国鉄セムフ1000形貨車

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国鉄セムフ1000形貨車
基本情報
車種 石炭緩急車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
製造所 日立製作所若松工場
製造年 1940年昭和15年) - 1941年(昭和16年)
製造数 135両
消滅 1956年(昭和31年)
主要諸元
車体色
専用種別 石炭
軌間 1,067 mm
全長 6,400 mm
全幅 2,540 mm
全高 2,940 mm
荷重 15 t
実容積 18.5 m3
自重 8.8 t - 10.0 t
換算両数 積車 2.4
換算両数 空車 1.0
走り装置 一段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 3,700 mm
最高速度 65 km/h
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国鉄セムフ1000形貨車(こくてつセムフ1000がたかしゃ)は、かつて、日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した15 t積の石炭緩急車である。

概要[編集]

セムフ1000形は、1940年昭和15年)から1941年(昭和16年)にかけて135両(セムフ1000 - セムフ1134)が製造された15 t積み石炭緩急車である。製作は日立製作所若松工場の2か所にて行われ、落成後は全車門司鉄道局へ配置された(後に少数の車両が四国へ移動した)。準戦時型の石炭車として開発され、全鋼式、底開き式である。同時期に製作されたセム6000形に準じた構造を採用して底扉開閉機構の簡素化、自重の軽量化が図られている。底扉開閉機構の簡素化は、レバー式を採用した結果、底扉の開閉方向が線路に対して直角方向になった。自重の軽量化は、台わくを従来の溝形鋼から山形鋼の組み合わせに変更した。しかし無理があったと見え、後に改造を受けている。端的に言えばセム6000形に車掌室を設けた車両であるが、セム6000形に対して全長が100 mmしか延長されなかった。このため、車掌室は長さ0.6 m、高さ1.8 mに丸腰掛1個の最低限の設備であった。

昭和28年度に行われた貨車整備工事により、20両が台わくの改造が行われた。

昭和30年度より昭和31年度にかけて行われた貨車整備工事により、昭和30年度には30両、昭和31年度には67両の合計97両がセフ1形に改造され、本形式を離れた。この結果、当時の残存車の全車両が改造され、1956年(昭和31年)度に形式消滅となった。

車体塗色は、寸法関係は全長は6,400 mm、全幅は2,540 mm、全高は2,940 mm、自重は8.8 t - 10.0 t、換算両数は積車2.4、空車1.0であった。

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 貨車技術発達史編纂委員会『日本の貨車-技術発達史-』(初版)日本鉄道車輌工業会、2008年3月1日。 

関連項目[編集]