和歌山トライアンズ
和歌山トライアンズ WAKAYAMA TRIANS |
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創設年 | 2013年 | ||
本拠地 | 和歌山県 | ||
アリーナ | ノーリツアリーナ和歌山 | ||
収容人数 | 2,000人 | ||
チームカラー | 黄朱 | ||
運営法人 | 一般社団法人プロバスケットボール運営委員会 | ||
代表者 | 小村文宏 永広敏之 |
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公式サイト | 公式サイト | ||
ユニフォーム | |||
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創立者 | 小村文宏 永広敏之 山本良和 |
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団体種類 | 一般社団法人 |
設立 | 2015年2月27日 |
所在地 | 和歌山県和歌山市梅原579-1 ノーリツ鋼機内 |
主要人物 | 小村文宏(代表理事) 永広敏之(同上) |
活動地域 | ![]() |
活動内容 | プロバスケットボールチームの運営他 |
ウェブサイト |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | 640-8550 和歌山県和歌山市梅原579-1 ノーリツ鋼機内 |
設立 | 2013年1月17日 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | プロバスケットボールチームの運営他 |
代表者 | 破産管財人 遠藤桂介[1] |
資本金 | 500万円[2] |
従業員数 | 7名[2] |
関係する人物 | 古川靖章 |
特記事項:和歌山トライアンズ株式会社より商号変更。2015年1月7日事業停止、同年3月24日破産手続開始。 |
和歌山トライアンズ(わかやまトライアンズ、WAKAYAMA TRIANS)は、日本の和歌山県を本拠地として活動する男子バスケットボールクラブである。発足当時はプロチームであったが、後述の経緯により2016年からは社会人クラブとして活動している。
目次
概要[編集]
2012-13シーズン終了をもって活動を休止したパナソニックトライアンズを継承したチームであり、ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)のウエスタンカンファレンスに所属している。フランチャイズズエリアは和歌山県で、同県から初めてトップリーグに参加するプロスポーツチームである。運営法人は和歌山バスケットボール株式会社。
2014-15シーズン途中に運営会社の経営不振や選手への賃金未払い問題などが立て続けに発覚し一時チームが解散寸前に陥ったが、2015年1月14日、和歌山県協会主体に新運営法人を設立すると発表[3]。
活動理念として、地域の人々の生きがい・憧れになること、スポーツ文化育成に貢献すること、和歌山県が全国に誇るコンテンツになること、を掲げ、また活動ビジョンとして、和歌山流アリーナエンタテイメントの確立、バスケットボールやスポーツに"参加する"機会の創出、継続的な安定経営を実現するビジネスモデルの確立、を掲げて活動している。
チーム名[編集]
チーム名・「TRIANS」は「TRI(3つの+AN(~の人)+S(複数形)」の造語で成り立っており、「ファン・地域・チームの一体化」を意味している。パナソニックトライアンズの休部発表後にファンなどから多数の存続署名を集めたことと、掲げていた理念を和歌山で生かしたいなどの理由でパナソニックが使用していたチーム名を引き継いで使用している。
チームカラー[編集]
チームカラーは梅・みかん・柿など県を代表する特産物をイメージした「TRIANS KISYU」(トライアンズ・キシュウ)。ベースは紀州と似た名前の日本画絵具の「黄朱」(きしゅ)。県民に和歌山の誇りと思ってもらえる存在になりたい」という想いが込められている。サブカラーとして黒と白の3色を用いる。
チームブランドマーク[編集]
プライマリーマークは、「TRIANS」が意味する「ファン・地域・チームの一体化」を表現する"三角形"と、ファン同士の繋がり生み出す人の"輪"、そして和歌山県章のモチーフにもなっている、カタカナの"ワ"の形が融合したデザインになっている。またカタカナの"ワ"の文字が浮かび上がるように、「TRIANS KISYU」と白の縁取りを施している。文字にはトライアンズオリジナルフォントを使用し、Nの文字にはチームカラーを施した三角形をデザインしている。
チームキャラクター[編集]
