回復術士のやり直し

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回復術士のやり直し
〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜
ジャンル ファンタジー
小説
著者 月夜涙
イラスト しおこんぶ
出版社 KADOKAWA
掲載サイト 小説家になろう
レーベル 角川スニーカー文庫
連載期間 2016年12月29日 -
刊行期間 2017年6月30日 -
巻数 既刊6巻(2019年7月1日現在)
漫画
原作・原案など (原作)月夜涙
(キャラクター原案)しおこんぶ
作画 羽賀ソウケン
出版社 KADOKAWA
掲載サイト ヤングエースUP
レーベル 角川コミックス・エース
発表期間 2017年10月24日 -
巻数 既刊4巻(2019年7月4日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画
ポータル 文学漫画

回復術士のやり直し』(かいふくじゅつしのやりなおし)は、月夜涙による日本小説。サブタイトルは「〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜」。WEB小説サイト「小説家になろう」に掲載され、単行本がKADOKAWA角川スニーカー文庫より刊行されている。イラストしおこんぶ。2018年7月時点でシリーズ累計65万部。

ヤングエース』(KADOKAWA)の増刊誌であるWeb無料漫画雑誌『ヤングエースUP』にて漫画版が連載されてWebサイト、 ヤングエースUPにて漫画版が連載開始、紙媒体でコミックスも刊行された。作画は羽賀ソウケン

概要[編集]

残酷描写や異常性癖の描写が多い読み手を選ぶ作品だが、「なろう」では日間、週間、月間ランキングにて1位を獲得[1]している。

また月夜涙作品では珍しく、物語開始後しばらく狐耳キャラが登場しなかった(ただし氷狼族の娘は登場する)。その理由として作者は「好きなキツネ耳少女に酷い事をさせられない」と語っていた[2]。第四章でグレンが登場した。

あらすじ[編集]

裕福でない環境に生まれながらも穏やかな日々を送っていた少年・ケヤルは勇者に憧れるごく普通の少年だったが、ジオラル王国の第一王女にして【術】の勇者でもあるフレア・アールグランデ・ジオラルに【癒】の勇者である事実を明かされ、村の人たちに応援されて勇者の一人となり、輝かしい旅立ちを迎えた。

しかし、その先に待っていたのは、地獄そのものとしか言いようのない悪夢の日々であった。ケヤルの【回復】は、対象者の痛みや恐怖といった経験をケヤル自身が受けなければならないという致命的な欠点を持っていたうえ、表向きは清楚に振る舞いながらも本性は残忍非道かつ加虐趣味と支配欲の塊であったフレアからは、回復専門の道具としてしか扱われないだけでなく薬漬けにされ、日常的に虐待も同然の仕打ちに遭う。それに嫉妬した【剣】の勇者であるブレイドからも鬱憤晴らしで暴力を振るわれ続け、少年に欲情する変質者である【砲】の勇者のブレットからは暴力だけでなく性欲の捌け口にまでされたことにより、心身共にズタズタにされたケヤルの心は壊れ、廃人同然の身となってしまう。

だが、魔王イヴ・リースを征伐する決戦の際にケヤルは突如フレアたちへの反逆に出る。実はケヤルは、薬漬けの果てに【薬物耐性】というスキルを後天的に獲得したことによって正気を取り戻しており、フレアたちを出し抜いて「賢者の石」を手に入れるため、廃人のふりをしていたのである。

負傷していたブレイドやブレットはケヤルに見捨てられ、魔族によって嬲り殺しにされる。そして、今までの「回復」を通じて数多の勇士たちの経験や能力を得ていたケヤルは超人的な身体能力も獲得したうえ、自らの「回復」の本質が「再生」ではなく「変化」である事実にも気付いたことにより、【模倣】・【改良】・【改悪】・【略奪】といった派生能力も会得していた。

自らの手で魔王を倒したケヤルは、賢者の石による世界征服を目論むフレアの真意に気付いており、彼女からの引き渡しの要求を拒否すると、自らの【回復】と賢者の石の両方の力を使って【時間逆行】を発動する。世界を自らが旅立つ4年前に巻き戻し、前世の記憶を元に人生のやり直しと自らを虐げた勇者たちに復讐して自らの幸せを掴み取るべく、新たな旅立ちに出る。

