名古屋市交通局3050形電車

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名古屋市交通局3050形電車
名古屋市交通局3050形(2009年8月7日 / 三好ヶ丘駅)
名古屋市交通局3050形
(2009年8月7日 / 三好ヶ丘駅
基本情報
製造所 日本車輌製造
主要諸元
編成 6両(3M3T)
軌間 1,067(狭軌)
電気方式 直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度 100km/h
名鉄線急行運用時110km/h
鶴舞線75km/h
起動加速度 3.0
減速度(常用) 3.5
車両定員 制御電動車138人
自重 制御電動車36t
最大寸法
(長・幅・高)
20,000×2,746×4,090
台車 ボルスタレス空気バネ台車 日車ND-721・ND-721T
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 170kw×4(3150,3350,3750形)
駆動方式 WNドライブ
歯車比 1:6.19
編成出力 2040kw(第9編成を除く)
制御装置 VVVFインバータ制御
制動装置 回生ブレーキ併用
電気指令式空気ブレーキ
保安装置 CS-ATC
M形ATS
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名古屋市交通局3050形電車(なごやしこうつうきょく3050がたでんしゃ)は、1993年平成5年)に登場した名古屋市交通局名古屋市営地下鉄鶴舞線用の通勤形電車

名古屋鉄道との直通運転にも使用されている。

車両概要[編集]

1993年平成5年)の全線開業と名鉄犬山線への相互直通運転開始に伴う輸送力増強時より営業運転を開始した。車体は桜通線6000形をベースとし、電装品も6000形と共通のVVVFインバータ制御であるが、車体帯や座席モケットの色は、桜通線6000形の赤に対して、鶴舞線ラインカラーの青である。運転台ワンマン運転のため右側配置とした桜通線6000形と異なり、左側配置である。また、冷房装置も3000形と同じく1両当たり4基搭載となっている。このほか、桜通線6000形とは異なり、ドア部分にも水色の線が配されている。

本形式のうち、3159編成は4両の中間に3000形2両を組み込んだ関係で、制御装置やブレーキ装置など走行機器が大きく異なるため、2形式間の変換装置が搭載され、運転台右上には3159編成中間車用走行機器の表示灯が追加設置されている。

本形式は3000形の置き換えのため、増備が再開される予定であったが、東山線5000形の置き換えも進める必要があり、2007年(平成19年)度は予算の制約上、東山線(N1000形)が優先された。なお、3000形の置き換えは2011年(平成23年)度に延期され、同時に計画も本形式の増備からN3000形[1]の導入へと変更された。

市営交通資料センターで3050形の運転台での鉄道運転シミュレーションが体験できる。

車内設備の差異[編集]

1993年度導入の3151編成 - 3159編成(3159編成中間車を除く)と1994年度導入の3160編成ではそれぞれでシートの座面形状や厚さが異なっており、材質もポリエステルに変更されている。

編成[編集]

の網掛は3000形

形式
← 豊田市・赤池
上小田井・犬山 →
製造年
3150
(Mc)
3250
(T)
3350
(M)
3450
(T)
3750
(M)
3850
(Tc)
車両番号 3151 3251 3351 3451 3751 3851 1993年
3158 3258 3358 3458 3758 3858
3160 3260 3360 3460 3760 3860 1994年
形式
← 豊田市・赤池
上小田井・犬山 →
製造年
3150
(Mc)
3250
(T)
3700
(M)
3800A
(M)
3750
(M)
3850
(Tc)
車両番号 3159 3259 3706 3806 3759 3859 1993年

改造[編集]