チームキャラクターは子供の精霊・「トライ」と「アン」の2人。トライが兄で背番号は73。アンは妹で背番号は64。デザインはオリックス・バファローズの「バファローズブル・ベル」などを手掛けた幸池重季。
ホームアリーナ[編集]
ノーリツアリーナ和歌山(旧ノーリツ鋼機和歌山本社体育館)をホームアリーナと定め、ホームゲームのほとんどを開催している[4][5]。
ホームアリーナ | ||||
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- | 収容人数 | 13-14 | 14-15 | |
和歌山市内 | ノーリツアリーナ和歌山 | 約2,000人 | 25 | 27 |
和歌山ビッグホエール | 11,500人 | 1 | 0 | |
レギュラーシーズン・ホーム試合数計 | 26 | 27 |
歴史[編集]
設立[編集]
1952年に創設されたパナソニックトライアンズが運営企業であるパナソニックの業績悪化に伴い休部が決定したのを受け、チームを継承するべく「和歌山プロバスケ球団設立準備組織」を設けた上で、2013-14シーズンに発足したナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)会員資格を譲渡された[6]。
2013年2月8日、チーム名称はパナソニックから「トライアンズ」を継承した「和歌山トライアンズ」、運営会社は「和歌山トライアンズ株式会社」と発表した[7][4][8]。代表には千葉ロッテマリーンズ、埼玉西武ライオンズで営業部門のシニアディレクターを務めた古川靖章が就任[8]。パナソニックからは発足から3シーズンにわたって支援金が支給される。
2013-14シーズン[編集]
初代ヘッドコーチに元日本代表ヘッドコーチで、前年度まではbjリーグの島根スサノオマジックを率いたジェリコ・パブリセヴィッチが2年契約で就任した[9]。パナソニックからは7名の移籍が決定した[10]。他に元bjリーグ得点王のマイケル・パーカーやリック・リカート、川村卓也らを補強して初年度シーズンの開幕を迎えた。
レギュラーシーズンを41勝13敗の成績を収め、ウエスタンカンファレンス1位でプレイオフに進出。カンファレンスファイナルでは2位のアイシンシーホース三河と対戦。レギュラーシーズンの対戦で2勝4敗と負け越していたが、2勝1敗でウェスタンカンファレンスを制した。ファイナルではレギュラーシーズン3勝1敗の東芝ブレイブサンダーズ神奈川と対戦したが、GAME1でマイケル・パーカーが負傷、GAME2は後半の猛追も敵わず2点差で敗戦、GAME3はパーカーに加えてリカートも負傷で欠いたため大差で敗北し、通算0勝3敗で敗れて準優勝でシーズンを終えた。
経営面では有料観客動員やスポンサー収入が低迷したため、シーズン終了直後に選手14人の内10名を自由契約、ジェリコHCも解雇、運営会社の古川社長やスタッフも5月末で退職し[11]、6月より運営会社名を和歌山バスケットボールに変更して新経営体制が発足した。発生した赤字はパナソニックの支援金を前倒しして補填する[12]。
2014-15シーズン[編集]
川村、阿部、久保田、パーカーが残留したが、選手は半数以上が入れ替わり、和歌山出身の寺下太基や日本での経験が豊富なポール・ビュートラック、新人のゼーン・ノーレスらが加わった。ヘッドコーチ職は置かず、アソシエイトコーチとして元千葉ジェッツHCのエリック・ガードーが着任した。
開幕の熊本2連戦は連勝したが、3戦目より川村が故障で欠場。さらに11月にパーカーが退団と昨季の主力をほぼ失い下位に低迷。11月30日の試合をもってガードーが退団し、アシスタントコーチの石橋貴俊がヘッドコーチに就任した。
2015年1月7日、運営会社の和歌山バスケットボール(株)が事業を停止し[2]、NBLに対する退会届を提出して受理された[13]。NBL運営会社としては初の経営破綻となった[14]。
2015年1月14日、運営資金の目処が立ったため、一転、存続が決定した[15]。当初は、県バスケットボール協会主体の任意団体「プロバスケットボール運営委員会」が運営に携わり、同委員会は一般社団法人となった。旧運営会社であった和歌山バスケットボール(株)は、2015年3月24日に和歌山地方裁判所から破産手続開始決定を受けた[1]。
2015年度以降[編集]
2015年4月30日、NBLはプロバスケットボール運営委員会の2015-2016シーズン参入審議を行ったが、審査書類の内容が不十分だったため参入を否決された[16][17]。なお、運営法人は存続させ、bjリーグと統合して2016年に発足されるJPBLへの参入を目指すが、川淵三郎JPBL理事長は「無理して初年度から参加する必要はない」とし、JPBL関係者も「入会申請をしていても、チームの体をなしていないなら入会を認めることはできない」と発言しており、参入不可の可能性もある[18]。
5月14日付で所属選手全員を自由契約[19]。