登場人物[編集]

声はドラマCDのもの。

ケヤルガ一行[編集]

ケヤル / ケヤルガ[注 1]
声 - 保住有哉
本作の主人公で【癒】の勇者。クラスは回復術士。物語冒頭では、回復要員のため武器は持たされず、薬漬けにされたり、暴力の捌け口にされる等、奴隷の様な扱いをされていた。賢者の石により時間を巻き戻し、自分が受けた境遇への復讐を誓う。
とある大きな村で育ち、子供の頃に両親を亡くして以来、遺されたリンゴ農園を一人で経営してきた。本来は純粋で心優しい性格を持つ可愛らしい少年であったのだが、一周目の世界の時に散々な仕打ちを受け、人間の醜いエゴを嫌という程思い知らされてきた事から、理性のタガが外れてしまうまでに人格が豹変しており、敵と見なした相手には一切の情け容赦をしない冷酷な人物となって、特に復讐の対象には死よりも残酷な仕打ちを与えようとする事さえある。自らは正義感の強い紳士を気取りながらも「正義をふりかざす奴にロクなのはいない」と発言するなどの自己矛盾もかかえ、しかもそれに自分でも気づいていない。
「一周目の復讐対象であっても、二周目で自分や自分の大切なものに危害を加えない限り手は出さない」という一定の線引きをしているが、物語が進むにつれ復讐行為自体に対する依存症のような状態に陥り、「相手を挑発しわざと暴力や侮辱を受けることで復讐対象に仕立て上げる」「相手が元々滅ぼそうとしていた町にあえて友人を作る」などの本末転倒を引き起こしている。
世界を【回復】させた直後は自身も記憶を失っていた[注 2]が、わずかに残っていた記憶から星の精霊が降臨する湖に辿り着き、全てを見通す目・翡翠眼を手に入れた。その際、ジオラル王国から道具のように扱われていた一周目の記憶が蘇り、その知識を元に今度は自分の未来を奪った者達に復讐し、復讐を終えた後には幸せな未来を掴むべく行動を開始する。
二周目でフレアに復讐を遂げ城を脱出した後、青年に姿を変えクラスを錬金術師と自称しケヤルガという偽名を使う。
能力は普通の回復魔法の他、対象を正常な状態に巻き戻す【回復】、その【回復】から派生した、相手の技能をコピーする【模倣】、相手の能力や記憶を奪う【略奪】、対象の肉体や能力を望んだ形にする【改良】、壊れた形に癒す【改悪】など(いずれも作中でのルビは「ヒール」)。その他、【模倣】で得た様々な技能を必要に応じて使い分ける。
【神装宝具】神甲ゲオルギウス
【剣】の勇者ブレイドから奪った神装宝具。精緻な紋章が刻まれた銀の手甲。宝石があしらわれ、前方にスリットが開いている。
自然界の魔力を取り込み体を覆い防御できる。さらに使用者の魔力を消費して負傷などを自動的に回復する機能と、本来相手に触れなければ使えない【改悪】を前方約1メートルまで飛ばせる機能がついている。
初登場の第三章では「神甲ゲオルギウス」と名乗っていたが、第五章では「神ゲオルギウス」と呼ばれている。
フレア・アールグランデ・ジオラル / フレイア
声 - 渋谷彩乃
【術】の勇者で、ジオラル王国第一王女。クラスは魔術師。桃色の長い髪と瞳を持つ。
表向きは聖母のような優しい笑顔を見せるカリスマあふれる美少女だが、内面は全てを見下すサディスト。
勇者の力により4つの属性の攻撃魔術や人間の限界とされる第五階位魔術を凌駕する魔術を使いこなすことができる。また自分以外の勇者の誕生・居場所を察知するのも【術】の勇者の能力だとされている。
クレハを【回復】した反動で倒れたケヤルをすぐに見切り、周りの人間にケヤルを【回復】を使わせるためだけの奴隷にするように命じ、自身もケヤルに暴力を振るった。それによってケヤルの恨みを買い、【模倣】と【改良】により大幅に力を高めたケヤルに復讐される。
復讐の最後、ケヤルの【改良】で記憶と容姿を改竄されケヤルガの従者・フレイアとなり、行動を共にする。
ラナリッタやブラニッカでは、ケヤルガの作戦で顔を元に戻し人々にジオラル王国の闇を説明している。
【神装宝具】神杖ヴァナルガンド
一周目でフレアが所持・使用していた神装宝具。世界樹の枝を削り出して作られた。二周目では【槍】の勇者が使っていた神装宝具をケヤルガが奪い、フレイアに与えている。
一般的な魔術用の杖が得意属性と不得意属性を持つのに対し、ヴァナルガンドは全ての属性の魔法の威力・精度を向上させられる。魔力収集力や演算能力も高く、更に膨大な魔力を溜め込む能力を持ち、自らの限界を超えた魔術を発動したり、他者の魔力を溜め込ませることで自分では扱えない魔術も使用可能になる。
セツナ
声 - 石上静香
亜人の一種・氷狼族の少女。
