国際図書館連盟
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設立 | 1927年 |
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種類 | 国際NGO |
所在地 | |
会長 | Vicki McDonald[1] |
事務総長 | Sharon Memis[2] |
ウェブサイト |
www |
国際図書館連盟(こくさいとしょかんれんめい、英語: International Federation of Library Associations and Institutions)は、図書館の国際組織。略称はIFLA。
概要
[編集]1927年、スコットランドのエディンバラで設立。14の欧州各国とアメリカが最初の加盟だった。1929年にイタリアのローマで最初の総会が行われた。
1930年代になると欧米のほかに中国(中華民国)、インド、日本、メキシコ、フィリピンなども加盟するようになり、現在は160カ国・1600団体が加盟している。本部はオランダのデン・ハーグにある。IFLAは、毎年開催されるIFLA世界図書館および情報会議(年次大会〈World Library and Information Congress〉)を後援し、社会的、教育的、文化的、民主的、および経済的エンパワーメントのための情報、アイデア、想像力への普遍的かつ公平なアクセスを促進している。1986年(昭和61年)の年次大会は東京で開催された[3]。
文化財保護を目的とした非政府組織であるブルーシールド国際委員会の構成団体でもある。
IFLAが実施しているプロジェクト
[編集]- Action for Development through Libraries Programme (ALP)
- Committee on Copyright and other Legal Matters (CLM)
- Committee on Free Access to Information and Freedom of Expression (FAIFE)
- Strategic Programme on Preservation and Conservation (PAC)
- IFLA Trend report[4]: 世界的に情報環境が変貌するなかで、最近の図書館や情報サービス機関の変化について情報へのアクセス、教育、プライバシー、デジタル時代での関係の構築、デジタル技術変革などさまざまな視点から毎年分析を行い、地域ごとに整理した報告書[5]。IFLAトレンド・リポート。
- IFLA WLIC (World Library and Information Congress:世界図書館情報会議): IFLAの開催する国際カンファレンス。
年次大会 情報技術分科会のテーマ
[編集]IFLAの年次大会では40以上のさまざまな分野の分科会が開催されており、時代によりそのテーマは大きく変化している[6][7]。以下には情報技術分科会の年度別テーマを掲げる[8]。
年次 | 開催国 | 分科会のテーマ | 発表件数 |
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1993 | スペイン | コネクティビティ | 3件 |
1994 | キューバ | 新しいコミュニケーション手段の利用 : 社会科学における | 3件 |
1995 | トルコ | 電子出版 : 技術と利用 図書館の中での利用 | 4件 |
1996 | 中国 | デジタルライブラリ、技術そして組織へのインパクト | 4件 |
1997 | デンマーク | Z39.50 : 公開ネットワーク環境での情報検索 | 3件 |
1998 | オランダ | デジタルライブラリ | 4件 |
1999 | タイ | デジタル情報へのグローバルアクセスの向上 | 3件 |
2000 | イスラエル | 図書館自動化システムからデジタルライブラリへ | 3件 |
2001 | 米国 | 知識時代における図書館のための新情報・通信技術 | 3件 |
2002 | 英国 | 図書館の問題解決のための技術 | 4件 |
2003 | ドイツ | 図書館サービスのための無線技術・RFIDの利用 | 4件 |
2004 | アルゼンチン | e-図書館サービス間の認証 | 3件 |
2005 | ノルウェー | コース管理システムと図書館管理システム : 相互運用性 | 4件 |
2006 | 韓国 | 新アクセス技術 | 4件 |
2007 | 南アフリカ | 図書館のための「セコンドライフ(仮想オンラインサービス)」: 利用者の望むことを提供しよう | 4件 |
2008 | カナダ | グローバルライブラリーへのアクセス拡充 | 4件 |
2009 | イタリア | 新たなリポジトリ : アーキテクチャの相互利用性とデータ交換 | 4件 |
2010 | スウェーデン | 図書館とセマンティクウェブ | 6件 |
2011 | プエルトリコ | e-法律情報デポジット-12 : デジタルキュレーションの教育-6 | 18件 |
2012 | フィンランド | デジタル災害における継続性 : デジタルライブラリーのための災害対策計画と回復 | 6件 |
2013 | シンガポール | オープンソースから生じる議題の解決 | 1件 |
2014 | フランス | 図書館のためのクラウドサービス - 安全性、セキュリティ、フレキシビリティ | 5件 |
2015 | 南アフリカ | 複数機関による共同運用のための技術 : 集積。共有そして共同 | 6件 |
2016 | 米国 | オープンデータと技術環境における市民のためのスキルと知識 | 4件 |
脚注
[編集]- ^ “IFLA President”. IFLA. 30 August 2023時点のオリジナルよりアーカイブ。30 August 2023閲覧。
- ^ “Letter from the President: Welcoming IFLA's new Secretary General, Sharon Memis”. IFLA. 30 August 2023閲覧。
- ^ 日本図書館協会の歴史|JLAについて - 日本図書館協会ウェブサイト、2020年2月6日閲覧。
- ^ “IFLA Trend report” (英語). IFLA. 2021年10月26日閲覧。
- ^ 長塚隆 2018, p. 13.
- ^ 長塚隆 2018, pp. 14–19, 「1.1 地域住民の要望の変化」.
- ^ 長塚・神門 2006.
- ^ 長塚隆 2018, p. 14, 表1・1 情報技術分科会のテーマの変遷.
参考文献
[編集]- 長塚隆『挑戦する公共図書館 : デジタル化が加速する世界の図書館とこれからの日本』日外アソシエーツ、2018年。ISBN 978-4-8169-2747-8。
- 長塚隆、神門典子「デジタルコンテンツ時代の図書館 : 国際図書館連盟(IFLA)年次大会テーマの変遷から」『情報管理』第49巻第9号、国立研究開発法人科学技術振興機構、2006年、489-498頁、CRID 1390282680451405056、doi:10.1241/johokanri.49.489。
関連項目
[編集]- 図書館
- 国際標準書誌記述(ISBD)
- 書誌レコードの機能要件(FRBR)
- IFLA図書館参照モデル(IFLA LRM)
- 国際連合教育科学文化機関(UNESCO)
- 国際出版連合(IPA)