5月27日、今後の活動方針についての記者会見を行い、3部リーグを目指し活動継続することを発表した[19][20]。永広敏之代表理事は「前を向いて取り組み、和歌山のスポーツを盛り上げるためにもチームを存続させる」とした[21]。
6月2日、JPBLより「チームが実質的に存在していない」との理由からリーグ設立時の参入は不可と判断された[22]。
7月18日、練習生として位置付けの下、トライアウトを実施。当面は和歌山県クラブバスケットボール連盟を始めとする既存のリーグ等には参加せず、クリニックやアカデミー、練習試合、3on3大会参加等を想定し、リーグ参加が決まればプロ契約も視野に入れ本格的にチーム運営を再開する予定としていた[23][24]。
2016年4月13日、社会人クラブとして登録を行い、2017-18シーズンのB3リーグ入りを目指す方針を発表した[25][26]。紀の国わかやま国体に和歌山代表として出場した和歌山クラブから8人が合流しチーム始動[27]。7月1日に2017-18年度シーズン(第2回)のB3参加に向けた新規参加チーム募集対象にトライアンズも加えられた[28][29]
再始動後初の公式戦として和歌山県春季バスケットボール大会に出場し[30]優勝を果たし、近畿クラブバスケットボール選抜大会(全日本クラブバスケットボール選抜大会近畿予選)に参加する[31]。2016年12月には1年7か月ぶりに兵庫インパルスとの主催有料試合を開催した[32]。
2017年3月17日、B3リーグ加盟申請の結果、2017-18シーズンは加盟承認不可、2018-19シーズン審査対象クラブとして継続審議となった。その理由としては「B3を含むBリーグに加盟する活動において必要な財政基盤が整っていない」「地元・和歌山県におけるB3参加の活動を継続する必要性があるため、2017-18シーズンに限り、改めてB3参加と、B2以上への昇格の前提となる準加盟・並びにBリーグクラブライセンスの申請をしていただく」としている。また「2018-19シーズンのB3参加については、原則的には2017年度プレ社会人選手権大会(仮称)に出場したクラブを対象として審査するが、和歌山トライアンズについても審査の対象とする」「2019-20年シーズン以後のB3への新規参加については、2017年3月設立の「日本社会人バスケットボール連盟」から推薦されたクラブを対象として審査を行う」としている[33]。
2017年9月7日に執り行われたB3リーグ理事会で、2018-19シーズンは加盟承認不可の判断が下された。理由は「準加盟クラブ規程で必要とする要件を満たしていない為」であった[34]。
成績[編集]
NBL[編集]
年度 | 回 | レギュラーシーズン | カンファレンス セミファイナル |
カンファレンス ファイナル |
ファイナル | 最終結果 | HC | |||||
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勝 | 敗 | 順位 | 勝 | 敗 | 勝 | 敗 | 勝 | 敗 | ||||
2013-14 | 1 | 41 | 13 | 西1位 | --- | 2 | 1 | 0 | 3 | 準優勝 | ジェリコ・パブリセヴィッチ | |
2014-15 | 2 | 6 | 48 | 西5位 | --- | --- | --- | - | エリック・ガードー/石橋貴俊 |
スタッフと選手[編集]
歴代ヘッドコーチ[編集]
- ジェリコ・パブリセヴィッチ(2013-2014)
- エリック・ガードー(2014、アソシエイトコーチとして指揮)
- 石橋貴俊(2014-2015)
所属選手[編集]
過去の所属選手[編集]
応援[編集]
チームを応援するチアリーディングチームのディレクターにNFLのダラス・カウボーイズなどで活躍した檀上欣子が就任し、総合プロデュースに一般社団法人プロフェッショナルチアリーディング協会も参画することになった[35]。
関連項目[編集]
- パナソニックトライアンズ
- 石橋貴俊 - 2017年1月まで、アンバサダーを務めた[36]。
脚注[編集]
- ^ a b 追報:和歌山バスケットボール(株)/破産手続き開始決定JC-NET 2015年4月1日
- ^ a b c “大型倒産速報”. 帝国データバンク (2015年1月7日). 2015年1月7日閲覧。
- ^ “バスケット:NBL 和歌山が継続 新運営法人を設立”. 毎日新聞. 2015年1月16日閲覧。
- ^ a b “バスケ男子のプロ新球団 名称は和歌山トライアンズ”. スポーツニッポン. (2013年2月8日)
- ^ “ユニホームお披露目 サイトもオープン トライアンズ”. わかやま新報. (2013年6月11日)