氷狼族の村では幼い頃は戦いの天才と称えられていたが、元々のレベル上限が7と致命的に低かったためすぐに同年代の子供に追いつかれ、落伍者の烙印を押されながらも訓練を繰り返していた。
仲間の氷狼族3人と共に人間に捕らえられ、奴隷としてラナリッタで売られていたところを、その人間への憎しみを見込んだケヤルガに買い取られる。ケヤルガのレベル上限突破(他)のスキルで力を高め、ケヤルガとフレイアの力添えもあって氷狼族の村を襲おうとしていたジオラル王国の兵達を始末した。
その後、ケヤルガに自身の真の名を明かし本当の意味でケヤルガの所得物になった。ケヤルガの能力でレベル上限を引き上げられ、更なる戦闘経験を積み、その強さは勇者に匹敵するまでとなる。またフレイア、イヴの身体能力向上のためにケヤルガの命令で教官を務めている。
精霊魔術(氷)と狼人格闘術のスキルを持ち、戦闘の際は巨大な氷で形成された爪を両手に纏い敵を引き裂く。後にケヤルガが伝説の金属「神の涙」から作り上げた爪状の武器を与えられ、氷の硬度では対処できないほどの守備力を持つ敵とも戦えるようになった。
クレハ・クライレット
声 - 相川奈都姫
剣の名門・クライレット家現当主を務める、銀色の長い髪を持つ美少女。
地上最強の【剣聖】のクラスを得ており、剣の技量においては【剣】の勇者を上回る。正義感が強く、ジオラル王国の民と平和のために剣を振るうことを誇りとしている。ケヤルが世界で最初に【回復】した相手。【砲】の勇者ブレットは父の友人にあたり、子供の頃から懐いていた。
氷狼族の村の件でクライレット流剣術を悪用した容疑で、ラナリッタの町でケヤルガと対峙。ジオラル王国の闇を【改良】で見せつけられ、更にフレアのふりをしたフレイアからそれが事実であると聞かされてショックを受け、心の隙に恋愛感情を植え付けられてケヤルガの恋人となる。
ケヤルガのスパイとして王国に留まっていたが、ブレットから託された手紙と資料を手にケヤルガと合流。資料の情報とケヤルガの手助けを得て、ブレイドに代わる【剣】の勇者として覚醒した。
ノルン・クラタリッサ・ジオラル / エレン
声 - 津田美波
ジオラル王国第二王女でフレアの妹。常識を超えた知能の持ち主。
ジオラル王国軍の軍師として合理的に勝つための策を常に考えているが、その方針は味方の感情を一切考慮に入れず、自分自身を含むすべてを駒として扱う冷酷なもので、フレアのトラウマとして刻まれている。
勇者の力を持つフレアに劣等感を抱いている一方で、フレアに認めてもらいたい一心で努力を重ね軍神と呼ばれるほどの頭脳を手に入れた。
ジオラル王国の尊厳を傷つけずにケヤルの故郷を襲うための策をレナードらに与え、ブラニッカで出来た親友・カルマンが殺される原因を作ったとして、フレア同様にケヤルに復讐され記憶と容姿を書き換えられケヤルガの妹・エレンとなり、ケヤルガと行動を共にすることになった。
エレンになった後に、自らの正体がノルン姫だと知るも受け入れる。
イヴ・リース
声 - 高森奈津美
黒翼族の魔族。一周目では魔王として現れたが、二周目では魔王候補。
現魔王の迫害を受ける黒翼族の救済をするため、魔王になる旅をしていたところでケヤルガらと出会う。
当初は戦闘技術を学んでいなかったため、その身に宿る素質を持て余していたがケヤルガらの指導を受け才能を開花させ、神鳥カラドリウスの試練を乗り超える。
試練を終えた後、魔王の軍勢に黒翼族の集落を襲撃される。カラドリウスの力を借りて魔王の軍勢を壊滅させたため、黒翼族の全滅は免れたが大切な人を失った思いを背負い、最短で魔王になる決意をする。
その後、ケヤルガとの純愛を経て、恋人になる。
初めて会った時は黒髪だったが、カラドリウスの力を借りた際に生命力を削られ、その影響で髪の色素を失ったため銀髪となっている。
グレン
声 - 尾崎由香
ケヤルガが育てた「神鳥の卵」から孵った神獣。赤味がかった黄金色の子ギツネの姿と、狐耳と尻尾が生えた13歳前後の少女、二つの姿を持つ。
ケヤルやフレアの影響を受け、二面性が極めて強い性格となっている。内面は腹黒く計算高く、もふもふと愛くるしいキツネの姿を利用して媚びを売り、女性陣から可愛がられている。語尾に「の」「なの」をつける癖がある。キツネの姿で丸まって寝る「きつ寝」と、おいしい肉が大好き。
神獣だけあってその強さはすさまじく、素質は勇者どころか魔王候補のイヴさえ上回る。炎魔術の進化系である煉獄魔術や変化の術を操る。親であるケヤルガ以外からの束縛や状態異常を無効化する。更に「黒い力」を討ち滅ぼす「浄化の炎」も扱え、黒い騎士や黒い化け物との戦いで大きく貢献している。
紅蓮の炎のイメージから、ケヤルガによって命名された。

