君にサヨナラを

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桑田佳祐 > 君にサヨナラを
君にサヨナラを
桑田佳祐シングル
初出アルバム『MUSICMAN
B面 声に出して歌いたい日本文学 <Medley>
HONKY JILL 〜69(あいなめ)のブルース〜
リリース
規格 12cmCD
12インチレコード
デジタル・ダウンロード
ジャンル ロック
時間
レーベル タイシタレーベル
SPEEDSTAR RECORDS
作詞・作曲 桑田佳祐 (#1〜3)
プロデュース 桑田佳祐
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコンBillboard Japan Hot 100[1][2]
  • 2009年12月度月間5位(オリコン)
  • 2009年度年間81位(オリコン)[3]
  • 2010年度年間17位(Billboard Japan Hot 100)[4]
  • 桑田佳祐 シングル 年表
    ダーリン
    2007年
    君にサヨナラを
    (2009年)
    本当は怖い愛とロマンス
    2010年
    MUSICMAN 収録曲
    グッバイ・ワルツ
    (8)
    君にサヨナラを
    (9)
    OSAKA LADY BLUES 〜大阪レディ・ブルース〜
    (10)
    ミュージックビデオ
    「君にサヨナラを」 - YouTube
    テンプレートを表示

    君にサヨナラを」(きみにサヨナラを)は、桑田佳祐の12枚目のシングル2009年12月9日発売。発売元はタイシタレーベル / SPEEDSTAR RECORDS

    解説[編集]

    ソロ作品としては前作「ダーリン」からほぼ2年ぶりとなるシングル。サザンオールスターズの活動を含めてもシングル「I AM YOUR SINGER」以来約1年4か月ぶりのシングルとなる。

    カップリングの2曲は桑田の出演したテレビ番組桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜』(フジテレビ系列)の企画で制作されたオリジナル楽曲。

    収録曲数は3曲ながらも総収録時間は26分17秒で過去の桑田、及びサザンのシングルとしては最長(その後次作『本当は怖い愛とロマンス』で抜かれている)であり、公式ページでもそれを前面に押し出している[5]

    初回盤のCDケースの裏はコーヒーを零したデザインになっており、立体視により『来年もおたのしみに』という桑田からのメッセージがうかびあがる。実際に翌2010年に発売予定だったアルバム(その後このアルバム『MUSICMAN』は桑田の食道がんによる活動休止を挟み2011年に発売)のレコーディングをこの頃から始めている。

    チャート成績[編集]

    2009年12月21日付のオリコンチャートで初週7.1万枚を売り上げて[6]、1位を獲得した。同チャートでは「波乗りジョニー」から7作連続・通算8作目の首位を獲得した。累計11万枚(オリコン調べ)を記録した[7]

    オリコンによる本作の登場回数は12回である[1]

    収録曲[編集]