- ^ “来季からの当社バスケットボール部(パナソニック トライアンズ)休部に伴う新リーグ(NBL)会員権利の譲渡ならびに新チームへの支援について” (プレスリリース), パナソニック株式会社, (2012年12月19日)
- ^ “NBLに参入する和歌山県の新チーム名称が「和歌山トライアンズ」に決定” (プレスリリース), 日本バスケットボール協会, (2013年2月8日)
- ^ a b “名称は和歌山トライアンズ バスケ男子プロ新球団、パナ時代引き継ぐ”. 産経新聞. (2013年2月8日)
- ^ “【和歌山トライアンズ】ジェリコ・パブリセビッチ氏とヘッドコーチ契約締結のお知らせ” (プレスリリース), 公益財団法人日本バスケットボール協会, (2013年5月27日)
- ^ “パナソニックトライアンズ所属選手移籍先チーム決定のお知らせ” (プレスリリース), 公益財団法人日本バスケットボール協会, (2013年5月7日)[リンク切れ]
- ^ “NBL準優勝の和歌山トライアンズ 社長ら退任 新体制で来期へ” (プレスリリース), (2014年6月6日)
- ^ 経営改革へ トライアンズ新体制わかやま新報2014年6月12日]
- ^ “NBL和歌山が退会届”. 日刊スポーツ (2015年1月7日). 2015年1月7日閲覧。
- ^ “TSR速報 和歌山バスケットボール(株)”. 東京商工リサーチ (2015年1月7日). 2017年7月14日閲覧。
- ^ “和歌山プロバスケットチームが一転、存続決定”. 毎日放送. 2015年1月16日閲覧。
- ^ “和歌山トライアンズ 2015-2016シーズン参入審議否決について” (プレスリリース), 一般社団法人日本バスケットボールリーグ, (2015年4月30日), オリジナルの2015年7月23日時点によるアーカイブ。
- ^ “和歌山の参加認めず=運営資金不足で-バスケットNBL”. 時事通信. (2015年4月30日)
- ^ “和歌山、新リーグ参加不可も NBL参戦不許可問題で/バスケ”. サンケイスポーツ. (2015年5月3日)
- ^ a b “<男子バスケ>和歌山、地域リーグ参入目指す”. 毎日新聞. (2015年5月27日)
- ^ “新リーグ参入へ活動継続…NBL来季不参加の和歌山”. 産経新聞. (2015年5月27日)
- ^ “和歌山「チームの活動継続」=バスケット”. 時事通信. (2015年5月27日)
- ^ “「何とか参入を目指したい」 和歌山トライアンズ 新リーグ参入「継続審議」望みつなぐ”. 産経新聞. (2015年6月3日)
- ^ “トライアンズ再始動 7月18日トライアウト”. わかやま新報. (2015年6月20日)
- ^ “和歌る?紀になる!:新リーグ参加目指すトライアンズ ファンの支え、武器に 地域密着、復活への鍵 /和歌山”. 毎日新聞. (2015年6月14日)
- ^ “Bリーグ2期目参入目指す トライアンズ”. わかやま新報. (2016年4月14日)
- ^ “和歌山、17年Bリーグ参加目指す=バスケット”. 時事新報. (2016年4月13日)
- ^ “今季は社会人リーグで活動 トライアンズ”. わかやま新報. (2016年4月25日)
- ^ 他に第12回全日本社会人バスケットボール選手権大会出場チーム、並びに2015-16年度のシーズンにbjリーグ、NBL、NBDLに参加し、Bリーグ初年度の2016-17年度シーズンへの参加申請をしなかった、または認められなかったクラブも対象
- ^ “B3リーグ2017-2018シーズン新規参入につきまして” (プレスリリース), (2016年7月7日)
- ^ 和歌山県春季大会応援に関するお願い
- ^ 近畿クラブバスケットボール選抜大会参加のお知らせ
- ^ “トライアンズ、Bリーグ再挑戦 地域密着で実績、自主興行も実施”. 毎日新聞. (2016年12月20日) 2017年2月18日閲覧。
- ^ B3リーグ加盟申請 結果につきまして
- ^ 【B3】理事会結果のご報告 2017年9月8日
- ^ “トライアンズチアのディレクターに"文武両道"の元NFLチアが就任決定!” (プレスリリース), (2013年6月17日)
- ^ “石橋HC、八王子へ トライアンズ再建に尽力 契約満了で退団” (プレスリリース), (2017年1月27日)
外部リンク[編集]
- 和歌山トライアンズ公式サイト
- 和歌山トライアンズ (@nge63428649) - Twitter
- プロバスケットボール運営委員会 - Facebook
- 和歌山トライアンズをこよなく愛する会 ポータルサイト
- 和歌山トライアンズをこよなく愛する者達の集い - Facebook - 存続を願うブースターのグループ
- 和歌山トライアンズをこよなく愛する会 (@Trians_Lovers) - Twitter
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