勇者[編集]

ブレイド
【剣】の勇者。
金髪碧眼の引き締まった体を持つキザで派手好きな男装の麗人[注 3]。一人称は「僕」。フレアを慕うレズビアンだが、同時に男に対しては常軌を逸した暴力を行い愉悦に浸るサディストでもある。フレア以外にも目に留まった女性をかどわかしては食い散らかしている。
二周目の世界では、ノルンに同行する形でケヤル達のいたブラニッカへと訪れ、そこで街の女達を漁っている。ケヤルガ自らが女装した女性「ケヤーラ[注 4]」にたぶらかされ、ラグナロクを手放してしまった隙に毒を打ち込まれ、ケヤルガが用意した男達に貪り喰われるという凄惨な最後を迎えた。
【神装宝具】神剣ラグナロク
ブレイドが所持・使用している神装宝具。派手な装飾に宝石があしらわれた両手剣。二周目でケヤルガに奪われる。
使用し続けても傷むことなく切れ味を保ち続け、概念としての斬撃を可能とする。さらに持ち主の身体能力を向上させ、不浄を癒す能力を持つ。毒なども打ち消せる模様。
ブレット
【砲】の勇者。
スキンヘッド[注 5]に髭面、黒い肌を持つ筋肉隆々とした大男。少年趣味のゲイで、ケヤルに一目惚れし、自らの歪んだ支配欲を押し付け性欲の捌け口にしていたサイコパスである。
普段は神父として活動しており、自身が経営する教会に身寄りのない少年達を住まわせているが、その少年達はブレットの性欲の捌け口になるよう洗脳している。更には、「少年が大人に成長するのは許せない」として教会から独り立ちしようとする少年を殺し、その肉体をコレクションとして保存している。一部の少年はジオラル王国諜報部に所属させ、諜報部を影から操っていた。
勇者としてはベテランであり、更に諜報部に長期間在籍していた経験もあって情報戦にも秀で、用心深さも併せ持つ。搦め手などの幾重もの罠を張り巡らせるのが得意。ケヤルはブレットを復讐対象であると同時に、その思慮深さから師でもあると見做している。
二周目の世界では、黒い力に魅入られたジオラル国王プロームによって黒い騎士にされてしまったが、その間際に自我を残す方法を見つける。魔王ハクオウが倒れた際に賢者の石を奪取し、己に植え付けられた「黒い力」を賢者の石の力で制御し、グランツバッハ帝国に身を寄せたと見せかけてその実帝国中枢を蚕食し、神皇帝を名乗って世界中に宣戦布告を出す。
【神装宝具】神砲タスラム
ブレイドが所持・使用している神装宝具。武骨だが機能美に満ちた白銀の大筒
魔力を弾丸として発射でき、その射程距離は400メートルを超え、全勇者の中で最長とされる。その本体は拳銃であり、大筒としての姿はオプションパーツをかぶせたものに過ぎないが、ブレットはこの事実を切り札として、仲間達やプロームにすら隠し通している。
その他の勇者
ジオラル王国の勇者は、上記の2名にケヤルとフレアを加えた4名のみだが、他国では【斧】【銃】【槍】の勇者が活躍している。10人存在するはずの勇者のうち残り3名は未だ見つかっていない。