パンタグラフの撤去

2004年から2008年にかけてMc車とM車に搭載しているパンタグラフ各2台ずつのうち、豊田市・赤池寄りの1台が撤去された。

省令対応改造

2007年から2008年にかけて省令対応改造が行われた。

路線ステッカー更新

2015年7月から8月にかけて3159編成中間車を含めて路線ステッカーが横長タイプに更新された。

自動放送装置と行先設定器の更新

2016年に自動放送装置と行先設定器が更新された。ただし、3850形の列車選別装置の設定器は残置されている。

Wi-Fiアンテナ機器の設置

2017年1月から2月にかけて3159編成中間車を含めてWi-Fiアンテナ機器が設置された。

弱電機器更新

2018年1月からは一部編成において弱電機器更新が行われている。

手すり付き非常用はしごの追加搭載

2018年2月に前面非常用扉前に手すり付き非常用はしごが追加搭載された。なお、車両形式によって固定方法が異なり、大掛かりな固定金具が設置されている。

走行機器更新

本形式の製造から既に約25年が経過し、後に投入されたN3000形と比べると走行機器の経年劣化が顕著になってきたため、走行機器更新が行われることとなった。

第一陣として2018年11月に行われる3158編成は2019年2月に営業運転を開始する予定。

更新内容は以下の通りである。

  • VVVFインバータ制御装置の素子をGTOサイリスタからIGBTに更新
  • ブレーキ装置を純電気ブレーキ機能付きに更新
  • 補助電源装置に使用されている静止形インバータの素子をGTOサイリスタからIGBTに更新
  • 車上検査装置の更新

運用[編集]

営業区間[編集]

急行運転[編集]

名鉄犬山線の線路容量の関係で、2005年1月29日のダイヤ改正から3000形と共に初めての急行運転を開始した。また、2007年6月30日のダイヤ改正では岩倉行きの急行を新設(普通から急行に格上げ)。その後、2011年3月26日のダイヤ改正では犬山線内で急行となる列車がさらに増発され、犬山行き3本、岩倉行き2本となった。現在は全て鶴舞線の車両(本形式・3000形・N3000形)での運行である。

  • 2008年12月27日のダイヤ改正からは新たに扶桑駅が急行停車駅となり、名鉄線内での急行運転時において従来は車内放送車内案内表示器の使用を停止し、車掌が案内していたが、自動放送装置と行先設定器が更新されてからは普通列車として運行する時と同様、車内放送と車内案内表示器が使用されるようになった。
  • 方向幕には急行の表示があるが、名鉄車にある準急の表示はなく、各務原線(犬山線の新鵜沼を含む)や広見線の駅名は入っていない。

以前にも犬山線内では名古屋市交通局所属車両(地下鉄車)による一部駅通過列車が存在したが、列車種別上は普通であり、1999年のダイヤ改正までは朝ラッシュ時に徳重駅(現・徳重・名古屋芸大駅)大山寺駅を通過扱いとする運用だったため、停車駅としては現在の準急に相当する直通列車の設定があった。

その他[編集]

本形式は鶴舞線の他の車両と共通で運用されている。運行は列車前面に2桁で表示された「運用記号」で管理されており、地下鉄車が00~30番台、名鉄車が50・60番台を使用している。ただし、運行距離調整のための代走時は相手方の番号を利用する。なお、前述の通り急行運転は5本とも地下鉄車で運用され、代走時を除き、名鉄車で運行されることはない。

車内案内表示器の英字表示は地下鉄線内では半角だが、名鉄線内では全角となる。

本形式は2009年までに団体専用列車として桜通線に3回入線している。いずれも定期列車ではないため、方向幕の表示は団体または回送であった。

  • 1993年に鶴舞線と名鉄犬山線との相互直通運転開始記念の一環として、落成直後の3151編成が団体専用列車として初めて入線した。
  • 2007年3月18日に行われた日進工場での工場公開イベントの際、3152編成が桜通線今池駅から丸の内駅にある連絡線を経由して日進工場に向かう団体列車(ハッチーキッズクラブ会員限定)に使用された。
  • 2009年9月20日に桜通線20周年記念の一環として、3151編成が赤池駅から丸の内駅にある連絡線を経由して今池駅に至るミステリートレインに使用された。3151編成の入線は2度目。

脚注[編集]

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  1. ^ 鉄道ダイヤ情報2011年10月号「甲種輸送計画表」に記載。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]