合の創設について宣言する内容を主とする[2]

内容[編集]

以下は、国際連合憲章の前文内容である。

前文

われら連合国の人民は、

われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小各国の同権とに関する信念をあらためて確認し、正義と条約その他の国際法の源泉から生ずる義務の尊重とを維持することができる条件を確立し、一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進すること並びに、このために、寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互に平和に生活し、国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせ、共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の設定によって確保し、すべての人民の経済的及び社会的発達を促進するために国際機構を用いることを決意して、これらの目的を達成するために、われらの努力を結集することに決定した。

よって、われらの各自の政府は、サン・フランシスコ市に会合し、全権委任状を示してそれが良好妥当であると認められた代表者を通じて、この国際連合憲章に同意したので、ここに国際連合という国際機構を設ける。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 国連加盟国加盟年順序”. 国連広報センター. 2022年8月21日閲覧。
  2. ^ 国連憲章テキスト”. 国連広報センター. 2022年8月21日閲覧。