ジオラル王国[編集]

プローム・ジオラル
ジオラル王国国王。白いひげを生やした初老の男性。
レベル41。合計素質値は500近く、更に魔法騎士という優遇クラスにより物理と魔法の両方を扱い、勇者に匹敵する強さを持つ。ただし種族表記が「人間(?)」となっており、人間を辞めた存在であることが示唆されている。
「黒い力」に呑まれ、魔族対人間の戦争を始めた元凶。娘であるフレアやノルンさえ駒扱いする冷酷さを見せる。魔王の心臓である賢者の石を用いた禁呪により、世界全てを支配する野望を抱く。
レナード
近衛騎士隊長。フレアには信用されていたが、自身はフレアに対して行き過ぎた支配欲と独占欲を抱いており、彼女を組み伏せて強姦する妄想をしていた。
ケヤルがフレアに復讐する際、容姿をケヤルそっくりに【改良】されたことで王国から逃亡未遂の罰をケヤルに代わって受ける。
それによってケヤルを激しく憎み、その憎しみをプロームに買われ汚名返上のチャンスを手にする。
ケヤルをおびき寄せるために、ケヤルの故郷を襲い各地で村人の公開処刑を執行しようとする。
アンナを自殺に追い込んだことと故郷を破壊したことでケヤルの怒りを買い、ケヤルが実行したアンナと同等以上の絶望と苦痛を味わせる復讐により死亡した。
トリスト・オルガン
ジオラル王国内でも3本の指に入る実力者・三英傑の1人で【鷹眼】の二つ名を持つ壮年の男性。
弓矢と暗器の名手。眼も特別製で服の下の筋肉の僅かな動きさえも見逃さないほどである。
ジオラル王国のブラニッカ殲滅作戦の際にノルンの護衛を務めていたが、神甲ゲオルギウスで射程が伸びたケヤルガの【改悪】を食らい死亡した。

その他の人物[編集]

アンナ
ケヤルが育った村での親代わり。ジオラル王国軍に村が襲撃された際にレナードに襲われ自殺に追い込まれた。
カルマン
ブラニッカの町で出会った魔族の商人。ノルンの策略によって犠牲になった。
神鳥カラドリウス
黒翼族が唯一使役できる魔物。5メートルを超える体躯を誇る白い鷹のような姿。頭部には王冠のような金色の羽を頂いている。
天高くより毒の雪を降らせ、病をまき散らし、蔓延したところでその病を食べる。1秒ごとに毒の性質が変化するため抗体を作ることもできない。町一つを容易く滅ぼせる死病の神鳥と恐れ崇められている。
使役するには、神鳥の試練を乗り越えねばならずその力を借りるには体力と魔力の他、生命力を差し出さなければならない。
神鳥の試練を越えたイヴと契約を結び、共に挑んだケヤルガには未来を見る目・刻視眼を左目に与えた。
ラピス
星兎族の族長の娘で魔王候補。魔王軍から受け取った薬と偽った毒で重い病気を患っていたが、ケアルガの【回復】で少しずつ体調を直していく。
病気を治したケアルガを白馬の王子様のように惚れている。