    1. 君にサヨナラを (4:50)
      (作詞・作曲・編曲:桑田佳祐 弦編曲:佐橋佳幸
      自身出演の大塚製薬「UL・OS」CMソング
      「大切な人との別れ」がモチーフとなっている。曲自体は2009年1月には既に出来ていたが、『音楽寅さん』があった為にその間はレコーディングに時間が割けなかったため本格的な作業に入ったのは番組が終了した2009年10月以降であったという。仮タイトルは「甘味処のうた」。
      アルバムバージョンでは音のバランスが一部変更されている。
    2. 声に出して歌いたい日本文学 <Medley> (18:45)
      (作詞:後述 作曲・編曲:桑田佳祐)
      近代の日本文学作品10作品に桑田が曲を書き下ろしメドレーとしたもの。もともとは 『音楽寅さん』2009年8月3日放送分用に制作された楽曲。演奏時間は18分を超え、1曲の長さとしてはとても長いものとなっている。この曲のレコーディングは同年8月に発売された原由子のソロシングル「夢をアリガトウ」収録曲「潮風のエトランゼ」のアレンジ・コーラスダビングと並行して行われており、その作業の間に降下のスタジオで文学作品を並べ、歌詞に使う部分を抜粋し、その場で曲をつけていた[8]。また、桑田は使用した文学作品をほとんど読んでおらず、メロディは顔写真で決めたのも多かった。使用された文学作品と作者(実質的に作詞者であるが、一部の作品には桑田によるアレンジが加えられていることを併記しておく)は以下の通り。
      1. 汚れつちまつた悲しみに(中原中也
      2. 智恵子抄高村光太郎の『智恵子抄』に収録される短詩「あどけない話」より)
      3. 人間失格太宰治
      4. みだれ髪与謝野晶子の『みだれ髪』より)
      5. 蜘蛛の糸芥川龍之介
      6. 蟹工船小林多喜二
      7. たけくらべ樋口一葉
      8. 汚れつちまつた悲しみに(REPRISE)
      9. 一握の砂石川啄木の『一握の砂』の「我を愛する歌」より)
      10. 吾輩は猫である夏目漱石
      11. 銀河鉄道の夜宮沢賢治)
      「たけくらべ」では発売年の春に死去した忌野清志郎の物真似が挿入された。桑田はこれについて作品特設ページのインタビューで「最初から考えているわけじゃなくて、やっているうちに、そうなってしまったんですよ。CDだけの企画だったら清志郎さんになっていなかったかもしれない。メイクやコスプレ込みの曲でもあったので、そういうところではテレビ番組って力があるなってすごく思いました」と述べている。
      タイトルは齋藤孝の『声に出して読みたい日本語』のオマージュ。なお、齋藤は文章の抜き出しや資料作りなどのサポートでこの曲の制作に関わっていることを述べている[9][注 1]
      音楽評論家岩田由記夫はこの曲に対し、「「声に出して歌いたい日本文学」で彼(桑田)は己の根っこと大人になると何が大切か僕達に教えたかったのだ。これを愛国心と言う」と評価している[11]
      桑田は後年この曲を制作したことが、のちの楽曲制作に大きく影響を与えたことを述べており、同時に日本語の美しさや、ニュアンスの持たせ方、先達の表現力の豊かさに驚いたとも述べている[12]。また、2012年の全国ツアーで愛媛県松山市に滞在した際に道後温泉本館を訪れ、夏目漱石を偲んで作られた「坊つちやんの間」を見学した際には「現代のアートなんかでもそうだけど、相当、ぶっ飛んでるものだったんじゃないですかね、ある程度理解不能でも、民衆はそこが魅力でね、喰いついたに違いないと思うんですよ。日本人の言語感覚なり思考回路っていうか、僕は誇らしげに感じましたけどね」と発言している[13]
      ベストアルバム『I LOVE YOU -now & forever-』に収録されたほか、2012年に行われた桑田の全国ツアーでは中盤に19分弱のこの曲がフルで披露された。
    3. HONKY JILL 〜69あいなめのブルース〜 (2:39)
      (作詞・作曲・編曲:桑田佳祐 管編曲:山本拓夫
      自身の冠番組フジテレビ番組桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜』オープニング曲。
      同番組の1期のオープニング「MUSIC TIGER」と同じく、共演者のユースケ・サンタマリアが合いの手で参加している。
      タイトルは無論「本気汁」を英語風にしたものである[14]。また、歌詞にある「もろ摩羅」[15]は「音楽寅さん」では「もろ真裸」という表記になっていた[16]
      曲中にはBINGO BONGOなどの固有名詞や、サザンの「女呼んでブギ」のフレーズを引用している。また、曲の最後に桑田が田中角栄、ユースケがアントニオ猪木のものまねをしている。

    参加ミュージシャン[編集]

    収録アルバム[編集]

    ミュージック・ビデオ収録作品[編集]

    テレビ出演[編集]

    脚注[編集]

    注釈[編集]

    1. ^ 一方で文藝春秋 2018年10月号のサザンオールスターズ特集に収録された寄稿では「「音楽寅さん」という番組の企画でディレクターから引用文候補を相談された記憶がある(貢献は無い)」としている[10]

    出典[編集]

    1. ^ a b 君にサヨナラを オリコン 2015年12月2日閲覧
    2. ^ Billboard Japan Hot 100 2009.12.21付 Billboard Japan 2018年7月12日閲覧
    3. ^ 2009年度CDシングルランキング81位〜90位 オリコン 2015年12月2日閲覧
    4. ^ 2010年 Billboard Japan Hot 100 Year End 2018年8月31日閲覧
    5. ^ 君にサヨナラを 特設サイト 2017年1月2日閲覧
    6. ^ 【オリコン】桑田佳祐、前人未到の5年代連続シングルTOP3入り2015年6月23日閲覧。
    7. ^ 桑田佳祐 オリコンスタイル 2015年11月25日閲覧
    8. ^ 原由子『あじわい夕日新聞~夢をアリガトウ~』30頁、朝日新聞出版、2013年
    9. ^ 「別冊カドカワ 総力特集 桑田佳祐」P126より、角川書店 2011年
    10. ^ 文藝春秋 2018年10月号 P178より。
    11. ^ 岩田由記夫 @IWATAYUKIO 2014年3月5日7:30のツイート
    12. ^ サザンオールスターズ2015 official site
    13. ^ 桑田佳祐 LIVE TOUR & DOCUMENT FILM 「I LOVE YOU -now & forever-」完全盤」DISC2 DOCUMENT FILM 「I LOVE YOU -now & forever-」より。
    14. ^ 「BRUTUS」2011年3月1日号 p.35
    15. ^ 「君にサヨナラを」歌詞カード p5より。
    16. ^ 桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜 あいなめBOX」(アミューズソフトエンタテインメント、2010年)でもこの表記を確認できる。
    17. ^ ミュージックステーション 2009年12月11日 テレビ朝日 2015年12月3日閲覧
    18. ^ 2009年12月12日 ゲストライブ CDTV 2015年12月17日閲覧
    19. ^ ミュージックステーション 2009年12月25日放送 テレビ朝日 2015年12月3日閲覧

    外部リンク[編集]