用語[編集]

勇者
世界に10人までしか存在できないとされるクラス。【癒】・【術】・【剣】といった能力に応じた二つ名が与えられることが通例になっている。
普通の生物と違い、レベル上限がないため研鑽を重ねることでどこまでも強くなれる。
既存のクラスを発展させる力もあり、回復魔法しか使えない回復術士のクラスを持つケヤルが【模倣】や【改良】といった力を手に入れたのもその為である。
また、勇者の専用スキルとして 上記のレベル上限突破(自)の他に自身とパーティがモンスターなどから得た経験値が倍加する経験値上昇と魔力を込めた体液を与えることで他者のレベル上限を一定確率で上げるレベル上限突破(他)が存在する。
ちなみにレベル上限突破(他)が使えるのは男の勇者のみである。
ヒール(拡大解釈)
作中でケヤルが使用する能力。
【回復】は文字通り対象の怪我や状態異常を回復させる能力。通常の自然治癒能力を活性化させる回復魔法では治せない四肢の欠損なども治せるが、完全な治療のために対象者の記憶や経験が全て頭に流れ込むという副作用があり、強靭な精神力が無ければ自我が崩壊してしまう。また自らへ使用しようとしても、回復による肉体の変化から術にブレができ失敗してしまうが、熟練すればそのブレを計算に入れて術を使うことで成功させられる。当初ケヤルは副作用のせいでこの力の使用を拒否していたが、そのせいで奴隷のような扱いを受けた。強靭な自我を獲得してからは副作用を逆に利用して、相手の持つ情報を覗き見る際にも使用している。
【模倣】は対象の技能をコピーする。【回復】の副作用を逆利用したもので、この力でケヤルは剣術や錬金魔術などを得た。ただし、本来の持ち主の肉体と自らの肉体との差異から、オリジナルよりも技能のレベルが下がってしまい、対象の独自の技能はコピー自体できないこともある。
【奪取】は【回復】の際に開く魔術的なパスを利用し、対象の経験値や魔力を奪い取る。経験値を奪う場合、既にレベルアップに使用され肉体に馴染んだ分に対しては無効で、次のレベルアップのために蓄積されている分だけが対象となる。
【改良】は対象を「ケヤルが望む形」に回復することで、自他の容姿や能力、記憶を自由に書き換える。各種素質値(パラメーター)の割り振りも変更できるが、自身の肉体にしか使えない上に素質値の合計は変更できない。また、割り振りをする際に能力を一定ラインより下げることはできない。
【改悪】は【改良】の更なる応用。対象の肉体を壊れるように改竄する。血管の繋ぎ方をめちゃくちゃにしたり、細胞の分裂を強制的に引き起こして肉体が破裂するようにする、脊髄を切って相手を植物状態にするなどケヤルの必殺の一撃だが、改変する事象が大きいほど魔力の消耗が激しくなる。また、射程が短く基本的に肉体に手を密着させなければ発動できない。
ジオラル王国
人間の居住区の最南端に位置する最大の国力を持つ王国。
魔族の支配領域がすぐ近くにある為、それを理由に各国から支援を受けており魔族から人類を守る盾の役を担っている。
というのは表向きで、実際は魔族との戦争も魔王から賢者の石を奪い世界征服を成し遂げるためにジオラル王国から仕掛けたものである。また、その土地も先住民だった亜人から無理矢理強奪した物であり、この国において亜人に人権はない。
各国から得た支援を食い物にしている影響か、軍の兵士や城の関係者は他者への略奪に抵抗はなく、国の意向に逆らう者や宗教などの不穏分子は容赦なく始末する。
ケヤルは、フレアのような他人の痛みを感じないクズを生み出す元凶となっているこの国を自身の復讐の過程でリセットしようと考えている。
亜人
人間のような肉体と獣の耳や尻尾、身体能力など獣の特徴を併せ持つ人種。
能力そのものは普通の人間より高いが、レベル上限が平均的に低く人間側には亜人を意のままに操る契約魔術があるため、現在は人間の方が立場が上である。
ジオラル王国には金策として亜人を捕まえて奴隷として売り捌くための軍もいる。
真の名
人間以外の全ての生物に存在する魂に刻まれた本当の名前。
これを本人の口から自白させたうえで契約魔術を発動することで、契約魔術を発動した者は契約した者を意のままに操ることが可能になる。
神装宝具
神装武具、神造武具とも。勇者のみが扱うことができる武器。
契約前は赤い宝玉の形をしている。そこに勇者の力を持つ者が素手で触れることで、勇者の望みや力を汲み取り勇者の能力を最大限発揮できる武器へと形を変える。
契約してしまうと、対象の者が死ぬまで形を変えることができなくなる。
賢者の石
魔王となった魔族の心臓から得られる赤い宝石。
あらゆる魔術の力を極限まで高める能力があり、ジオラル王国はこれを使って世界征服を企んでいた。
一周目の世界では、ケヤルがこれを媒介にして【回復】を発動し世界そのものをケヤルが勇者として覚醒する直前まで巻き戻した。
黒い力
この世界の外側に属するとされる邪悪な力。魔王になった者に憑き、力の源になると共にその精神を蝕み邪悪なものにしてしまう。人間や動物に植え付けると、常識外の再生力を持つ「黒い騎士」に変化する。
ジオラル王国国王プロームはこの力に飲まれ、魔族と人類との戦争を引き起こした。【砲】の勇者ブレットは賢者の石によって制御することに成功し、黒い騎士を上回る「黒い化け物」を作り出している。
この力を植え付けられた者は、能力が大幅に増し自我を奪われ、植え付けた者の命令を遂行する人形と化す。基本的に不死であり、対処法は、氷魔法で全身の身動きを封じるか【改悪】で手足を使えない姿に治すしかないが、本当の意味で殺すことはできない。グレンが持つ浄化の炎やそれを利用した攻撃ならば、再生することなく殺すことができる。

書誌情報[編集]

小説版[編集]

小説家になろうで連載中。

  1. 2017年6月30日発売、ISBN 978-4-04-105680-6
  2. 2017年12月1日発売、ISBN 978-4-04-105681-3
  3. 2018年4月1日発売、ISBN 978-4-04-106524-2
  4. 2018年9月1日発売、ISBN 978-4-04-106521-1
  5. 2019年2月1日発売、ISBN 978-4-04-107559-3
  6. 2019年7月1日発売、ISBN 978-4-04-107560-9

漫画版[編集]

ヤングエースUP』で連載中。

  1. 2018年3月31日 ISBN 978-4-04-106838-0
  2. 2018年9月4日 ISBN 978-4-04-107292-9
  3. 2019年2月4日 ISBN 978-4-04-107730-6
  4. 2019年7月4日 ISBN 978-4-04-108358-1

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 「小説家になろう」版ではケアル/ケアルガ。
  2. ^ 漫画版ではすべての記憶を保ったままの時間遡行に成功している。
  3. ^ 「小説家になろう」版第一章プロローグでは美青年とされていたが、後に男装の麗人とされた。
  4. ^ 「小説家になろう」版ではケアルラ。
  5. ^ 「小説家になろう」版第一章プロローグでは茶髪黒目とされていたが、後にスキンヘッドとされた。

出典[編集]

  1. ^ 回復術士のやり直し 〜即死魔法とスキルコピーの超越ヒール〜”. ComicWalker. 2018年5月27日閲覧。
  2. ^ 月夜涙 (2017年1月16日). “【謝罪】新作、回復術士のやり直しについて【土下座】”. 小説家になろう. 2018年5月24日閲覧。

外部リンク[編集]